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「僕らはSNSでモノを買う」を読んで

 いつもnoteを読んでくださってありがとうございます。今日は、最近読んだ本から要点を絞って皆さんに共有できればと思います。共有したい本は、「僕らはSNSでモノを買う」です。皆さんも、是非手に取っていただければ!!

 TV等のオフラインを中心としたマーケティング戦略を考えてきた私にとっては、SNSマーケティングを体系的に学ぶのに最適な一冊でした。そもそも、SNSマーケティングってどっから手に付けていいかわからない方には非常に魅力的な一冊となっております。いくつか絞ってご紹介させていただくので少々乱暴な点は、すみません。それでは、少々長々書いていきますが以下ご確認ください。

情報の海の中で私たちは生きている

 生活者が取得できる情報は日々膨大に膨れ上がってきております。故に、情報を届けたくても届かない構図に。サトナオさんが書いたファンベースという本でも「情報砂の一粒時代」と例えており本書でも紹介されていました。情報を伝達させるために、マーケティング施策も日々日々進化していっています。

 マーケティング施策を実行するにあたり、資本がモノをいう時代(シェアオブボイス)が終わり、「誰でも」やり方次第で効率的にできるようになりました。マーケティングの世界で、下克上が起き始めているといえるでしょう。

 本当にいい商品サービスが評価され、購買される時代だと本書でも論じられております。スマホが生活者にとって欠かせないインフラとなりデジタルを中心としたコミュニケーションが昨今では主流です。SEOやリスティングなど、手法は様々。しかし広告を出したい広告主の方も増えてきているので、リスティングなどでは顧客獲得単価が上昇しそれ以外の施策も検討しなければならなくなってきております。

SNSマーケティングの魅力

 そこで、注目されているのがSNSを活用したマーケティングです。費用面に関してもちろんですが、第3者の情報という点で見てくれる可能性が非常に高いというところも大きいところです。ここでキモとなるのが、UGCという概念です。そして、そのUGCを中心に情報が拡散されていくという下記の構造です。

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 聞いたことがある方も多いと思うので、軽~い説明にとどめておきます。UGCとは「ユーザーが作ったコンテンツ。つまり、企業が打ち出す広告ではなく、ユーザーが自分の意志で投稿するコンテンツ」を指します。食べログのレビューやアマゾンの商品レビュー、@コスメの商品投稿もそうです。商品・サービスによっては、UGCが出やすい商品と出にくい商品はあります。

 UGCが出やすい商品ですが、

①人に推奨し易い(お菓子、映画)

②自己表現としてWEBに投稿し易い(アパレル、コスメ)

③商品が手に取れる

が特徴的です。

 一方で、UGCが出にくい商品としては

①コモディティ商品(生活必需品)

②コンプレックス商品(カツラ等)

③購入される個数・回数が極めて少ない(自動車、不動産)

と本書では紹介されております。

 PayPayの100億円あげちゃうキャンペーンもUGCの事例としてあげられていました。友達のツイッターを見て、私もキャンペーンに参加してしまいました。企業の公式アカウントではなく、生活者の発信した情報自体がコンテンツになっていった好事例でしょう。

 SNSといっても、LINE、Twitter、Instagram、Facebook等様々です。各特長も以下のようにまとめて下さっておりました。

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 主要SNSの中では、Twitterが拡散力が高いと言われています。非常に多くのユーザーと繋がっていそうなイメージがあるツイッターですが、実はフォロワーもフォローも30人程度でプライベートで繋がっているようです。また、物理的にも近しい距離感(東京-東京、宮城-宮城)で繋がっているのも大きな特徴のようです。一方、LINEはユーザー数は多いもののクローズドな関係性が強いとされています。

 以上を踏まえると、ツイッターから拡散されるイメージは下記のようになると思います。多くの人が一気に拡散するイメージではなく、小さな集団から少しづつ拡散されていくのです。

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新たな購買行動モデル ULSSAS

 このような購買行動の変化から生まれた新たな購買行動モデルULSSAS(ウルサス)を本書では提唱しておりました。UGC(広告/投稿による認知)→LIKE(いいね!)→Search1(ソーシャルメディア内での検索)→Search2(Google・Yahoo検索)→Action(購買)→Spread(拡散)というプロセスです。

 ツイッターを見ていて「あ、この商品いいな」と思ったらまずはいいね!と押し、ツイッター内で他の投稿を検索。そのあと、グーグルなどで商品購買の為に更に検索をかけていくと思います。そして、購買。そのコンテンツは更に他の誰かに拡散されていくという流れになっていきます。

 洋菓子メーカーであるシャトレーゼで「牛乳や小麦粉アレルギーの子供の為にアレルギーフリーのケーキを見つけた」という投稿が元に、サイトの記事が2000リツイートもされたそうです。上記のフローのGOOD CASEとして紹介されておりました。

SNSマーケティングのすゝめ

 「なるほど、消費行動モデルは分かったけど、具体的にどう戦略を立てていけばいいの?」という方にはもってこいとばかりのSNSマーケティングを始めるにあたってのチェックリストも紹介されておりました。上記行動モデルをベースにチェックポイントが作られており、このページが個人的には一番学びになりました。

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 コモディティ商品であっても、コンテンツがゼロということはありえないということが述べられており、どんな商品でも開発秘話などのコンテンツを創造できます。本当に商品に自信がない会社は、この時点で戦略を立てるのが難しいんだろうなと思いました。この本を読む前は、「SNSは記事書いて継続的な情報発信をしていればいいんだろう」とどこかで思ってしまっていました。非常に体系立てて、これから戦略を立てようと思う方にはベストな一冊だなと感動してしまいました。飯髙さん、ありがとうございました。

 長々と書いてしまいましたが、本日はこれにて以上となります。引き続き魅力的なnoteを提供できるように精進できればと思います。





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