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『ひみつの相関図ノート』

10分程度で手軽に読めて、驚きのどんでんがえしを約束するアンソロジー『ひみつの相関図ノート』がポプラ社様から出版されました。如月も「夢追うふたり」という作品で参加しています。

『ひみつの相関図ノート』

「恋人同士だと思っていたら実は××だった」「先輩後輩だと思っていたら××だった」というふうに、見かけ上の関係性が物語のなかでひっくりかえるというコンセプトのアンソロジーで、執筆陣がとにかく豪華。
宮下恵茉さんを筆頭に、望月麻衣さん、神戸遥真さん、もえぎ桃さん、地図十行路さん、松素めぐりさん、にかいどう青さん(と私)というオールスターメンバーでお送りする、大変ぜいたくなアンソロジーです。

私が書いた「夢追うふたり」の主人公・早坂朔は、小説家を夢見る中学3年生。文芸部での最後の活動を終えて帰宅する途中、朔が完成したばかりの文芸部誌を捨てようとしていると、見知らぬ後輩が現れて大慌てでそれを止めます。
詠美と名乗ったその後輩は、どうやら同級生の文芸部員から誤情報を与えられたらしく、朔のことを優秀な小説家志望の先輩と勘違いしています。自分に創作の極意を教えてほしいという詠美を、朔は冷たくあしらおうとするのですが…。

『ひみつの相関図ノート』の収録作品にはそれぞれ「ナイショの関係」「気になるライバル関係」といった副題がついていまして、「夢追うふたり」の副題は「物語が生まれる関係」です。
その副題がどういう意味なのか、朔と詠美の関係がどのように変化するのか、ぜひ作品を読んでたしかめてください。

なにせ作中でどんでんがえしがあることがコンセプトで明言されていますので、それがわかっている前提で、どんなものを書けば読者の皆様に驚いてもらえるか、アイデアをまとめるのにだいぶ悩みました。
驚きの展開を主眼とした作品ではありますが、同時に夢に向かって頑張っている人を応援する物語にもなっています。小説家志望の方には特におすすめです。

余談になりますが、小学校時代は「ズッコケ三人組シリーズ」や江戸川乱歩の「少年探偵団」シリーズを愛読していましたので、その版元であるポプラ社様と、今回初めてお仕事をさせていただくことができて、大変うれしく思っています。次は単著でも本を出していただけるように頑張りたいですね。

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