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些細なきっかけでやめれるはず。

一度持ってしまった感情はなかなか消えない。

それがネガティブな感情だとなおさら心にずっと住み着く。



渦に飲み込まれていく


その時の私はとにかく死にたがりだった。

好きな音楽を聞いていても、人と話していても

いつも頭の中は希死念慮でいっぱいだった。

多分、死にたいというより時間が止まってほしいと願っていた。

希死念慮はいつだって首の後ろに潜んでいて

タイミングを見計らって渦に飲み込もうとしてきた。

そんな希死念慮を和らげるためには方法は一つしかなかった。


初めて自分を傷つける


自傷行為はいつも安心させてくれた。

痛いのかよく聞かれるが、私の場合は必死過ぎて痛くなかった。

多分アドレナリンとかが出ていた。

聞いた話だが、自傷行為をすると人間は安心するらしい。

自己治療したような気分になってしまう。

心の痛みが10、体の痛みが0だとすると

5:5の状態にしようとして体を傷つけるみたいだ。

その話を聞いて少し安心したが

なかなか辞められなかった。


友達の一言


2024年冬、私は精神科に入院予定だった。

任意入院の予定だったが先生からはこう告げられた。

「あと一回でも自傷行為をしたら医療措置入院にする。」

医療措置入院とは、精神保健指定医2人の診察に基づき自傷・他害の恐れがあると判断された場合にのみ適用される。

いわゆる強制入院みたいなものだ。

どうにかしないようにしようと必死に堪えていたが、

そんなときに友達の何気ない一言で辞めれるようになった。

「君の膵臓を食べたいって映画見たんだけど、
 やっぱり親友が死んだらうち悲しいわ。」

なんでかはわからない。

悩みもストレスも怒りも何も消えていないのに、

なぜかすっぱりそのときは辞められた。


でも、たったの1ヶ月だった。

今でも衝動的にしてしまうときはある。

何度も自傷行為をしてしまう理由は説明された。

頭の中ではわかっている。

もう希死念慮は消えてくれない。

一生背後に潜んでいる。

消すよりも、飼い慣らす練習を。

手を繋いで一緒に歩んでいく練習を。

毎日そうやってうまく折り合っていくしかない。



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