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#179 管理職の登用・評価は損得ではなく、リーダーシップの基準を持つ 24/5/23

みなさん、こんにちは。
今日は、課長やマネージャーなど管理職になること、について考えます。

(実例を基に編集しています)
考えるきっかけは、管理職のキャリブレーション会議です。

ある部長が管理職の評価を俯瞰して、「課長になった人が、専門職スペシャリストでキャリアを積む人より、評価されづらくなると思うかもしれませんね」と投げかけました。

少し前に、管理職は罰ゲームなのか、と一部ビジネス界隈を賑わせたと記憶しています。管理職評価の在り方、管理職登用の判断基準、管理職の役割範囲、管理職とメンバー専門職とどちらが得なのか、複数の論点がありそうに考えています。ひとつひとつ今の時点での考えや、当社の課題から考えてみます。

元の部長の問いかけを紐解きます。
その事業部門に所属する課長職の評価結果一覧を並べると、全体の2割程度が昇給査定がない現状維持の評価でした。

それをみたその部長はこのように考えたのではないか、と推測します。1つは課長それぞれが成長があまりない、好ましくない状態であることを示しているのか、どうかです。もう1つは、課長の役職ポストに求められる職務目線で見ると、自分たち部長層の基準が厳しくなってしまっているのか、つまり評価が辛いのかどうかです。

これはどちらか一方ではなく、評価者によって強度は異なるものの、両方が併存していることを示している、と考えます。

では、なぜ、成長があまりない、あるいは評価目線が厳しくなることが起こってしまうのか考えます。

1つは、本人の持ち味と役職ポストの役割がミスマッチしているから、です。
1つは、発達課題を捉える解像度が粗いため、目標が曖昧な設定になるから、です。
1つは、ポスト数やタイミングのニーズに対して、該当する力を備えた人材育成が間に合わず、見切り登用を是としているから、です。

概ねこの3つの要因が影響しあっていると考えます。
どこか1つが固有に先立つのではなく、それぞれが作用・反作用、あるいは作用が次の作用を強化してしまっている構造だと考えます。

一方で、管理職に対しては、その任用時点で疑似ジョブ型制度的な処遇をしています。ですから、毎評価時に昇給査定がなくてもよい水準の年収で処遇していると捉えることもできます。

根本的な問題は、マネージメント職でリーダーシップを発揮する人材の育成をできていないことと考えます。

それは言い換えると、現在担当している職務、もっと言えば、その環境に最適化された専門性、およびテクニカルスキル+少しのマネージメント要素で、課長の登用を判断していることです。

登用判断、すなわち登用運用の課題と、リーダーシップの人材開発課題、この両側面があると考えました。

これを解消していくよう、リーダーシップ開発を継続的に実施し、リーダーシップ発揮をみて管理職登用を適切にしていくこと、これによって評価自体も適切なスパイラルアップを描いていくことができると考えます。

みなさんの会社では、管理職になることは、管理職は罰ゲーム的に思われているでしょうか。
それでは、また。

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