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#172 「そこまでは聞いてなかった」をなくす 24/5/16

みなさん、こんにちは。
今日は、自分がわからないことをわかるまで聞くことについて考えます。

(実例を基に編集しています)
考えるきっかけは、私の所属する採用部門でしばしばある話が発端です。求人部門の事業内容やサービス特長、求人する事案の仕事内容を把握するシーンは採用活動の1つに常にあります。

その中でエージェントや候補者に職務内容、業務内容がわかりづらいとご指摘を受けることが良く起こります。それが原因で推薦や応募を集められず、苦戦します。

この時に、採用部門のわたしたち担当者は、何とかして求人内容を分かりやすく伝えられるよう、ラインの部門長にヒアリングを行ないます。

ここに問題が発生します。それは、結構な頻度で手戻りが発生することです。なぜかといえば、ヒアリングがアバウトだからです。そのヒアリング場面では、分かった、となるのです。

がしかし、いざ求人票に書き起こして、チームの同僚にレビューしてもらうと、質問に答えられないことがよくあります。

「そこまでは聞いていませんでした」
「そのお客様の業界までの具体は押さえていないです」
「お客様がなぜ当社を選んでくださるのか、理由は分かりません」

よくあるやりとりです。

少し話を脱線します。
新人のときに営業の仕事を教えてもらっていたときに、できる先輩が言っていたことがあります。営業報告を上げたときに、あるいは役員層にお客様のことを聞かれたときに、「そこまでは聞いていませんでした」と答えているうちは少なくとも標準に達していない、でした。

まともな役職上位者が尋ねる質問は得てして、芯を捉える質問、本質の問いであることが多いと考えています。

また、短い時間の中で要点だけを聞きたいと考えていると想像します。お客様のニーズや現状、当社サービスへの不満などを教えて欲しい、そんな要望です。

お客様に次に提案できることはないか、あるいは当社のサービス高度化のヒントがないか、の視点だと考えます。

ですから、「そこまでは」とエクスキューズを発しているうちは、まだまだひとり立ちに至ってない発達段階であることだと考えます。それは、自社の上位者の視座にも立てていない意味になります。そして、つまるところお客様の懐深いところにリーチしていない、信頼関係構築はまだまだ開発フェーズだと捉えることができると考えます。

話を採用活動、求人条件のヒアリングに戻します。
結局のところ、その求人の仕事・サービス内容、職務内容を具体と抽象を往還して、自分の言葉で語れるまで、ヒアリングするほかありません。

わからない点をクリアにして、そのクリアにしたことを尋ねる質問を設計することです。

そして、その解像度の程度を推し量るには、転職マーケットの理解度を段階化して見てみることも一つです。

たとえば採用担当者自身が、
自分の言葉で一言30秒、180秒で伝えることができる。
エージェント担当者がコピーして話すことができる。
エージェント営業担当者がキャリアカウンセラーに一言で伝えることができる。
応募者が面接シーンでサービスや職務について具体的な質問をしてくれている。
たとえば大雑把にこんな段階設計をして、自分の理解解像度と相手に伝わっている度を定期的に健康診断することです。

そのためには、まず、わかるまでヒアリングしきることです。わかるまでヒアリングするには、自分が何をわかっていないか、明らかにすることです。

さて、みなさんは、自分の知らないことを知るために、聞く・調べる行為をどこまで極めつけていらっしゃいますか。
それでは、また。

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