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ポケットビスケッツとアダルトチルドレン

最近、自分の中でポケットビスケッツがアツい。

正直、幼少期の記憶が曖昧な頃に流行っていたのでなんとなく曲を知っている程度だったが、最近聴き直してみてド肝を抜かれた。

まずは「YELLOW YELLOW HAPPY」のこの歌詞


「もしも生まれ変わってもまた私に生まれたい」

「この体とこの色で生き抜いてきたんだから」


これが曲の頭から入ってくるからたまらない。自分に生まれたいという考えはある意味究極の自己肯定だ。「この体」はどうしようも変える事ができない自分の容姿の事、「この色」は自分の性格や肌の色など内面・ステータスなど見えない特性を表している。

それらを全部ひっくるめて認めてあげてもう1回自分の人生を生きたいって言えるほど素晴らしい事ってないと思う。

人の容姿やお金や能力を羨ましがり、自分の人生に集中できない人はどんどん辛くなる。これが悪化していくと自己否定に繋がりうつ病や被害妄想へと発展していく。

まず自分の人生に集中し、自分にできる事はなんなのか・自分が人生で充実感を得られることは何なのかだけを考えていれば人は幸せになれる。

これをポップでガンガンな曲に乗せた千秋はマジで天才作詞家だと思う。

そしてここからがすごい。

「もっとあなたを好きなこと伝えなくちゃ」

「好きになったなら完璧にあなたをつかまえてみたい」

まず自分を完全に肯定した後、それに続くのが他人への愛情の話なのである。

自分をまず完全に肯定した後でないと、人を愛することはできない。自分を否定して心に穴が空いている内は相手から愛情を埋めてもらう事だけを考えてしまい上手く行かない。その事をここで端的に伝えてくれている。

そして曲の最後の

「すべては"happy"のために」

また、曲が変わって「POWER」から

「ハッピーエンドのかけら集めて走り出そう」

千秋の人生観が存分に表れている。全部の事を自分の幸せのためにやる。他人とか世間体とかどうでもいい。とにかく全て自分の幸せファーストで生きる。それを続けた結果はハッピーエンドに決まっている、と。

結局どうやったら人は幸せになれるかというと、まず「幸せになる」と決める=ハッピーエンドを迎えると決めればよい。

そうすればその終わりに向かって何をすればいいかは自ずと決まってくる。なんとなく自分のすべき行動が見えてくる。

親に言われた事に従うのか、嫌な上司に頭を下げる生活を続けるのか、つまらないと思いながら毎日グダグダ生きるのか、これは全部自分で続ける事もできるし、やめる事も自分で自分の幸せを優先して選択できる。

これを「ハッピーエンドのかけら」という言葉で表現しているのが凄すぎる。


今はポケビは解散してしまったが、再結成されることを望む。

もしくは誰か音楽家と組んだ千秋の作詞の曲を聴いてみたい。

現代社会の疲れた人間達に今ポケビが必要とされている気がしてならない。

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