お手洗いの仕方
ダウンやコートが暑くなって来た。
昔から服のセンスが異常にない。
小学生の時は母に選んでもらった組み合わせの服を着たり、
高学年になってからは自分で選んでいたものの、ユニクロのフリース2セットを着まわしていた。
夏はTシャツを着回せばいいから好きだった。
今もその名残なのか夏服のがたくさん買ってしまいがちだ。
まあ着まわし能力は相変わらずのセンスだが、、、、
さて、そんな上着がない春が来ると思い出すことがある。
小学校に入学したときの1年2組の担任の先生は女性だった。
すごく素敵な先生でその一年しか教われなかったが、先生のことは大好きだった記憶がある。
私は昔から人の話を聞いていようがいまいが、その人の顔や口元を見つめる癖がある。
他の子が飽きて来た頃にもずっと先生の動いている口を見ていたので保護者面談では
「みんなが飽きちゃっても最後まで話を聞いてくれるんですよー」
って先生に言われたよーなんて母に言われたことがある。
まさか口を見ていただけなんて。
その先生の教えで最も強烈に覚えていたのが「トイレ」についてだ。
女の子、男の子がそれぞれトイレに集合し、当時は和式トイレしかなかったので
・どこに足をおいてしゃがむか
・お尻の拭き方
・サンダルを履くときのシューズの並べ方
なんてものを見せながら教えてくれた。
きっと幼稚園でも教わってはいるだろうに。
しかし私の幼稚園は洋式トイレ。
小学校に上がるまでにどっちのトイレもすでに経験したことくらいあるだろうに、先生は事細かに、アクロバティックにお尻の拭き方を教えてくれた。
しゃがんだ足の真ん中に前から手を入れるのではなく、
後ろから手を回して前から後ろに拭くようにね、と。
きっと男の子には男の子バージョンの演説が行われたのだろう。
それもとてもきになるものだ。
さて、その拭き方をしてる人は日本にどのくらいいるのだろう。
私は洋式のトイレでもわざわざお尻の片方をあげて手を回して拭いている。
前から手を入れて拭いてる人のが実は多いのではないかとふと思ったのだ。
ただそれは確認しようがないのだ。
わざわざ友達に「どうやってお尻拭く?」なんて聞くのも気持ち悪いし、
どうやってもトイレの中なんて知ることはない。
きっとはわたしはこのやり方で一生拭いていくのだ。
きっときれいに拭けていれば何も問題はないのだ。
人生においてそんなことばかりだ。
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