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「リデザイン・ワーク 新しい働き方」を読んでみた(まとめ)

読書記録第二弾。
昨日読了したての「リデザイン・ワーク 新しい働き方」について記録を残します。

著者

リンダ・グラットン
ロンドン・ビジネス・スクール経営学教授。世界をリードする「働き方の未来」の専門家。全世界で最も権威のある経営思想家ランキングである「Thinkers50」では、トップ15にランクインしており、2018年には安倍晋三元首相から「人生100年時代構想会議」のメンバーに任命された。著作である『WORK SHIFT』『LIFE SHIFT』シリーズ(アンドリュー・スコットとの共著)は日本で大ベストセラーに。長寿社会におけるキャリア構築の考え方「人生100年時代」というキーワードをつくり出した中心人物である。
著書のそでから抜粋

読もうと思った理由

『WORK SHIFT』『LIFE SHIFT』シリーズが好きで、著者リンダ・グラットンさんの新作が出たと知り手を出してみました。一昨年『LIFE SHIFT2』の出版が話題になりましたが、気になっていたのをすっかり忘れてまだ読んでおらず、先にそちらから読むべきだったと後悔。本書読了後にメルカリで注文しました。届いたら読むぞ〜。

前提知識

本書で記される内容の大前提となる考え方を明記しておいた方が、後々の「?」を減らせると思うので、先に置いておきます。

これまでの人生は3ステージ型(教育→仕事→引退)だったが、長寿化により、これからはマルチステージ型になる。

  • 雇われて働く時期、海外や好きな場所をふらふらする時期、趣味に没頭する時期、もう1度大学に行ってみる時期、起業する時期、複数の働き口でいろんな仕事をしてみる時期など、人によって人生のあり方が大きく変わる。

  • 引退の概念がなくなる。

  • 自主性のある人には楽しく、ない人には厳しい時代。

感覚だけのまとめ

上記前提知識を踏まえ、これまで通りの3ステージ型を想定して生きるのは時代に合わないから、現実と向き合って、働き方を根本から見直し、しっかり考えて適応していこうね。という本です。
企業で働くうえでの働き方がメインなので、組織のあり方、マネジメントについてのアップデートを図りたい方にも参考になると思います。

ちゃんとした内容のまとめ

大前提、Raraが「なるほど、大事!」と思った箇所のピックアップになります。網羅性はありません。

リデザインの4段階のプロセス

  1. 理解する

  2. 新たに構想する

  3. モデルをつくり検証する

  4. 行動して想像する

この順番通りでなくて良いらしい。どこから始めてもOK。

働く場所と時間の柔軟化

コロナによって多くの企業が半強制的に在宅勤務を導入したことが皮切りとなり、働く「場所」の制限がなくなった。
同じ場所(オフィス等)に集わずとも仕事が成立することが証明され、必ずしも同じ時間帯に働く必要性が低下。「時間」の制限も緩和された。

「場所」と「時間」の組み合わせがカギ

場所と時間の選択肢

場所:集合型と分散型
時間:同時型と非同時型
これらを適切に組み合わせることで生産性が上がる!柔軟に調整できるかどうかがカギ。

バウンダリー・ワーク(境界線を引く作業)の活用

在宅勤務でやる気が維持できない人は、これをやると仕事モードに切り替わるぞという作業を設定してみよう。
例えばコーヒーを淹れる、仕事用デスクと寛ぐ空間を分離する、庭の植物に水やりをした後に始業する習慣をつける、など。日々の習慣が重要。

異なる年齢層の組み合わせ

「結晶性知能(人的ネットワーク、知識、知恵、戦略)」
「流動性知能(情報処理、記憶保持、演繹的推論)」
上記2パターンどちらの知的スキルに強みを持っているかは、人生を通してたえず変わり続ける。得意分野と苦手分野を補い合う組み合わせは、年齢層を基準に考えることで上手くいく場合がある。

新しい働き方の設計に、デジタル化・自動化は必須

新しいモデルを検証する際は、新しいテクノロジーをどの程度活かせるのか考えるべき。自動化が及ぼす影響と、自動化できない部分の対応を前提に働き手のキャリアを形成する。
働き手には、自動化の進展により必要となる新しいスキルを育む機会が与えられる。

テクノロジーが仕事に及ぼす影響

基礎的な人間的スキルが大きな価値を持つ

共感する能力、文脈を読む能力、コラボレーション能力、創造的思考能力など、機械が持ちえない能力は、未来で大きな価値を持つ。

「心理的安全性」の恩恵

社員同士の信頼関係が高く、人の意見に異論を唱えても嘲笑されたり拒絶されたりしない環境が極めて重要。こういった職場は、社員のストレスが際立って少なく、機敏性・柔軟性が高く、活力に満ち、高い生産性を発揮できる。

マネジャーの役割を2分割する

リーダー・オブ・ワーク:主に業務面を管理、支援する。
リーダー・オブ・ピープル:メンバーの仕事以外の側面を含めて理解し、精神に栄養を与え、思考を刺激する。

社員の行動を駆り立てるのは、リーダーの「語り力」

多くの企業が、さまざまな慣行やプロセス、アジャイル化の取り組み、新たな技術やシステムに囚われすぎている。これらも重要だが、社員の行動を駆り立てる力は持っていない。
データを語るより、ストーリーを語れ。
リーダーがリアルな人間性を露わにストーリーを描くことで、人は動く。

部署を越えたデザインチームをつくろう

いつもの顔ぶれ、決まった人だけで話を進めないこと。新しい働き方をめぐる議論には、当然多くの社員を参加させた方が良い。
仕事のリデザインを目指す学習コミュニティに加わるのもおすすめ。

感想(長め)

個人の人間的特性、業務内容、ポジション、それぞれに合ったさまざまな働き方があり、それを各人が見出し、許容される環境が整うことで超快適★高品質高生産性の働き方が実現できる世の中なのだな、と改めて思いました。
数年前に本田直之さんの「7つの制約にしばられない生き方」を読んだ時にも思ったのですが、通勤で満員電車に乗るのが嫌だとか、朝はゆっくり寝ていたいとか、好きな服装・髪色・ネイルで働きたいとか、これまでなら許されなくて当然と考えられてきた常識的な制限が、今日、当たり前に解き放たれています。短期間のうちの確実な変化を感じずにはいられません。

ここ最近仕事が少々立て込んでおり、稼働時間が増えているのですが、在宅勤務の日はお昼休憩に加え夜休憩をとると案外集中力が保てることに気付きました。
忙しい日の理想の1日の過ごし方 -在宅Ver- はこんな感じ。
※理想なので、現実は異なる場合もあります。(もちろん理想の理想は18時半に退勤したい)
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06:00 起床
06:10 ジム
07:30 朝ごはん、猫ごはん・戯れ
08:30 読書
09:30 始業
12:30 お昼休憩
13:30 仕事再開
19:30 夜休憩、猫ごはん・戯れ
20:30 仕事再開
22:00 おふろ、まったり時間
23:30 就寝
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毎日出社必須だったとしたら、絶対にこのルーティンは実現しません。
実際、出社日はジムをサボりがち(行けても30分)ですし、猫と戯れられず癒し不足ですし、夜休憩なんて取っている暇があるならさっさと仕事を片付けて帰りたいですし、移動は面倒臭いし、生活リズムが崩れます。※Raraは生粋の在宅派です

とはいえ、出社しないとできない業務があるので出社は避けて通れません。
加えて、出社してこそ得られる情報、コミュニケーション、学びは多いです。
ヘルプデスク業務に携わる上で、「あ、Raraさん出社してる。端末の不具合相談しに行こ〜」となる場面はよくあり、出社してこそ情シスという局面も少なからずあると感じています。テキストで事象をまとめるより、実際対面で話す方が遥かに気軽でハードルが低く、状況を把握するのにも誤解が生まれにくいです。
移動時間に読書が捗るのも出社の醍醐味ですね。本を家に忘れた日は絶望です。

本書の内容にもありましたが、重要なのは適材適所、使い分けであり、上手くバランスを調整することです。私は今のところわりと過負荷なく調整できている感覚があるので、この日常が許される環境に感謝し、アップスキリング(レベル上げ)をコツコツ進めていきたいと思います。

そして、チームづくり。
読書記録第一弾として取り上げた「スタンフォード式人生デザイン講座」でも、終盤にチームをつくろう!とすすめられました。

今回もデザインチームづくりを推奨されたので、やっぱつくった方が良いのね、と再確認。仲間を集めて議論できるチームをつくりたいなと思います。仲間、募集しています。

一緒に、新しい働き方について話し合いませんか🐱

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