見出し画像

#56 「私は何者か?」自分の源流・成長の源泉を辿る内省と内製支援 24/1/21

みなさん、こんにちは。
人の成長を加速するリソースを考えます。
キーワードは、内省と内製です。

年末にタレントマネジメント会議を運営していました。その会議を通して、ミドルマネージャーの発達課題について問題を感じたことは以前に書きました。
https://note.com/racco610/n/nd0d3ee34a911

・上長がメンバーの発達課題を的確に捉える。
・本人が、成長課題に自分で気づく。
これらができるだけ多くの職場で機能するように、人事がその仕組みと方法論を提供します。
それが内省化支援と内製化支援だと考えます。

そのときに、もっとも根本的な問いは何か?
〈わたし(たち)はどこからきたのか?〉
〈わたし(たち)は何者なのか?〉

この問い、自分の源流・源泉を辿ることではないか、と考えます。
組織単位なら、わたしたち、が主語です。

余談ですが、ゴーギャンの『我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか』
D'où venons-nous ? Que sommes-nous ? Où allons-nous ? ですね。

わたしは、人に対する基本姿勢は性善説です。
必ず人、従業員には、その人なりの個別善があると信じています。個別善とは、モチベーションの源泉、と言えます。その個別善、モチベーションの源泉を、どうやって引き出すのか、どうしたら自分で気づく支援につながるのでしょうか。

まず、組織的な環境と仕組みが確立されていることです。
環境は、多様性があることと、意見を言える風土の2つです。この2つが心理的安全性を生みます。結果、心理的安全なチーム・組織の場が確立されることが組織的な環境です。
一方の仕組みです。
1on1、キャリア面談・研修、MBO制度、公募制度、360度評価、エンゲージメントサーベイ、表彰制度、ベストプラクティスの発表会など、多様な選択肢があります。
この環境と仕組みの中で、従業員個人が、自分を開放した、開く状態になれるか、です。

たとえば、MBO目標管理(制度)と1on1を上手に運用できると、わたしは何者か? 個人が開く状態に、自分の源流にアプローチできるのではないかと思います。

MBOは、本来Management By Objectives & Selfcontrol です。が、導入している多くの企業の運用実態は、期間パフォーマンス、業績の目標と達成度評価のために使われています。それは決して悪いことではありませんが、本来は、成果=顧客や自社への価値提供と、目標を上手に使って自己成長に役立てよう、を両立できると相乗効果は大きいです。ですが、実態は業績評価のための目標への偏りが強い、他者から与えられた意味合いが強いでしょう。
そこで、キャリアの自己決定、自己成長のセルフドライブを支援する文脈を1on1に託します。自分の源流を辿るには、自分を俯瞰して見つめる自分と、自分の中に潜る自分と、内と外から自分に向き合います。さらに、それを鏡のように写してくれる支援者がいます。それが1on1で相対する上長です。

こうして、目標管理と1on1の仕組みを使って、業績向上=顧客価値づくりと、個の尊重=自分の源泉たどり、を葛藤しながらもバランスさせていくことが、内省化支援だと考えています。

続いて、内製化支援です。
現在の働く環境は、多様な人が集まり、個の尊重と、外への遠心力が強く作用します。だからこそ、求心力を保つためにチームビルディングや組織開発を活用します。チームや従業員みんなで一丸となって、の作用を仕組みによって確保します。そのための問い、をおさらいします。

〈わたしたちはどこからきたのか?〉
〈わたしたちは何者なのか?〉

たとえば、エンゲージメントサーベイの結果を受けて、そのチームのスコアを見ながら、上の問いに1人ひとりが感じたことを出し合います。出し合った感じたこと、意見を1つ上の視座から眺め、チームとしてどんなことを意味抽出するか、また考えを出し合います。
そして、わたしたちは何者か? を自分たちの中で意味づけを行います。
チームの組織善は何か、顧客提供価値は何か。

これもまた個人の場合と同様に、業績向上=顧客価値づくりと、チームの全体善=チームの源泉たどり、を葛藤しながらもバランスさせていくことです。
このことが、内製化支援だと考えています。

人には個別善が深いところに存在し、それは自分との対話、あるいは他者の異見とのコミュニケーションによって発露、発現することができるのではないでしょうか。
それを引き出す技術を、コミュニケーションエンジニアリング、と考えます。
この仕組み、アーキテクチャを作るとも言えます。

理想論の未来を語るより先に、現実はどうかを見つめ、
そこからわたしたちはどこから来たのか、何者か、源流を一緒に辿ります。
コミュニケーションエンジニアリングを使って。

さて、みなさんはどのようにお考えになりますか。
それでは、また。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?