人生の永遠のテーマ
映画監督今泉力哉の作品を初めて観たのは先月のこと。
若葉竜也主演作品『街の上で』を映画館で観たとき、こんなにも人間のリアルな感情を表現できる映画監督がいたのかと感動した。そこで次に観たのが『愛がなんだ』だった。
主人公テルコが、猫背でひょろひょろだが手は奇麗なのが印象的なマモちゃんと出会い恋に落ち、テルコはマモちゃん中心の生活を送るようになる。
タイトル通り『愛』をテーマに物語は進んでいくが、結局『愛』とは何なのかいまいちハッキリしないように見えた。
主人公テルコは、マモちゃんが自分のことは好きじゃないと分かっていながらも傍にいたい一心で、自分の中にマモちゃんへの『愛』を隠しながら「会わないなんて言わないで、これからも友達として会おうよ。」と言う。
テルコにとって傍にいるそれだけで、相手が自分を必要としてくれることでたとえ感情はなくとも『愛』を感じているし、『愛』を表現している。
『愛』というものは複雑で、好きなら『愛』というのか、それとも好きを超えた先が『愛』になるのか。『愛』がなければ傍にいてはいけないのか。
一緒にいたいと思うから一緒にいる。そんな感じで良いのかもしれない。
だからこその、『愛がなんだ』なんだと思った。
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