パパは偉かった

おばあちゃん、もう後10年も生きてないよ

数年前のある日こう言ってきたことがある

そりゃもう90になるおばあちゃんなのだから
平均寿命は超えたし、確かに10年以内に亡くなる確率は高いだろう

でもなんだかおばあちゃんて
エネルギーが満ち満ちしているのを感じるし
足は弱くなってきたが頭はしっかりしてる
100歳も夢じゃないんじゃないかって
私は割と本気で思っていた

死ぬ確率があることを分かっていながら
ゆーてまだ当分死なないだろうと思い
そういった気持ちの緩さが
おばあちゃんに対する態度にも出ていた

ところが父の場合はどうだろう
教師である父は3年前に定年退職し
3年前から非常勤講師として働いている。
非常勤講師1年目はフルに授業が入っていたので
現役よりも忙しい意味不明なスケジュールになっていたが
2年目からは少し余裕が出てきた
そして、その出来た時間をおばあちゃんに費やしていたように思う

父は毎日おばあちゃんに朝食を作っていた
たんぱく質を摂らないといけないということで
おばあちゃんの好きな目玉焼きを毎日。
私や母なんかは、あまり面倒を見すぎると
余計に身体が動かなくなったり、
ボケやすくなってしまうのでそこまで
やらない方が良いのではないかと思っていたが
おばあちゃんは父のこの行動を喜んでいただろうし
毎朝親子で時間を過ごせたことは本当に良かったと思う。

また、この1、2年の間に、前住んでいた地域周辺や、おばあちゃんの妹家族が住んでいた地域、おばあちゃんの実家のあった地域等へドライブに連れて行っていた。
掛かりつけのお医者さんへ行く時以外、
外に出ることのないおばあちゃんからすると
刺激的で大事な時間だったろうと思う。

難点を言い出すときりがないくらいあるが
おばあちゃんのために行動した父のことを
今までにないくらい尊敬した。
悪いところ全部カバー出来るくらいの長所だと思う。

もう一人の祖母、そして父と母に対して
私も父のように接していけるようにしたい。
この気持ちを忘れないようにしなければ。


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