<Vol.145>"指名"をネガティブに捉えてしまうセラピストへの対応方法

こんな相談をされました。

「お客様から言われるまで自分から"指名"の話はしたくない。提案したときに断られたら恥ずかしいから」
「私だけが担当するのではなくて、他の人のほぐしも受けたほうがいい。だから指名はつけたくない

皆さんの周りにいる新人〜中堅初期のセラピストさんで、こういった悩みを抱えている人はいませんか?

極論をいえば、、

「指名制度」は単純にそのスタッフの"稼ぎ"になる部分なので「いや私は責任を負ってまで稼ぎたくないんです」と言うのであれば無理は不要です。

ただ指名制度をネガティブに捉えているセラピストが一人でもいると、周りのスタッフ(特により歴の浅いスタッフ)に悪影響を及ぼしてしまうこともあります。

ということで今日は「"指名"をネガティブに捉えてしまうセラピストへの対応方法」について考えてみたいと思います。


<本質的な原因は何か>

冒頭でもお伝えしたように、指名に対するネガティブさは(多かれ少なかれ)新人〜中堅初期のスタッフさんによく見られる傾向です。

彼らのマインドの中には、
・自分のサービスに自信がない
・責任を負いたくない
という思いがあります。

そしてその思いの根源には「セラピストとしての成功体験がない」という致命的な欠陥が眠っているケースが多いです。

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これはサッカー選手でいうところの「シュートを決めたことがない選手」と同じです。

シュートをしてゴールを決めることの喜びを知らない選手は、どんなにチャンスが来ても失敗することを恐れてボールを蹴りません(蹴れません)。

だからといって周りのベテラン選手(ゴールを決める喜びを知っている選手)が、

「なんで蹴らねぇんだよ」「理解できねぇよ」「使えねぇ奴だな」

なんてことを言ってしまったら、その選手はますますボールを蹴ることに対してネガティブな感情を抱いてしまいます。

大切なのは、

・ボールを蹴るって楽しいんだよ!
・ゴールを決めるって最高だよ!
・失敗したって大したことないんだよ←大事

を丁寧に伝えてあげることです。

多くの否定感情の裏側にあるのは「まだよくわかっていない」「経験したことがない」なので、成功体験を積むことでネガがポジに翻るのは"あるある"です。

いかにして成功体験を積み重ねていくか。

そこを考えていくことが大切です。


<対処法>

成功体験を積んでいく上で最も手っ取り早い方法は、周りのベテランセラピストがサポートに入ることです。

新人セラピストの担当したお客様の満足度がとても高そうであれば、

「〇〇様、本日は気に入って頂けたようでなによりです。当店には指名制度がありますので、もしよければ次回も△が担当することもできますが…?」

と声をかけてあげましょう。

もし仮にお客様に断られたとしても、その言葉の矛先はベテランセラピストに向きますし、成功すればその新人スタッフの指名になります。

指名制度というのは「お客様"の"安心と満足を担保するサービス」であることを実体験として学んでもらうことが大切です。

きっと新人スタッフも「成功体験」が蓄積してくれば、徐々にお客様の温度感を見て指名提案ができるようになってくると思います。

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成功体験がないなら成功体験を一緒に作ってあげればいい、人を成長させるとはそういうことです。

あまり言葉で説明し過ぎず、行動で現実を作りだしてしまうのが一番だと思います。

ぜひ参考にしてみてください。

では今日も最後までお読みいただきありがとうございました^^

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セラピスト特化型の人気コラムです。普段セラピストを教育する立場にある筆者が、セラピストとして大切なことをギュギュッとまとめてお届けします。

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