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医療現場の思考実験No. 29 ~英断~

「思考実験」とは?

頭の中で推論を重ね、自分なりの答えを導く事です。答えが出なくても、そこまでの過程がとても重要だと思っています。
頭の中がLaboとなり、たくさんの実験を重ねる。
誰でもどこでもいつでもできる、頭ひとつあればできる実験なんです。
詳しくはWikipediaをどうぞ

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%80%9D%E8%80%83%E5%AE%9F%E9%A8%93

医療現場に限らず、予期せぬ事態にぶち当たることがあります。
いきなりその問題を解決することは難しいかもしれません。
ただ、日々色々なことを想像し、自身の考えをまとめておくと、
急な選択を迫られた時に、自信を持って選ぶことが少しでもできれば
自分なりの正しい道を進むことができるのではないでしょうか。

というわけで、色々なお題を通して、思考実験を行うことで
自身を知り、様々な場面に対応できる力を鍛えておきましょう。

そしてもう一つ思考実験を行うことで重要なことがあります。
それは、同じお題でも様々な考え方がある事を知ることです。
様々な意見を知ることで
自分の”当たり前”が当たり前でなく、固定概念を崩すことが、
他者の理解へと繋がり、自身の考えの幅を広げるきっかけになればと思います。

私が”思考実験”が大切だと思った話は以下の記事にも書いていますので、
↓もご参照ください。

https://note.com/rabi4rtoa/n/ndbe1bbf14a05

では、前置きはさておき本日のお題に行きたいと思います。

英断

「限界か」病院の経営部から漏れた一言に、私の決断が迫られている。祖父の代から引き継いだこの病院も大きくなり、職員も300人を超えた。しかし、診療報酬の改定や医師不足により、ここ何年も赤字が続いている。私としては、今の形でやっていきたいし、職員もそうだ。赤字ながらも、職員にも患者にも調査によれば、全国でもトップレベルには入る。職員の幸福度も高い。ただ、無い袖は振れない。迫られた選択肢は限られているのだ。
1、病院の規模を縮小化し、職員のリストラを行う。
2、吸収合併により、全経営権を失うことだ。

1であれば、今のまま幸福度が高く職員は働ける。しかし、半分はリストラをしなければいけない。大いなる幸福で半数の人が働き、半数は絶望するのだ。
2であれば、このまま全員働けるということだが、吸収先は幸福度が今の病院と比べて数値的には半分ほど低くなるのだ、そこそこの幸せで全員が働ける環境だ。
さて、経営者として私が職員のことを一番に想い、行える選択肢はどちらか?

昨今では、潰れる病院や吸収される病院も出てきています。我々は何のために働いているか。経営者は何を第一に考えるべきか。多くをそこそこ救うか、少数でも大いに幸せにするのか。これからの時代により、社会に求めうる課題だと思います。今の社会にはどちらが大事でしょうか?そして、我々が幸福を享受する場合にどちらを望むのでしょうか?

今回は以上です。是非コメント欄でみなさまの考えを書いていただけると幸いです。

ただ、他の人のコメントを否定することはしないで、自分の考えを述べていただき、色々な考え方があるんだなと言うことを知っていただければと思います。

読んでくれてありがとうございます。今の所好きなことしか書いてません。テーマをコメントに書いてくれたら、それについて書きます。その他のコメントも頂けたら嬉しいです。SNSで紹介してくれるとさらに嬉しいです!結局書いたら誰かに読まれたいってもんですからね私。