ライオネルガ

ライオネルガ

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コエトモ民@デスゲーム❺

「ハァ…ハァ……そんなの、もう決まってんじゃねぇか。」 8ミリが、ふらつきながらも立ち上がり言った。 「オレが時間を稼ぐ…オマエらは逃げろッ!」 「ダメだそんなことできるわけないだろ」 「うるせぇ、言った…だろ  オマエ達は、オレが守ってやるって」 「でも、きっと…何か方法が……」 「もう、わかるだろ…ライオネルガ オレはもう…助からない。」 「8ミリ……」 ライオネルガの顔を見ると悲痛な表情をしていた。 「早く……に、げろ…」 そういうと、8ミリは辿々しい足取りでアルの方へ

    • コエトモ民@デスゲーム❹

      あらすじ 謎のデスゲームに巻き込まれた俺たちはとうとう、鬼を一体倒すことに成功した。 でもその鬼は…… 「やったぞ!倒したんだ!」 オレ達3人は大喜びだった。 しかし、喜んでばかりはいられなかった。 ふと、鬼の顔を覗き込んでみると、 「ヤトワレ…なのか?」 思わず声に出していた。 「どうしたの?ゲスオ」 「コイツは、俺のことを縛ってきた男だよ」 「おい、どういうことだよ」 8ミリが首を傾げた。 「つまり、鬼は元々は人間かもしれないってこと?」 「あぁオレが間違ってなければな

      • コエトモ民@デスゲーム❸

        ゲーム開始の合図と共に再びチャイムが鳴った。 体育館に響いたその音は、ひどく不気味に聞こえた。 「は?鬼ごっこってどういうことだよ 暗号を解読したら出られるんじゃないのかよ」 「わかんねえけど、とにかくその3号館ってのに行こうぜ」 「でもオレらは、地図もないし、3号館がどっちなのかも、分からならないんだぞ」 「んなこと言ったって」 「なぁ君たち、もしかして出口を探しているのかい?」 背後から急に声をかけられた。 振り返ると、そこには、眼鏡をかけた、いかにも真面目そうな中高生

        • koeトモ民@デスゲーム❷

          あれから何時間たっただろうか。 深く息を深く吸い、オレは考える。 オレはここから出られるのだろうか。 一抹の不安と恐怖は、やがて大きな波となって オレの心を飲み込んだ。 「嫌だ、死にたくない」 思わず声に出していた。自分の声が部屋に虚しくこだまする。 「死にたくはないよな」 不意に後ろから声をかけられた 「誰だッ」 そう言って振り向くと小学校高学年くらいの少年がいた。 「僕は君と同じ コエトモ だよ。」 「どういうことだ、君も監禁されているのか。」 「違うよ、僕は君たちとは違

        コエトモ民@デスゲーム❺

          koe トモ民@デスゲーム❶ koe

          「2000年の初め頃に九州で起きた虐殺事件を知ってるか?」 ガムテープでオレの手足を縛りながら『ヤトワレ』と名乗る男が問いかけてきた。 「知ってるわけねぇだろ。そんなことより、ここは一体どこなんだ、一体何が目的なんだ。」 「この事件の怖いところは、恐怖で支配されちまったら、たとえ身内でも手にかけてしまうってとこだ。」 どうやらコイツはまともな神経をしていないようだ。 まぁ人をこんなとこに監禁して、虐殺の話をするような奴だ。 最初からなんとなく頭がおかしいことは分かって

          koe トモ民@デスゲーム❶ koe