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0から始めるDJイベント企画のやり方

⓪ はじめに

 

「DJイベントをやりたい!!」

音楽イベントの一つであるDJイベントは様々な場所で数多く開催されています。そして開催されているイベントの数だけ主宰者(オーガナイザー)が
存在しております。主宰の方々がなぜイベントを開催するに至ったか、理由は様々だと思います。私が推測するに、

「このジャンルのイベントがやりたい」「この曲が聞きたい」「儲けたい」「すごい人を呼びたい」「楽しい時間をみんなと共有したい」「参加して楽しかったあのイベントみたいなのを自分でもやってみたい」「大きな音で音楽を聴きたい」 「先輩や後輩にお願いされたから」

という理由が大半だと思います。1例として筆者は「友人からイベント開催を勧められた」というきっかけからイベントをやってみようとイベント主宰を行うようになりました。それまではDJイベント(クラブイベント)には参加したことはありましたが主宰はおろか内部の事はそこまでわかっていなかったのです。しかし、せっかくの機会ですからまずは勉強のために県内外の色んなイベントに出向いて見聞きすることからスタートしました。知り合いのオーガナイザーやプレイヤーの方に相談させてもらったり、分からない部分やできない部分をどうにかするためにお金を使いお仕事として依頼をしてたりしてなんとかイベントを組み立てました。
そして2013年に第1回ヲタパーティーを開催いたしました。

未熟ながらも一生懸命組んで開催したイベントはとても楽しく、精一杯宣伝して回った結果キャパ40の小箱に50人以上の来場者数を記録させていただきました。初めてのイベントとしては大成功だったのではないかなと思います。

今を思えば反省点も多く、もっとやりようはあったなと思ったり、予算を多めに用意していたとはいえ、結果としてVol.1の最終会計として2桁万円の赤字がでてたりと来場者の人数や当日の盛り上がりの裏には未熟だったからこそ出てきた問題点も多く存在しておりました。

しかし、そこでめげずに2022年までイベント主宰活動を細々と続けて色んな方々と出会えたご縁や趣味の範囲内でのイベントの運営経験・ここは気を付けておいたほうがいいぞ!ってところや押さえておくと良いぞ!っていうポイントをノウハウとして習得してきました。

今回このnoteに記載させていただくのはスタートした2013年10月から2022年8月までの8年以上もの間で積み重ねてきた「趣味でイベントを開催してきたノウハウ・ヒント集」となります。
イベントを開催したいな~と思ったところから、イベント後の残務処理までこういう風にやっていくといい方向に進みやすいですよ!という内容を記していきます。あくまで筆者自身が経験してきたものを中心として記載していきますので、『200%これが正しい!これが絶対!』とできるだけ思わずに
自分のやりたいイベントに合わせて良い部分を【ヒント】としてかいつまんで利用していただければなと思います。
個人的評価としてはイベントを1~3回くらいまで開催したときに得られる知識をここで読めると思っております。

もちろん「初心者向けイベント指南書」として有料発行しておりますので決して損はさせない内容で構成しております。イベンターの先輩に居酒屋で色々話を聞く代わりに、食事代奢るくらいな感じでこのnoteを購入していただけると幸いです。

どうぞよろしくお願いいたします。

イベントオーガナイザー
RABO
(自己紹介・イベント主宰経歴・イベント出演歴に関してはこちら)


このような方に本記事をオススメします。

・DJイベントを新たに企画・運営したい方
・イベント企画に関するノウハウを文献として読みたい方
・イベント企画のアドバイスが欲しい方
・後続イベンター育成のための指南書として
・プレイヤー側から企画側に移ってイベントやってみたい方
・企画側の知識や経験を知りたい方




①イベントをやりたいと思ったら…


イベントをやりたい!って思うきっかけは様々です。その理由は、なんでも大丈夫です。大切なのは「やりたい!!!」という気持ちです。そこを一番大事にしましょう。

ここでは、「イベント立案」~「人集め」~「告知」・「会場について」~「タイムテーブル」などイベントの土台作りについて記載していきます。

イベント企画をスタートするとすごく楽しくもあり、つらいこともやること盛沢山で大変な道のりとなりますが、是非とも頑張ってほしいです。気合を入れてしっかり準備していきましょう。



1-1企画立案


イベントやりたい!って思ってこれを読んでくださっている貴方がまず一番最初にしたほうがいいことは 

「企画書作り」です。

「企画書」と書くとWordでカッチリ書かないといけないのかな?って思ってしまうかもですが、全然そんな感じじゃなくても大丈夫です。

目的としては

  • 頭の中で想像してる内容を文字起こしすることによる情報の整理整頓

  • オファーするときに相手に提示するイベント概要として使うため

  • 足りないものがあるかどうか確認するため

 がメインだと私は考えております。他にも効果はありますが文字起こしすることによってイベントをやるんだ!って覚悟も決まりやすいので企画書作りはお勧めです。筆者はケータイかPCのメモ帳を使って情報整理代わりに書いてます。(書式はなんでもよいので書きやすい方法で書いてみてください)

初めてイベントを組む際には「内容・狙い・開催理由」等の動機も添えて書いておくと企画自体がブレにくかったり、見てもらう方により理解してもらうための説明を省略できたりしますので、時間を作って書いておきましょう。私自身は一番最初は会社かな?ってくらいキッチリ作ってましたが、いまはある程度経験を積んだので今はこのくらい簡素に作ります。

〇手書きメモかとかカッチリ企画書など書式は色々ありますが
 自分のやりやすいようにやってみてください。

〇頭の中だけで組んでいくと、最初にやりたい内容とブレたり
 抜けや日程間違いなどのド忘れや勘違いでのミスが減らせます。 

〈ポイント〉

ある程度DJやVJなどのプレイヤーで活動されていた方は大丈夫だと思いますが、イベント企画者としてスタートした方や、狙っている界隈にあんまり名前知られてないかな?って感じましたら、オファーしたい方への参考提出資料として「きっちりとした企画書」を準備するとよいでしょう。

しっかり書いたものを見せてもらえると狙いがわかりやすい上にオーガナイザーとしての信頼度が少しアップしてオファーを受けてもらえる可能性が上がるかもしれません。



1-2タイトル


イベントを表す「イベントタイトル」は必ず必要です。数多くのイベントがあり、それぞれのタイトルを冠しております。様々なイベントタイトルと「被らない」ものを準備しなければなりません。そこでタイトルを考える上でよくある考え方をお伝えします。

・イベントコンセプトから連想する
イベントタイトルは「タイトルを見ただけでどういったイベントか連想できるもの」がベターとなります。アニソン系ならアニ〇〇やアニソン○○○○などですね。古めのJ-POPメインでしたら歌謡曲ナイトなどもお見掛けしたことがあります。クラブミュージック主体の場合は、良く流れるメインジャンルから連想できる言葉を使ったイベント名も良いと思います(例えば〇〇レイヴや〇〇FESなど)

逆に全く関係ないものや遠い連想ワードを使ったタイトルを起用したい場合は、イベントフライヤーのデザインでジャンルイメージを付けたり、イベント回数をこなして「このイベントはこういった音楽が良く流れる」とイメージを周知させることも有効です。

イベントによってはサブタイトルを付けてイベントジャンルを提示しているものもあります。イベント内容が一発で伝わるため良い方法ではありますが、タイトルが全体的に長くなりがちなのでタイトルロゴにうまく落とし込んだりするとよいでしょう。
例→岡山アニソン原曲系DJイベント 「ヲタパーティー」

もし不安でしたら他のイベントのタイトルを参考にしてみつつ思いついたものを箇条書きして候補を挙げていきましょう。

・ハッシュタグを考える
SNSを使っての宣伝の際に、「ハッシュタグ」は必ず設定しておきましょう。イベント情報をまとめて確認したり、イベント名ではなくてハッシュタグの名前(この場合は略称の場合もあります)で憶えてもらっている場合もありますので、ハッシュタグはかなり有用なのです。
ハッシュタグ設定の際のコツは
→長くなりすぎない(特に長い英文字は手打ちがめんどくさい)
→口に出したときに言いやすい(ハッシュタグで覚える人もいる)
→英文字と日本語を組み合わせしすぎない
だと筆者は考えます。ハッシュタグを凝るのも面白いのですが、情報を参照しやすいように簡潔にしておくとよいかもしれません。

・必ずタイトルとハッシュタグを検索して確認する
考えに考え抜いて決めたタイトルとハッシュタグであっても、もし他の方がすでに使っている場合、できれば変更を行いましょう。もし強行して使用してしまうと、単純に紛らわしいのとパブリックサーチの検索欄に色々な情報が出てしまい、自分たちが発信したい情報がうまく伝わらなくなってしまう可能性がでてしまいます。SNSやグーグルなどを使って、使用したいタイトルとハッシュタグを検索して被りがないか確認をしておきましょう。
この時に被りを発見した場合、「海外のよくわからないところで使われているハッシュタグだから被ってもまぁいいか・・・」とかのまぁいいか精神で構えて、変更しないというのはあまりよくありません。
実際に検索する人たちは、必要だからこそ情報を集めている方からあんまり興味ないけどとりあえずチェックしたい方まで様々です。そういった方々へイベント情報以外のよくわからないツイートも検索結果でたくさん表示されてしまうと人によってはめんどくさくなって一気に興味がなくなる可能性があります。せっかく大物ゲストを呼んだとしても告知を見てもらえないのは大きな機会損失です。
イベントをパブリックサーチした際にはそのイベントの情報だけ出るように名前を選定しましょう。

・(Twitterでの補足)名前にはイベント名やハッシュタグを付けない
パブリックサーチの範囲はTwitterのユーザーネームも範囲に入っております。イベント出演者などが告知のためにイベント名やハッシュタグを名前につけてくれていることもあります。しかし、検索の際にその方のすべてのツイートが検索結果にでてしまうので欲しい情報をすぐに見つけ出すことが少し大変になってしまいます。そういったことでも機会損失は起こるのでもし名前につけている演者の方がいらっしゃったら、理由を話した上で名前から外してもらうようお願いしておきましょう。
Twitterの使いこなし度合いは人によって様々ですので、こういった情報共有は長い目でみるとかなり有効です。



1-3進行スケジュール


イベントを企画するときに重要視したい点としては 

「企画~イベント開催日までのスケジュール管理」 

だと筆者は考えております。

仕事や他のプライベート、その他諸々が常に動く状況でのイベント準備はとても大変です。簡単にでも良いので自分用のスケジュールを作っておきましょう。例として筆者の大まかな企画進行スケジュールを記載しておきます。

〈例〉

  1. 3か月前…企画書作成・日程決め・箱抑え・フライヤー依頼

  2. 3か月前~2か月前まで…出演者オファー・告知準備・箱との打ち合わせ

  3. 2か月前…告知及びフライヤー配りスタート

  4. 1か月前…タイテ決め・必要機材などの必要物手配

  5. 1週間前…イベント用機材や準備物の各種チェック

  6. 当日…イベント開催

 

3か月前からの準備となると、期間としては長いほうだと思ってしまうかもしれません。しかし各出演者やクリエイターへのスケジュール抑えや製作出来上がり待ち、返信待ちなど、色々な事を行うには多くの時間を要します。
自分自身の予定に追われる可能性や、急に不測の事態で別途時間が必要なることもあります。経験や人脈があるとすぐ解決することもありますが、初めてイベント組みしたりまだ慣れないうちは目安として「3か月前」から準備し始めるようにすることをオススメします。
本noteを見てもらった上で、自分が企画するうえで必要だと思う準備期間を設定しましょう。



1-4日程決め


イベント開催日はイベントのキモ!最初に重要視したほうがいい点としては

「自分が絶対予定を開けられる日」
+前に準備する時間&後に休息できる時間

を意識して選んでおきましょう。多くの方を巻き込んでイベントする場合は、自分が絶対空けれる日程でイベントをやったほうが安全です。


次点として考慮しておいたほうがいい点としては 

・同都道府県(できれば同市町村)の同じ時間帯に似たジャンルのイベントがあるかどうか
・会場の空き枠があるかどうか
・呼びたいゲストさんの出演可能な日程

を意識して日程を選んでおくとよいかもしれません。遠征勢が多い界隈(ジャンル)でイベントを打ちたい場合は全国で同ジャンルのイベントが同日にないかだけ確認しておくと良いでしょう。

色々な事情があると思うので自分に都合が良い「2~3つほどの候補日」を決めて交渉に臨みましょう。箱レンタルの確認やゲストオファーの際に複数日程を出して出演可能日を教えてもらうというのは有効な交渉です。



1-5会場(箱)レンタルについて


会場選びはとても大切です。会場を選ぶ際のポイントは数多くありますが
あまり考えすぎても選べなくなってしまうのでポイントを絞ってアドバイスをお伝えして致します。

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