医学部入試の面接について(主に体験談)

はじめに

面接の基本流儀に関しての書籍は多く存在する。また、各大学の面接での出題傾向は代ゼミが出版している医学部面接ノートを読めばわかるはずである。
したがって、本記事では筆者の面接練習での実際のやり取りや受けたアドバイス、面接対策に何をしたかを記載する。 
※通学している大学を特定されても困るので、国公立の面接やカリキュラム等に関わることは伏せている。

筆者の個人面接体験談

河合塾直前講習の医学部面接対策講座で行った集団面接(内容は個人面接)でのことである。
面接官2人(男女)、受験者(受講者)5人。

筆者と面接官のやり取り
長いので飛ばしてもOK
目次から次のテーマ(集団討論、MMI)に飛んで、それの一段落前から読めばちょうど良いのでは?

1つ目(男)「医師志望動機は?」
私は先天性××(当時は病名を言ったがここでは伏せる)を持って生まれてきました。命に関わるものではありませんでしたが、病気の影響で周りの人とは少し見た目が違い、見た目に関する周りからの好奇の目や、病気の影響で上手くできないことがあるという劣等感を感じて辛い思いをしてきました。ですので、先天性疾患などの予後を改善し、自分と似たような境遇で苦しむ子供を減らすために研究医になりたいと考え、医師を志望しました。

続けて2つ目(男)「本学志望理由は?」
〜〜(研究関連のこと)が貴学にあるからです。私は𓏸𓏸医療に興味があるので〜〜で研究をしたいと考えております。

3つ目(女)「長所と短所を教えてください」
私の長所は諦めないことです。高校3年生の時、合唱コンクールでクラスリーダーの一員を務めていたのですが、部活や受験勉強を理由にクラスメイトが中々練習に来てくれませんでした。他のリーダーと話し合い、クラスメイトを根気強く説得することで何とか人を集め練習を成立させました。その結果、全校21クラス中1位を獲得することができました。
一方、私の短所はあがり症なことです。ご覧の通り、今、ものすごく緊張しています。研究医になる上で学会などで発表する機会は多いはずなので、大学に入ったら直していきます。

※短所は違うことを言う予定でしたが、極度の緊張を利用するということを急に思いついたのでアドリブで発言していました。

面接官(講師)からのコメント
・志望動機はやや自己中心的だが具体的でよかった
・3個目の質問において、どうやって解決する(した)?が足りない
・あがり症という短所を選択したことはよい。かわいいくらいで丁度いい
※他の人が優柔不断を挙げていたが、それも高評価
・多少緊張していることは伝わったが、あがり症にしてはハキハキと明快に話せていた。全体的によい受け答えだった

筆者の個人的見解
…1つ目はともかく、2つ目と3つ目の質問を酷評されないのが謎。2つ目は薄すぎるし(研究室や興味のある研究等について突っ込まれてもおかしくない)3つ目なんてご指摘の通りHowが抜けてるし長所に関しては別のエピソードを選んだ方がよかったと思っている。

これでも講師にそれなりに褒めて貰えた理由は、面接官が納得する医師志望動機を言えない人が多いからである(あと、全体的に現役生には甘かった)。講師いわく、昔話だけをして医師になって何をしたいかを言えない人、志望動機が薄すぎる人が多いそうだ。筆者自身も十数人の志望動機を聞いたが、志望動機がまともだと思えた人はグループに2人いたらいい方であった。
例えば、小児科医になりたい理由を聞かれて「子どもが可愛いから」と言った人は「じゃあ保育士でよくない?」と詰められていた。
まずは医学部志望動機を具体的に話せるようになろう。

集団討論、MMIについて(東邦大医学部)

過去問を見ればわかる通り全体的に意味不明な設問を出す傾向があります。筆者も本番は大変だった。集団討論の教室に着いた途端見たものがこれだったのだから…

題名 カフェにて
作者 エドガー・ドガ


これを見て「作者が伝えたいこと」を即座に思いつくことは難しいのではないか。
面接の配点が0とはいえ設問難易度が高いので油断したら面接落ちも有り得る。

本番で本当に追い込まれた時は、とにかく何か言うこと、倫理的に危ないことを言わないことだけを意識していた。あとは明瞭に発言して印象をよくすること。

対策をどうしたら良いか、筆者がとうしたかは次のテーマで解説(?)する。

面接対策は何をしたか

個人面接→言うことを考えてリストアップしただけ。河合塾の講座でかなり自信がついていたし、受験した国公立医学部の面接配点は0点かつ面接落ちもほぼないと言われていたので前期の1日目の試験が終わるまで対策はしていない。ただ、学科試験後は死ぬ気で地域医療についてや大学での研究室についてまとめ、暗記していた。

MMI→医学部面接ノートを予習の上で1月下旬に1回だけメディカルラボで対策講座を受講。解答へアプローチする方法やそれを3分で伝える方法を学んだ。1次通過後は過去問を使って実際に解答を組み立て口に出した。思考時間は30秒(本番焦ることを想定し、規定の半分に)、解答時間は3分としてこれを5セット。

集団討論→2次試験の2日前にメディカルラボで対策講座を受講しただけ。あとは医学部面接ノートを読み、頭の中で解答を組み立てる。集団討論を課す大学を受験する人が周りにおらず、正直どうしようもなかった。

結論: 医学部面接ノートを駆使して、レアな面接形式の場合はプロに見てもらおう

終わり