[映画]スパルタンX
今夜、夕飯を食べながらぼんやりと眺めていたイッテQで、みやぞんがこの映画に言及した。おれたち三銃士!のシーン。「スペイン」から即座に『スパルタンX』を連想したみやぞんに感心した。わたしの中で『スパルタンX』はジャッキー・チェンの映画というイメージで、確かに舞台はスペインなのだけれど、この映画がスペインの話だということは覚えていなかった。スペイン→スパルタンX→三銃士のシーンという連想が天才的だと思った。ちなみにわたしは、あの三銃士のシーンは覚えていなかった。みやぞんの話を聞いて、そんなシーンあったかな、と思ったのでした。
当然の流れとして、食後、見たくなりますね。『スパルタンX』。なんて便利なんでしょうU-NEXT。すぐ見られます。検索したら『スパルタンX』を始め、ジャッキー・チェンの出演作品が大量に登録されていた。なんだこれ、当分見続けることになるんじゃないのか…。そんな具合に嬉しい悲鳴を上げつつ、見てみました『スパルタンX』。
この作品はジャッキー・チェン、ユン・ピョウ、サモ・ハン・キンポーという80年代の香港映画を牽引した三大スターが共演する超強力な映画である。しかも本作はサモ・ハンの監督作品。
『スパルタンX』と言われてわたしが覚えていたのは、ユン・ピョウとジャッキーが黄色い車で屋台をやっていたということと、スケボーに乗っていたということぐらいだった。もうこのあたり、ジャッキー・チェンの出演シーンはたくさん覚えているのだけれど、どれがどの映画のものだったのかよくわからないことになっている。記憶は時を経てごった煮のようになっていて、タイトルを聞くと「おもしろかった!」ということだけは思い出すのだけれど、記憶の中のどれがその作品のシーンなのかよくわからないのだ。そういう風にシーンの断片が記憶に残っていてどれがどれかわからないという俳優の筆頭がジャッキー・チェンで、ほかにスティーブン・セガールなどがいる。
改めて見てみたら、終盤でジャッキーと一対一で戦う強敵、彼の顔に見覚えがあった。今もってなんという俳優か知らないし役名すらわからないけれど、彼はおそらく他の作品でもジャッキーの強敵を演じているのではないだろうか。
話自体は今見るとまるで共感できないものであった。とにかくヒロインとの出会いが最悪で、どう見ても悪い女である。なんだかあっさりと主人公たちはひっくり返ってしまうわけだが、そんなにアホでいいのかと思ってしまう。美人だからくらくらり。いいのかそれで、と思ってしまうのだ。まぁ主人公たちはみんな人の良いアホというキャラ付けなのでアホっぽくて良いのだろうけれど、それにしてもヒロインをあのような悪い女として描く必要があったろうか。
結局このヒロインであるシルビアが、ラストシーンに至るまで一度も助けるに値する人には見えず、共感できないのだ。そんな感想を持つ自分を、ちょっとひねくれているのではないかとも思う。
子どもの頃、そういうのはよくわからず、そもそもストーリーなどさっぱりどうでもよく、ジャッキー、ユン・ピョウ、サモ・ハンの三人が活躍すれば何でもよかったような気もする。サモ・ハンなんてだいぶ後になるまで名前も知らず、デブゴンと呼んでいた。『燃えよデブゴン』という邦題で知られた俳優だったからだ。
良くも悪くも、大人になったのだなぁ自分。
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