【演説訳】 大ドイツ芸術展開催の辞 (1937)
ナチス総統アドルフ・ヒトラーによる、かつて画家を夢見ていた感性が謳う芸術と人間。
芸術に国境はない、と言われてきた。それは国家や民族のものではなく、ただ「時代」のものだと。そうして印象派が、未来派が、キュビスムが、ダダイスムが、昨日から今日へと移り変わってきた。
そこにあるのは「流行」だ。どこの誰の手による制作なのかは関係ない。ただ時代とともに、服装のように、芸術は明日へと向かっている。
「毎年新しいものを!」
そんな号令のもと、奇怪なもの、空虚なもの、盗作、無知が、