旅で出会ったソウルメイトのサム君
一人旅って誰にも気を遣わず、日程も行き先も自由に決めれて最高だ。
自分から自分へ贈る、唯一無二のオリジナルプラン!
しかし世界は広いもので、まったく同じプランを同じ場所で同じ時期に楽しんでる奴もいて、そいつと出会う確率はどのくらいだろう?
サム君との出会いはラオスを一人旅していた時の出来事。
ラオス国内をヴィエンチャン→バンビエンへと移動し、最後に訪れることになったルアンパバーン。
夕方にルアンパバーン駅に降り立ち、電車での眠気を引きずりながら喫煙所で一服していると、韓国人男性に声をかけられた。
サム「あの、街までの行き方わかります?」
私「わかんないから人の波についてこうと思ってる」
では共に行かん!
こうして私たちは人の流れに身を任せ、街行きのバス乗り場に向かった。
サム君の第一印象は
長身で色白眼鏡、とっても頭が良さそうでお人好しが滲み出ている。若干オドオドした様子が、のんびりしたラオスの雰囲気に溶け込み切れていない印象だった。喫煙者という点が意外である。
チケット売り場から5メートル先に待っていたバスに乗り込むと、サム君はさっきそこで買ったチケットを無くしたらしく、隣で荷物をひっくり返し財布を何度も確認していた。
おいおい
この人ひとりで大丈夫なんだろうか。
なんとも隙だらけな、簡単に騙せそうな雰囲気プンプンで私が言うのもあれだが、心配になる。
ようやくチケットを見つけ一息ついているとバスが発車した。
ラオスにはどのくらいの滞在なの?
とお決まりの会話をしていると、
なんと彼が同い年で私とまったく同じ日程でラオス内を旅していたことが発覚する。(到着日もそれぞれの街の滞在日数も一緒)
しかも転職の合間に一人旅という都合も同じ。
ぇえ?!もしかしたらすれ違ってたかもね?!
と話していた最中、彼はバスの降車場所をドライバーに告げた。
それは私も予約していたが直前になりオーバーブッキングで泊まれ無くなったと連絡を受けた小さなホテルだった。
そのホテル!!私も予約してましたけど!!!(たぶんあなたのせいで泊まれなくなったんだけど)
と若干謎の八つ当たりを抱きつつ、重なる偶然に驚いた。てかちょっと怖いくらいだ。
ちなみにルアンパバーンは観光地なのでホテルなんて星の数ほど存在する。(言い過ぎ)
まあ確かに、ラオス観光には王道プランなのかもしれないけど、同じ日程を一人旅して、同じ時間に喫煙所で隣になり知り合う確率は果たしてどのくらいだろうか。
↑ルアンパバーンの旅行記はコチラ
次に再会したのは観光地クアンシーの滝だった。
滝の見学を終え、バスの集合時間に数ある中から自分のバスをやっと発見し乗り込んだ時、目の前にサム君がいた。
いるんかーい!
こんなにバスあるのに同じなの?
滝に行くタイミングも連絡してないのに?
行きは私が助手席に乗っていたのでお互い気づかなかったみたい。
おうおうおう!と手を振りながら近くの席に座り、偶然の再会に興奮した。
「そういえばあのホテル泊まらなくて正解だよ〜ドライヤー無かったし、結構隣の音うるさい」
と顔をしかめるサム君。
美味しかったお店やマッサージ屋などの情報交換をしていると、
なんと帰りのバンコク行きの飛行機も同じことを知る。
怖っ
...ここまできたら運命感じてきた
彼がゲイじゃなければ恋に落ちるレベルだ
「うちらソウルメイトだね⭐︎」
「空港までのトゥクトゥク一緒に手配しよー⭐︎」
そうして私たちはフライト当日に近くのカフェで待ち合わせをし、空港までのトゥクトゥクをチャーターすることにした。
待ち合わせの日、ホテルをチェックアウト後に暇を持て余した私は、クソ暑い昼間の街をブラブラするのもひけて本でも読んでいようと1時間早く待ち合わせのカフェに行った。
お土産にどハマりしたオーガニッククッキー詰め合わせを買っちゃお♪と手に取った瞬間、「それ賞味期限3日しか持たないから気をつけてね」と後ろからサム君に声をかけられた。
サム君の横にはルアンパバーンで友達になったとゆう韓国人の男性。
連れの韓国人男性はマッチョで腕にでっかいトライバルタトゥーが入っていてロン毛で頭にバンダナを巻いていた。
色白眼鏡のサム君が並ぶと、全〜然雰囲気が違う2人。学生時代だったら仲良くならなかっただろう組み合わせでおもろい。いいコンビ。
待ち合わせの時間は1時間先なのに、もう集合してしまったことに笑えてきて、とりあえず3人でコーヒーを飲みながらゆっくり過ごした。
友達はこれからカンボジアに移動する予定とのこと。(うらやまし)
お互いの旅路や日本と韓国の文化について話が盛り上がった。
国際線ということもあり、友達と別れ早めに空港に向かった。
ルアンパバーン空港は非常に簡素な空港であったため、またもや暇を持て余した私たちは、搭乗ギリギリまで外にある灼熱の喫煙所とキンキンに冷えた空港ロビーを往復した。
半日も一緒にいるうちに、すっかり気を許した私たちは、お互いの生い立ちや家族や仕事についてポテチを分け合いながら語り合った。
気を許しすぎて、ねぇねぇとか日本語で話しかけてたけど、有能なサム君はナチュラルに受け入れてくれる。
彼は外語大学でスワヒリ語を学び、現在はIT系で働きながらNaver(韓国の有名検索エンジン)ブロガーもやってると。
この頃にはサムくん自体がなんかツボで、
「何語選考してたん???」
「スワヒリ語」
の時点で腹抱えるくらい笑った。(失礼すぎ)
ブログの収益を聞くと、月のアベレージが私の月給の1.5倍で空いた口が塞がらなかった。
副業で。夢あるな〜
なんとも同じ境遇!とか思ってたけど、恥ずいわ
十分な備えもなければ先の仕事も考えず旅に出た私との装備はレベル違いやないかーい
そりゃ手放しで1カ月旅しても余裕だわ
うんうんうん羨ましい!!
旅では色んな人と話したけど、彼とはいつまでも話していられる居心地の良さがあった。
やはり、同じ時期に同じ旅程を辿った親近感?ソウルメイト感?があったからなのかも知れない。
サム君とはバンコクの空港で別れた。
彼とは今でもインスタでやり取りしている。
彼は今、着ぐるみでイベントを周る仕事をしている様で、かわいい犬の着ぐるみでおどけている様子が度々ストーリーで流れてくる。結構癒される。
なんかまたどっかで会いそうだなと思ってる。
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