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#66 「論理・合理・客観」から「感覚・共感・主観」のワークマンシップが生産性を上げる 24/1/31

みなさん、こんにちは。
仕事で当たり前の慣習になっているコミュニケーションの転換を考えてみます。

先日、ある従業員の声を聞く機会がありました。
「(上司の)課長の〇〇さんに対する注意や指導の言い方がキツいと感じるのです。仰っていることはその通りなのですが。」
上司と部下の関係性のよくあるコミュニケーション摩擦です。今回は、この構図がなぜ発生しやすいのか、を考察してみます。

さて、みなさんは仕事上、黙示的に、あるいは明示的な行動原則として、意識し、実践していることは、どんなことでしょうか?

多くのビジネスパーソンには、こんなことがあてはまるのではないでしょうか。
・結論から伝える。
・シンプルにまとめる。
・自分の解釈ではなく事実で話す。
・論理的に考える、話す。
・費用対効果など数字で語る。

限られた時間の中で、判断して、決めて、前に進める仕事の制約条件では必要不可欠なコミュニケーションスタイルでしょう。ですから、ビジネススキルとしても、常に需要と供給が高くバランスしていると考えます。
これらは、仕事で成果を出す、活躍するための基礎です。ですから、あっても差別化できませんが、なければ多くの場合、土俵にも上がれない、ベーシックだけどそんなに容易に上達しないスキルと考えます。

ここまでは、何を分かりきったことを、の感想を持たれると考えます。
では、これらが仕事上身についているからこそ、弱くなっていること、失っていることはどんなことか、考察してみます。
・見える景色、状況、文脈を描写する。
・いいことを言うよりも、湧いた感情を生々しく口に出す。
・「私はこう思う」と主観の感想を言う。
・自分の考えを物語る
・喩えを使って、イメージを合わせる。
・対話しながら、他者とのズレに気づく。

このようなことは、普段の仕事場面では引っ込める、あるいは自分の中に押し込んでいるケースが多いのではないでしょうか。そして、そこに不自由さを感じている方も割と多いのではないでしょうか。

これから、AIを活用を前提にした仕事の仕方、働き方、生み出す成果を考えます。すると、論理的に導き出せる解は、AI、デジタル技術に寄せていけるようになっていくと思料します。

では、わたしたち、人は、どこに体重を乗せていくのが良いのでしょうか。仕事とは問題解決であり、その解決された結果が成果です。
そう考えると、わたしは、問題解決プロセスの、問題発見・課題設定だと考えます。

それは、現場・現実の状況・状態を
「観察する」→「感じる」→「主観で物語る」
ことが、テクノロジーではなく人が、体重を乗せる仕事ではないか、と考えます。課題解決策を処方する前の下ごしらえです。

さらに言えば、解決策の実行段階でも同様に、
現場・現実の状況・状態を
「観察する」→「感じる」→「主観で物語る」
これからのビジネスパーソンが力点を置くことになる後工程ではないかと考えます。

まとめです。
ですから、仕事場面で必須とされる、
論理性、合理性、客観性(性=的)、の思考スキルは、
180度反転した、
感覚性、共感性、主観性(性=的)、の感じるスキルに、
転換すると考えます。

この変化をビジネスパーソンが取り入れることが、これからの仕事の成果や生産性を上げていくキーファクターになると考えます。
従業員のエンゲージメントや採用アクイジションにおいても、感じるスキルをビジネスプロセスに取り入れて経営する企業が支持されていくのではないか、と考えます。
「感じる」は、ヒトの根源的な「新しいものを創る・作る」欲求の原動力だと考えます。
これを【ワークマンシップ】といい、AIと人が協働する時代の仕事スタンス・マインドセットになると考えます。

みなさんは、どうお考えになりますか。
それでは、また。


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