「おもり」から「育てる」へ!
私は、学童を運営するにあたって、「子どもにとって居心地の良い空間」であることを、1番に考え環境や雰囲気作りをしてきました。
特に、学童というのは教育機関でもなく、習い事の括りでもない特殊な位置付けにある施設だと思います。それでいて、過ごす時間は家や学校にも引けを取らない。なんとか、この学童保育で過ごす時間というものを有意義で、はっきりとした意味を持つ時間にしたいと、私は考えます。
教育のプロって誰?
教育について少し分解して考えてみましょう。
まず最初に、小学校の先生が浮かびますね。小学校の先生というのは、生活における基本から、勉強や体作りなどほぼ全てを教えてくれるプロだと思います。
次に、習い事の先生がいます。各分野に特化した先生が、専門的知識を教えてくれます。その中でスポーツ少年団などでは、チームワークや目標に向かって努力をすることの大切さなどを教えてくれます。これらは、スポーツ教育のプロだと思います。
しかし、学校から帰ってきて学童で、生活の基本となる部分を口うるさく言われることが、子どもたちの安らぎの時間を奪うことになり兼ねません。また、チームを組まされて、競ったり努力を無理強いされることはストレスになり兼ねません。
これらのことから、上記に示した小学校の先生、習い事の先生のような姿勢で、学童の支援員をすることは子どもたちにとってストレスになりそうです。
保育園の先生をお手本に
私は、学童の開所までの時間で、保育園での保育補助をしています。
保育園児は年齢に応じて、かなりの差があります。それは、物事の理解度はもちろんのこと、身体的な差もかなり幅があり、クラスが違えば同じ保育園とは思えないほどに気をつけることや動き方が変わってきます。
うちの学童でも最大6歳の差があり、0〜6歳の保育園と6〜12歳の学童で、年齢の差は同じではありますが、全く別物です。
学童にいると、学年関係なく関わりを持ち、同じような行動をしているため、こちら側の指摘の仕方や指導の仕方も区別がなくなってしまいがちです。
しかし保育園では、年齢に応じた注意の仕方をしていて、年齢が違う子どもたちでのトラブルには、二人に注意をした後に、各クラスでアフターケアがあったりします。
見落としがちになってしまっているのですが、学童でも年齢によっての対応をするべきだなと、保育園で学ばせてもらっています。
小学生という一括りではなく、6歳の子もいれば12歳の子もいて、その差は大きいと捉えていくべきなのだと心得ようと思います。
学童は単なる「おもり」ではなく「育てる」場にする!
来年度は、多くの新1年生が入所してくる予定です。小学生になったとはいえ、6歳には変わりありません。
大きい学年と関わりを持てる学童が、新1年生の成長スピードを加速させられる1番のチャンスの場なのではないかと思います。
そのために、甘やかすだけの「おもり」ではなく、保護者に代わって、
「育てる」という意識を持って環境作りに取り組みます。
radical放課後児童クラブ|高崎学童