2023年 私大一般受験体験記

大学毎のエピソードだけではなく、試験を受けて感じた受験全体に通じることも書きました。筆者の合否と重要なことは太文字になっています。

さて、夏に私大受験の体験記を出すのは時期外れですね。しかし、そろそろ書かないと忘れてしまうのと(すでに忘れかけているので間違った情報、勘違いがあったらごめんなさい)、受験直前はSNSを見ない人もいると思うので今投稿しようと思います。
国公立編は気が向いたら出します。筆者のプライバシー的に大学名出せないからな…


2/5 東京理科大学 理学部第一部

化学科は合格、応用化学科は不合格でした。
つまり、本番では非常に微妙な点数を取ってしまいました。
理科大の合格発表は国公立大学前期試験の直前(2023は2日前)で、合否が国公立受験のモチベーションに関わります。ですので、できれば2学科以上併願したほうがいいです。素の実力で絶対合格できると思っても案外落ちます。1つでも合格していればメンタルは何とか保てると思います。

ちなみに、共テ利用で応用化学科に合格している自信があったので(ちゃんと合格していました)過去問を一切解かず、ざっと5分ほど雰囲気を掴んだだけで受験しました。これも不合格の要因ですね。理科大より合格したい所は沢山あったので仕方ないです。

受験した教室は100人くらい入る教室で、前の方で受験しました。化学系志望者の教室だったので明らかに女子が少ない、ということもなかったです。
ちなみに、理科大に在学する女子生徒数が少ないので女子トイレの個室数も少ないです。したがって、経営学部などの女子比率が高い学部の試験の女子トイレはかなり混むようです(高校の友人情報)。

試験自体は普通?でしたが、化学の知識問題でかなり落としてしまったなという印象です。帰りの電車で不定積分の問題で積分定数をつけ忘れたことを思い出しました。「自分はこんなミスをやらかさない」と思っていても案外本番では見落としがちなので気をつけるべきです。
それでも合格したと思っていました。

2/7,2/16 東邦大学 医学部

一次合格、二次不合格です。

2/7に五反田TOCで1次試験を、
2/16の午後に東邦大学で2次試験を受験しました。

1次試験について
まず、五反田TOCの13階(だったはず)に約2800人詰め込まれます。いくつかに会場が分かれていて、各会場は壁で仕切られており、それぞれの会場で数百人が受験します。
イスはパイプ椅子、机は木の長机でした。いかにも安っぽい。

東邦の入試で1番きつかったのはトイレ争奪戦です。東邦では1日で英数理と基礎学力の試験をこなすのでスケジュールが過密です。科目毎の休憩時間は30分ありますが(それでも他大学に比べたら短い)、問題や解答用紙の回収に10分ほどかかり、次の科目の試験の5分前に着席しなければならないので科目間の休憩時間は実質15分弱しかありません。医師になりたいならこのくらいのハードスケジュールをこなせ、という大学側からのメッセージなのでしょうか。
ちなみに、昼休みは答案回収等を含めて1時間か1時間半だったと思います。

まず、会場に着いたら自分の席とトイレの場所を確認しました。13階のトイレと自分の席が近ければ13階のトイレに行けばよいですが、そうでなければ下の階に行かないと間に合いません。しかも、8階くらいまでは13階と同じくらい混んでいます。あと、東邦の医学部は女子の受験生が多いので女子トイレ争奪戦が白熱します。

残念ながら当たり席を引けなかった私は、トイレに行く時は階段を使って地下に行きました。エレベーターも混むので階段です。地下ならほとんど並ばないです(多くても1,2人)。自分の番が回ってくるかな…という不安はなかったです。ちなみに、帰りの階段は8階くらいから列になって並びました。それでも間に合いました。

学力試験についてですが、数理は6年分、英語は10年分の過去問を解いて試験に挑みました。

1限目、理科。
化学→生物の順で解きました。みなさんが解く際は得意な順でいいと思います。化学は有機さえできていればいい点が取れていそう。生物は上手くいきませんでした。血液型の所しか自信がなかったです。また、耳の問題が標準問題精講に載っている東邦大学(理学部)のものと非常に似ていました。もっと復習しておけばよかった…
巷では東邦の生物は簡単と言われていますが、私とはいまいち噛み合わないなと過去問演習の時から思っていました。多分私の知識不足のせいです。

2限目、数学。
初見では解けない問題が多く、驚きました。東邦の数学は2,3題を除いて簡単なので焦りました。
わからない問題を飛ばして解いたところ、30分ほどで最後に行き着いてしました。もちろん解答用紙は半分も埋まっていません。
落ち着いて解き直した所、最終的には7割くらいは埋められました。どんなことがあっても冷静でいることが大事です

3限目、英語。
長文を3題×20~25分で正確に解き、残りの時間で他の大問を解く予定だったのですが、長文読解に時間を費やしすぎて他の大問に10分ほどしか使えませんでした。また、長文の最後の方は焦ってしまって正確に読めた自信がなかったです。
過去問演習を通して時間配分を考えることは重要ですが、最悪の事態(予定が狂う、問題傾向が変わるなど)も想定しておいたほうがいいです。

4限目、基礎学力試験。
日本語能力の試験(単語を並べ替えて正しい文を作る)、SNSの相互フォローを題材にした問題、文章を読み取って記述する問題、文章の要約が出題された記憶があります。あくまで記憶です。
余程日本語ができない人間でなければ大丈夫だと思います。対策は不要だと思います。

一次はおそらく落ちただろうなと思い諦めていたのですが受かっていました。
1次試験通過後に自己アピールシートを書くことになりますが、2023年は「東邦大学医学部志望理由」、「直近3年間で興味をもって取り組んだこと(1年ずつ)」、「目指す医師像」、「賞罰」について書きました。
※筆者の予想点数は、高く見積っても英90数70理100 計260。2023年の最低点は261なので、1次のみの合格だとしても手応えよりは大分マシな点数を取っていたのかなと思います。

2次試験は集団討論、MMIの順で行われました。集団討論のグループは受験番号順てす。集団討論のグループで仲良くなって帰る、という話を聞いた事がありますが、筆者のグループはそのようなことはなかったです(積極的な人が多く、討論自体はスムーズでした)。こちらも参照してください。

どんな問題が出たのかは医学部受験ノートを見ればわかるはずなので、筆者は触れません。

東邦の問題は考えづらい物が多いので試験会場でパニックになりかけることもあると思いますが、冷静かつ論理的であり、なおかつ答えを出そうとしている姿勢を見せることが大事なのではないでしょうか。

2/10 慶應義塾大学 薬学部 薬学科

合格です。
ただし、以下に書いていることは受験生としてあるまじき姿なので反面教師にしてください。

過去問は2,3年分解きました。
100人以上入る教室の中央部で受験しました。後ろに向かうにつれて床の高さが高くなる構造でした。トイレの数が足りないため、1階に仮設トイレが設置されていました。

1限目、化学。
PMSの症状かあったのにも関わらず、自宅で薬を飲むことを忘れたことを試験中に気づきました。案の定腹痛によって集中力は切れました、また、有機が想像以上に難しく、手間取った割に解けなかったです。過去問では8割取れたのですが、本番は6割あればいいかな、という出来でした。
何はともあれ頓服薬の管理は大事です。

昼休み中に東邦大学医学部の1次試験の合否発表がありました。落ちてることを覚悟していたのに結果を見ていました。受かったのでよかったですが、とは言えません。なぜなら自己アピールシートに何を書こうか、ということが頭の中から離れなくなったからです。周りは赤本や参考書を開いているのに、私は他大学の試験について考えていました。
試験結果を試験会場て見るのはやめた方がいいです。ハイリスクすぎます。

この調子なので英語も数学も何も考えていません。普通に数学は難化していたように感じたし、英語の内容はほとんど頭に入って来ませんでした。

試験後、親に「絶対落ちた」と言ったら「お母さんは慶應も受かって欲しかったの!」と小言を言われました(医学部落ちて浪人しても自慢できるからです。結局親が見栄を張りたいだけ)。

こんなんですが合格しました。
何で合格したんだろう、と一応合格最低点を見てみると169/350でした。得点率はまさかの50%未満。
筆者は難問低得点型の試験が得意で、たまたま慶應の試験がそちら側に傾いたことで合格したのだと思います。筆者が上の空だったことで解けなかった問題は、他の受験生が真面目に考えても解けなかったようです。何という皮肉でしょう。

筆者が私大受験で得た最後の教訓は、
合否は試験会場に着く前に粗方決まっている、ということです。
休み時間に勉強したって、そこが出る確率は低い。休み時間に詰め込まなければならないほど自信の無い知識は試験では使い物にならない。
それが試験前に勉強しない理由にはなりません。
しかし、試験前に勉強した人がしなかった人に必ず勝てる訳ではないです。つまり、試験前に何をやろうと、結局は実力(基礎学力+その大学の入試対策)がある人が勝ちます。
最後に悪足掻きをすることを否定はしませんが、悪足掻きをしなくてすむような勉強を心がけたい所です。

おわり