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出来ること・あるものから/Voicy山田崇ラジオ#184

2022/11/11
Voicy山田崇ラジオ#184
出来ること・あるものから
話し手:山田崇さん(ドコモgacco) 島田龍男さん(dot life)
 殿脇菜央さん 
書き手:石井恵里

山田崇ラジオnote | 文責 殿脇菜央さん

山田崇さんProfile

Check in


島田龍男さん:
今日はがっちり仕事するモードで、汐留のビルの中から参加しています。めちゃめちゃ快晴です。生活習慣が破綻していたので、整えようと思います。

石井恵里:
おはようございます。山田崇さんのオンラインかばん持ち第6期生をしています信州大学警報学部1年の石井恵里です。
今日は長野県松本市から参加していますが、松本もとってもいいお天気です。2週間前に学祭が終わり、深夜帯の活動が無くなったのでようやく朝3時に起きる生活習慣が戻ってきました。自分に合った時間に戻せるとやっぱり体調もいいので、当たり前のことですが生活習慣の大切さを感じました。

殿脇菜央さん:
昨日東京の蔵前のNui.HOSTELを出て、今日は兵庫県から参加しています。
一昨日、イメチェンしてハンサムショートから胸下ぐらいのロングにしました。ロングはドライヤーとか整えるのが難しくて、女の子って大変だなと思いました。

山田崇さん:
育休明けの初日で京都から参加しています。gaccoと京都府が「リカレント教育推進のための連携・協力に関する協定」を結んだ関係で京都に来ています。

移動が多いからか、予定が過密だからか疲れていますね。ただめちゃめちゃ天気がいいので気分よく快適に仕事が出来ていますね。


山田さん:
11月9日には龍男も京都に来てくれたんだよね。

島田さん:
めっちゃよかったですね。
山田さんいかがでしたか。山田さんずっと輝いていましたよ。

山田さん:
京都府でお世話になった人や素敵な人が多くいて、8月のgaccoLIVEに登壇して下さった方にお礼したりしましたね。京都大学125周年の記念事業がめっちゃよかったよね。「創造と越境の125年」。

島田さん:
何がよかったですか?

山田さん:
なぜ京都大学ってノーベル賞受賞者が多かったり、個を尊重する文化があるのか、そのルーツを垣間見れた気がしましたね。

島田さん:
「創造」と「越境」でカテゴリーに分けて展示されていましたよね。

山田さん:
京都大学の塩瀬隆之さんに案内してもらったんだけど、塩瀬さん曰く大学入学するときに「ここでちゃんと学びます」みたいな宣誓をするんだってね。
大学としても、自分がこれ!というものを追求できることを約束しているし、その体制が整っているんだよね。

「好学の志操なくんば 百の図書器械 万の標本あるも 皆これ無用の贅物なるのみ」
▼志操
自分の主義や主張などを固く守って変えない心。

京都大学総合博物館「創造と越境の125年」
goo国語辞書

山田さん:
これについて二つ言いたいことがあって。一つは、自分の主義や主張が見つかっていない人もいること。鳥の骨の標本だけを好きな人がいると塩瀬さんが紹介してくれてたんだけど、今だったら役に立つか立たないかの視点を考えてしまうところがあるなと思って。鳥の骨の標本って一見役に立ちそうじゃないからね。

二つ目は、塩瀬さんから研究する上で一番いい人は、研究対象に近い人と、研究に長い時間携われる人とお聞きしたこと。私自身がやってきた空き家プロジェクトnanodaでも、現場に一番近くて、長くやってみると経過が分かると思って。
京都大学の研究施設が至る所にあるのもそのためなんだよね。

島田さん:
研究するためのツール開発もすごかったじゃないですか。ツールを作っているから近く長く見れるとか。

「未だ見ぬもの無きものは 自ら創り 自ら使う」

京都大学総合博物館「創造と越境の125年」

山田さん:
アメリカは基盤自体も自分たちで作れるから研究が進むという話もありましたよね。前例がないとか、道具がない、ということで立ち止まってしまう人もいるけど、研究していたらもっと見たいと思って道具まで作っちゃう人もいるんだよね。

後は、文理融合も、自然とその枠を超えていくんだという話もしていたよね。興味・関心を超えて一緒に研究していく。入口は1点だけど、興味関心によって広がるんだよね。

島田さん:
私も2014年に会社を立てて、研究ベースで3年間は収入ゼロでも行こうということにして始めました。1,500人のインタビュー調査をしていましたが、取材が外の人から価値あるものとして見てもらえたんですよね。

京都流議定書
「異才発掘プロジェクトROCKET」を手掛けたSPACE Inc.代表取締役の福本理恵さんが新しくスペースを始めるみたいです。
▼異才発掘プロジェクトROCKET

▼福本理恵さん

学校に行っていないけれど自分のとても関心あるものがある子供たちに焦点を当てていて。その一人に家で爆破の映像を作っているばっかりの子供がいたみたいで。その子のご両親は心配していたみたいなんだけど、東京の広告代理店でPCのラップトップを開いていたら、ある人がそれに注目して、その映像技術がGUのプロモーションに使われるまでになったんだって。
本人は爆破の映像に興味を持っていたけど、一般化すると、映像のスキルとか、人を驚かせることに繋がるときづけるんだよね。
興味関心を突き詰めると、それを俯瞰で見た人が、こんなところにも使えるよねと気づいてもらえるんだろうな。

島田:
でもそれって生存者バイアスかもしれないですよね。

▼生存者バイアス
「認識や思考の偏りを意味する認知バイアスの1種。認知心理学の用語であり、失敗した対象を見ずに、成功した(≒生存した)対象のみを基準に判断をしてしまうこと。」(グロービス経営大学院)

「生存者バイアス(survivorship bias)もしくは生存バイアスとは、何らかの成功を遂げた一部の人物や企業、物事のみを基準とすることで誤った判断をしてしまうこと。
事象や手段を評価する際に、成功せず失敗に至った数多くの事象を考慮することなく、一部の成功事例のみをもって判断してしまい、誤った結論を導き出してしまうことである。」(シマウマ用語集)

グロービス経営大学院 MBA用語集「生存バイアス」
シマウマ用語集「生存者バイアス」

突き詰めていたら他者が価値を見出してくれて成功する人もいるけど、見出されずに失敗するパターンもある。だから、失敗するのが怖くてみんなと同じことをしてしまうところもあるんだろうなと思って。

山田さん:
それを聞いてエクスポネンシャルシンキングを思い出したな。

▼エクスポネンシャル思考(Exponential Thinking)
「テクノロジーはこれから指数関数的(エクスポネンシャル)に成長する」と考え、その成長スピードに対応した生き残り方を模索すること。
エクスポネンシャルというのは、これまでテクノロジーが1の次が2、2の次が3……と人間の経験則や直感に基づいてリニア(直線的)に成長していくと思われていたことに反し、1の次は2、2の次が、4の次が8という風に急速に成長していくこと。

エクスポネンシャル(指数関数的)
cf. リニア(比例的・直線的)

IDEAS FOR GOOD 「エクスポネンシャル思考とは?」

色んなテクノロジーがあり、色んな人に出会えるから、スタートが遅くても指数関数的に伸びることもあるんだよね。どこまで待てるか、どのタイミングで出会えるかが大事なんだろうね。
人生が寿命の面でも、副業・兼業が推進されている面でも長くなっているんだよね。だから、軸足を現実的な方面に置いていても、もう片方で何かに挑戦できるんだよね。また、一旦止めたとしても60、70歳から始めて20年は突き詰められるんだよね。
でも、そもそも「好学」って何なんだというところで躓く人もいそうですよね。

島田さん:
塩瀬さんは「志操」はビジョンに近いものとお話しされていましたよね。自分から見つけるよりも、自分の人生における気づきでやるべきことが見つかる。

山田さん:
授かっているもの、自分の中にあるものと私は受け止めました。自分の中にあるものなんだよね。私は自分の中で悶々と考えているよりも、他者に話して、こうなんじゃないかって見つけるのがいいと思っているんだろうな。

Wacoalっていうブランドが好きで。昨日ワコールの関連会社、ワコールスタディホール京都の社長をされている鳥屋尾優子さんと高台寺のライトアップを見に2時間ぐらいかけて2万歩歩いてきたんだよね。
▼鳥屋尾優子さん

▼ワコールスタディホール京都

優子さんがやってみて気づくこともあるというお話をされていて。
自分が管理職になった時に若い人たちにやりたいことをたくさん聞いて回ったんだって。そのうちの一人が、あるイベントをやりたいと提案して。自分の部署の予算の10倍を超えるイベントだったんだけど、頑張って予算を通したんだって。でも、途中でやりたくないって言われちゃったみたいで。やりたいことって求めたら言わなきゃいけない空気を作ってしまうんだって。

島田さん:
本当にやりたいのかを突き詰めなきゃいけないんでしょうね。

山田さん:
出来ること、あるものから始めると、やりたいことも見つかるようになってくるんだろうね。

島田さん:
Wacoal創業者の塚本幸一さんが戦争を通じて「女性が美しくしていられる社会こそ平和な社会」という信念から創業されているので、何がきっかけになるか分からないですよね。

山田さん:
私、2009年に塩尻市のえんぱーくの開設準備室に配属されて。その後も色んな部署に携わってきたけど、2009年以降の12年間、前任者がいなかったことに後から気づいたんだよね。振り返ってみると、新しいことをやるときに私に任せてもらっていたんだよね。
あとは、講演もたくさんやっていたんだけど、準備ができないから日々習慣的ににプレゼン資料を準備したりとか。
11月17日(木)に「信州おもてなしフォーラム」で「おもてなしとDX」をテーマに登壇する予定があって。私このテーマの話をしたことはないんですけど受けたんですよね。そうすると「おもてなし」と「DX」というタグをつけて生活を始めて意識するようになるんだよね。
人から言われることでアップデートするようになるんだよね。人生が長くなるから、47歳からおもてなしとDXを始めてもいいんだよね。


島田さん:
今日から仕事に本格復帰だと思いますが、育休期間の振り返りを聞きたいです。

山田さん:
1週間168時間の時間の使い方を明確にしました。
9時に長男を保育園に送り、妻と0歳の子供と3人で過ごして、17時に長男をお迎えに行って、19時ぐらいまでにご飯とお風呂を済ませたら夜は長男に読み聞かせをして。長居と1時間半から2時間ぐらい読み聞かせをしていることもあって。そのまま一緒に寝ちゃったりもして。だから、読み聞かせの後に起きれていたらようやく自分の時間になるんだよね。朝9時までと17時以降は形態とかPCとか見ないようにしていたんだよね。
朝9時から17時までの7時間、週35時間が何かやろうと思えばできる時間。それをを明確にして、長男と過ごす時間は長男に集中しようと思いましたね。

島田さん:
昼7時間働けるとしたら育休って何だろうと思ったりしますね。

山田さん:
この期間って妻のケアなんだよね。夜も含めて3時間おきに起きなきゃいけないから、洗い物出来ていなかったらイライラしないように手伝ったりとか、話し相手になったりとか。奥さんの友達が来てくれた時には一緒に出掛けてきてと言うのが役割なんだよね。

島田さん:
その経験が仕事に生かせるとしたら

後輩への接し方は変わるだろうね。コミュニケーションの間合いとかね。パフォーマンスが上がらなかったりすることには何か背景があると考えられそうですね。



Check out

殿脇菜央さん:

お二人の話を聞いて2つ言いたい
「突き詰める怖さ」について
「時間の無駄」とか「置いてかれちゃうんじゃないか」「どこまで我慢できるか」「どのタイミングで誰と出会うか」という山田さんと島田さんの言葉を聞いて、なんだかドキッとしました。
これまでの人生、自分の知っている世界の中で普通に生きてきて、新しい人、新しいことに出会うと、あれ?この人はそんな昔からこれを知っていて、勉強し出して今のこのスキルがあるの?ってショックを受けることがよくあって。例えば、英語が好きだから外国語大学を目標にして、在学中に留学しようと思って外国語大学に進学したら、クラスメートはみんな小学生前から外国で生活していて、自分と英語のレベルが全然違う。みたいな。
そこから「知らないって怖い」と思ってしまって、探求することが怖くなった。自分が夢中になっている間に、他のみんなは先に進んでいっているような気がして。ハッとさせられました。

ここ2ヶ月、元気なんだけど何をしたらいいかわかんない自分がいて。前職についてる時、毎日のように「あなたは何もできない」と洗脳のように言われ続けてきたので、学生時代のなんでもできる!わたし!みたいな自信が一気になくなったんですよね。転職活動をしていても、何がしたいのかわかんなくなっちゃって。今日のおふたりの言葉、「できることをやる」「頼まれたことをやる」「その上にやりたいってことができてくる」
この言葉を大切にして前を向いて生きていこう!という気持ちになりました!ありがとうございました!

【好学】自分は何が好きなのか/山田崇ラジオ#184

山田崇さん:
京都試作ネットと京都試作センターの話もしたいなと思ったんだけど全くその時間なかったね。京都大学の企画展と京都試作ネットが私の中ではとても繋がっていて。「未だ見ぬもの無きものは 自ら創り 自ら使う」にも繋がるなと思って。その振り返りもしたいです。京都出張反転学習をVoicyで放送したら関わった人たちへのお礼にもなるからいいかもね。

石井恵里:
今日もありがとうございました。大学に通いながら自分の学びたいことを学び始めているところなので、これからさらに突き詰めていくところではあると思う。自分がやりたいことって何だろうと考え始めると立ち止まって進めなくなってしまう。新しい事を始めてみたいという視点と同時に今できること、今あることからという意識を持つことも頭の反対側で考えられるようにしたいです。

島田龍男さん:
山田さん毎日朝Voiucyやったほうがいいんじゃないかな。インプットが多すぎてアウトプットがしきれていないんじゃないかなと思いました。日報みたいな感じで。


きづき

インプットがたくさんあってまとまりきらないと思っていても、いつも自分に十分にアウトプットする時間があるとは限らない、どんな時間の長さでも、自分のキャッチした要素をきちんとアウトプットできる能力が大事だときづきました。
最後にまとめる、ではなく常にいつ聞かれてもアウトプットできる、聞きながらまとめて準備する心構えを大事にしたいです。これが質問する力にも繋がると思います。山田さんから学んだ「質問が無くても手を挙げる」をさらに進めて質問のある状態を自分から創るを意識することを次のアクションにします。
また、これはその場に集中する、意識を向けることをしなければ出来ないことです。準備する心構えを作るためにチェックインがあるので、自分の心の中の点検として、よりチェックインの質を高めたいと思います。


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