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アメリカの高校生のLGBTQ事情

僕たち世代の日本人にとって、アメリカの高校生活は映画やテレビドラマでしか垣間見れない憧れだった。キラキラした太陽の光と、ちょっと大人ぽくって背伸びした世界と、ドタバタコメディーのハチャメチャ感と、フィービー・ケイツの様な見たこともないかわいい女の子と。

夏休みで一時帰国していたアメリカに住む姪っ子達の現地での高校生活を聞いていると、全く違った意味ではあるけどアメリカの生活は想像出来ないほど「進んで」いた。

アメリカは良くも悪くも社会制度の実験場のような国であるが、日本でも話題に上るようになってきたLGBTQに代表される社会的ダイバーシティーをどう社会に取り入れるかについては日常生活に既に浸透しているばかりか、ちょっとしたホットトレンドになっているらしい。中学や高校でもLGBTQの意識が高く、実際に生徒の多くが(実際に本当に多くが)自分のセクシャルアイデンティティーを表明して、学校生活を送っているらしい。男の生徒が突然女性の装いをして学校に来たり、さらに手術をしたりホルモン注射をして体つきも変化していたり。LGBTQよりさらに細分化された自己アイデンティティを自称したり(ゴス系レズ的ビーガンとか)。さらに進んで、そういった人格の定義を正確に理解して、リスペクトすることを学校や同級生に求めてきて、それに抗うと攻撃してきたり。

でも、そんなことが保守的な一般道徳的な「常識」からかけ離れた「異空間での異常な現象」として差別されたり、社会の一部での特殊行為として隔離されたりせずに、日常の中に溶け込みながら普通にそういった社会現象と対峙しているらしい。姪っ子の仲の良い友達の仲にもそういうセクシュアルマイノリティーが何人もいるらしい。

翻って日本の社会はどうだろうか?最近では声高にダイバーシティーだとか、LGBTQを受け入れる社会だとか政治家も叫んでいるが、果たして彼らに本当にセクシュアルマイノリティーを理解し、友愛を分かち合って、何の差別も無く、社会に受け入れるだけの肌感があるのか?日本はそんなに寛大な世間を持ち合わせているのか?

と日本について思いを馳せながら、NHKで自然番組を観ていたら、自然界には雌雄同体の生物や雌と雄の役割が複雑に成り立っている生物が多くいるようですね。ウミウシなどは雌雄同体で交尾をする際にはお互いの体から精子を相手に受け渡し、自らの体に持つ卵子に受精させるとか。タツノオトシゴは雌が雄の体内に卵を産み落とし、その後は雄が卵の面倒をみて、雌は次の産卵に向けて体力をつけるのだとか。。。こういった雌と雄の在り方も年月を経て変わっていく動物もあるらしく、人間ももしかしたら雌と雄、そしてその役割分担も変わる事も生物的に可能なのかもしれないなと思いながら。。。

フィービーケイツのビキニ姿も刺激的だったけど、アメリカはいつも刺激的なのである。