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284/365 『YESTERDAY』 自分の"なんとなく"な部分が自分自身の層を厚くする。 ダニー・ボイル監督

終始ずっと胸糞の悪さと違和感を感じつつ、Beatlesの曲に癒された映画。

どこに胸糞と違和感かあったこと言うと、そもそもが"The Beatles"である必要性もだし、"好き"とか"良い"っていう感性を"なんとなく"で終わらせる人が多すぎて、作品の本質を捉えられない人が多い。

一つ例えるなら、一度は耳にした事のある"The Beatles"の曲”ALL You Need Is Love” 邦題「愛こそはすべて」の始まり方がフランス国歌「ラ・マルセイエーズ」の始まりが使われ、

国歌の歌詞にある"武器を取れ 市民らよ"とか"汚れた血が、我らの畑の畝を満たすまで!"という戦闘モード全開の曲を皮肉った音楽が”ALL You Need Is Love”であり、"ジョン・レノンの見据える平和への眼差し"という背景があるわけで、そういう"The Beatles"が愛され続ける理由みたいな考察が全く無いというところから"The Beatles"である必要性を疑った作品だった。

"ありがとう"って言葉も、ただ言うだけと気持ちを伝える事の方が嬉しかったりするのと同じで、

言語にしろ作品という非言語にしろ"層の厚さ"が大切なんだなと本作に登場するジョン・レノン役のセリフからそう感じた。

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