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#109 「51対49」で考えるグラデーション思考 24/3/14

みなさん、こんにちは。
今日は、物事はグラデーションで考える、捉えると良いのでは、の考え方を考察します。

改めて考えようと思ったのは、これまでの投稿の中でも何度か触れてきた、二項対立や二分法、0か100か、のコミュニケーションや思考スタイルを目にすることが多いからです。

先日も、採用で新しい求人を立てるために、部門責任者とわたしたち採用チームメンバーとで打ち合わせをしました。その際、書類通過基準や内定レベルの選考基準を話しているときに、0か100か、が表れました。

話の詳細文脈は省略し、デフォルメしますが、たとえば、「クレームやトラブル対応をした経験がある」を基準に据えようとしていました。
あるかないか、としてしまうと、ほとんど多くのビジネスパーソンは、外勤内勤に関わらず、クレームやトラブルを受けたことがあるでしょう。そうであるから、選考基準として成立しないことは明白です。もちろん、求人にはそもそもの仕事内容や他の応募要件が明示されますから、応募のハードルや選考スクリーニングの機能は持ってはいます。

ではどうするとよいかです。
クレーム処理の程度感は、初歩レベル1~最上級レベル10まであったとします。大事なのは、どの程度のレベル感が採用合格の閾値になるか、です。この例でいえば0か10、あるいは0か1か、ではありません。

なお、念のため、1~10それぞれに程度感の定義をすることはまったくもって必要ありません。音量スライドバーのイメージです。

たとえば、レベル5のちょうど真ん中あたりを合格ラインとします。

レベル1を「クレーム内容を誤りなくシステムに登録する」とします。
レベル10を「複数関係者の調整が必要なクレーム事案の解決策を合意し、以降の標準的対応にまとめる」とします。
その上で、合格ラインのレベル5をどのように設定するか、を部門責任者と
採用担当者で決めていきます。

たとえば「回答が規定されていないクレーム対応が日常業務の2割、の業務経験」としてみます。そのレベルが備わっているかの判断は、対応品質の成果指標で判断します。

このように、レベル1~10と数字で表し、数字で言うとどの程度感を基準におくか、その数値の定性的な程度はどんな中身か、これが二分法にしないために肝要です。グラデーションを付ける、ことです。

さらにいえば、レベル5の「回答が規定されていないクレーム対応が2割程度の業務経験」も、ちょっと5のレベルに至っていない要素があるな、と感じる場合でも、レベル5を満たしているか否かが、51:49くらいかな、55:45くらいの感じかな、とグラデーションを付けることにも寛容です。

このように、程度感にグラデーションを付ける、わかりやすく美醜、善悪、白黒、とぶった斬りにせずに、51:49と考えることが仕事場面では有効にはたらくことが多いと考えます。

さて、みなさんは、ものごとの考え方、捉え方にグラデーションを付けてみられると良いかもしれません。
それでは、また。

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