【丸裸な外面】 #808

僕は身体障害者の人を見ていると
対面上は応援しているんだけど

確かにそんな気持ちもちゃんとある

ちゃんとあるんだけど
心の中では自分はそうじゃ無くて良かった
って思うとても嫌な奴なんだ

外を歩いていても
心の中で容姿に対して勝ったとか
そんな事を思って歩いている

同僚の女の子と気さくに喋ってるけど
心の中では
気軽に喋りかけんなこのブスが
と思っている


思っている
というか
思ってしまうんだ

ダメな事は分かっている

でも
思ってしまう


お前はじゃあどんだけイケてんねん
って感じですけど
これがまぁまぁイケメンなんです

で会社でも
プライベートでも
誰とでも分け隔てなく接しているから
好感度も高い


でも
ホントは
心の中ではそんな事を考えている


何かをやらなくてはならない時も
「あっオレやります」
って言って率先してやってるけど
ホントはやりたくないし
誰かがやってくれたらええのに
って思いながら
こんな面倒な事をやっている自分に陶酔したいだけ
だったりする


こんな僕はどうなんだろう？

最悪だよね

偽善者なんだよ
僕は



でも
そんな僕にもコンプレックスはあった
秘密だけども

きっと人が知ったら
僕みたいに
表向きは
「大丈夫だよ」
とか
「気にするなよ」
とか
そんな感じの事を言ってくれるんだろうけど

きっと心の中では
どうせ笑っているに違いない

僕と同じように


人間なんてしょせんはカスばかりなんだよ




ヤスシは
ヤスシの心の中は
バレていないと思っていたが
周りの人には
意外とバレていて
彼のそういう残念な所を
分かっていて
皆は大人だから
合わせてくれていたに
過ぎなかった



だから
ヤスシには
本当の友達は居なかった


それも
ヤスシは知らなかった




ほな！