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【受験生必見!】2023年度の東京都立入試・社会を解説してみた(大問1小問集合)【ナラ社の時間#04】

みなさんこんばんは、ならんはです。
2/21(火)は都立高校の一般入試日でした。今年はなんといってもスピーキングテストの導入が目玉となる年でしたね。


都立入試(社会科)の概況

そんな中、社会科は2022年度の平均点が49.2点とまさかの半分を下回るという結果に・・・今年はどんな問題になったのでしょうか。全体的な感想としては、そこまで難しい問題は少なく、いわゆる都立社会の定番問題が多く出題されていたように思います。昨年度の平均点を踏まえて、「より戻し」が行われた結果と言えるでしょう。そういった意味で、予測はがしやすい分指導もしやすかった印象でした。

まだ問題を入手していないという方は、東京都教育委員会HPにあります。こちらをご参照ください。

さて、早速大問1から見ていきたいところですが、その前にこの投稿の目的から少しだけ・・・。

ただ問題の考え方を書いていき答え合わせを書いていくだけでは意味がないと思うので、来年度以降の受験生にとっても有益になるよう、普遍的な対策方法も同時に載せていこうと思います。

合格発表が残されていますが、次の入試までもう1年を切っていますから、早めに受験生モードに切り替えて損はないということです!

まずは敵を知り、この1年間でどんな勉強をし、どう考えて行けば良いかということを中心にまとめていますので、今後の学習の参考になれば幸いです。

まずは大問構成と解き方をまとめておきますのでご覧ください。今の段階ですべてを把握する必要はありません(それに全ての説明はまだしません)が、ざっくりと入試問題で求められる力だけでも理解しておきましょう。

今の段階で過去問を解くことはおすすめしませんが、眺めるくらいであれば良いと思います。なんとなく問題文がすごく長いなとか、図とか表などの資料が多いな、くらいが見てとれれば大丈夫です。
この時点で解ける受験生はほとんどいませんので、安心してください。この1年間でできるようにしていけばよいのですから。

難しいように思うかもしれませんが、じっくり訓練していけばそこまで大変ではありません。この1年間(とくに夏休み明け以降)でしっかり身につけて実践することは可能になります!

そのための準備段階である今、大事なことは「3分野から満遍なく出題されること」、「知識はあくまでも入試問題を解く上での土台であること」の2点に尽きると思います。

細かい知識や違いなどのある程度俯瞰した捉え方については、受験がもう少し近づいてからでも遅くありませんが、土台となる知識(特に地理・歴史など中1・2で学習した内容)については春休みにでも時間を作って復習しておくことが大切です。
中3になれば先ほども書いたように、近現代史や公民の新しい分野を学んでいきます。その前に少しでも復習ができると、中3内容の理解度も大きく変わってくるでしょう。

大問1(小問集合)の解説

ここ数年の出題パターンとそこまで変わらない形式でしたね。問1は地形図の読み取り、問2は文化史の選択問題、問3は公民分野の選択問題でした。
私個人の予想としては、問2は世界遺産の問題かと思ったんですがそこが外れていました。

問1(地理分野)について

問1は地形図の読み取り問題です。今年度は等高線についての出題でした。
ポイントは、
・縮尺が25000分の1であること。→等高線が10mおきに引かれていること。
・A→B→Cと通るときに標高50m(主曲線:太線)を2回通過していること。
の2点から考えると、正解はウしかないはずです。
板書の左半分の「②数値の確認」にある表は必ず確認し、頭に入れておきましょう。特に等高線の間隔は重要です。

問2(歴史分野)について

問2は文化史が出題されていますので、日本の文化に関して時代とその特徴(キーワード)をまとめておきます。歴史が得意な子はその時代の政治を行なっていた人物や出来事を想像しながら考えていくと理解しやすくなります。

☆文化
・飛鳥文化…聖徳太子のころ。
 例)法隆寺、薬師寺など
・天平文化(奈良)…聖武天皇のころ。シルクロードを通じて唐やペルシアの影響を受けた国際色豊かな仏教文化。
 例)東大寺の大仏、正倉院など
・唐風文化(平安①)…唐の影響を受けた仏教文化。
 例)最澄の天台宗、空海の真言宗などの密教。
・国風文化(平安②)…遣唐使停止後。日本独自の文化。
・鎌倉文化…………質実剛健、素朴な文化。
・北山文化(室町①)…足利義満のころ。鹿苑寺金閣。
・東山文化(室町②)…足利義政のころ。慈照寺銀閣。
・桃山文化……………壮大で豪華な文化。
・元禄文化(江戸①)…町人や武士主体の派手で活気のある文化。中心は上方(大阪・京都)。
・化政文化(江戸②)…政治や社会を皮肉る庶民主体の文化。中心は江戸。
 例)浮世絵、歌舞伎などの流行。

あとは、頻出である世界遺産がある場所と都道府県名も確認しておくとよいですね。もう3年も出たことを考えると今年はもういいよ感もあったのでしょうか。2019年は東海道中膝栗毛の作者を問う化政文化からの出題でしたね。どちらかというとそちらに近いので3年ぶりの出題とも言えそうです。

☆大問1の問2 出題傾向
2022年度 鑑真が建てた唐招提寺の場所(奈良県)
2021年度 平泉の場所(岩手県)
 ※出題範囲削減に伴い、大問1で歴史が2問出題された。
2020年度 大仙古墳の場所(大阪府)
 ※2019年世界遺産登録を受けてか?

問3(公民分野)について

問3は公民の一問一答形式の問題。ここの予想は立てづらいのでまんべんなく準備しておくことが大切です。
ちなみに国連の安全保障理事会の常任理事国はアメリカ・イギリス・フランス・ロシア・中国です。共通点は、第二次世界大戦の戦勝国ですね。五大国とも呼ばれていて、いずれも核兵器保有国です。

先進国と発展途上国(あとBRICS)の感覚は持っておくと他の問題でも役に立つので、必ず抑えておきましょうね!

ちなみに・・・
☆常任理事国:アメリカ・フランス・ロシア・中国・イギリス
 ※頭文字をとって、「アフロ注意」で覚えましょう。
☆核兵器保有国:常任理事国+インド・パキスタン・イスラエル・北朝鮮
 ※頭文字をとって、「アフロ注意、いっぱい来た」で覚えましょう。
☆先進国(G7加盟国)・・・ドイツ・アメリカ・日本・イギリス・カナダ・フランス・イタリア
 ※頭文字をとって「ドアにイカフライ」で覚えましょう。

公民分野については、学校はもちろん多くの進学塾などでも中3で学習する内容になります。

中3で学習する内容は歴史であれば近現代史(明治時代以降)と公民分野を学習していきますが、いずれも入試には必須の知識であり、3つの分野から満遍なく出題されます。
ただ一番比重が高いのは地理分野ですから、中1,2の学習内容の振り返りもしておきましょう。

いかがでしたでしょうか。
全てをつなげて長くなりすぎてもアレなので、大問ごとに分けて投稿していきます。
次の大問もお楽しみに。「いいね!」をしていただけると執筆の励みになりますので、ぜひお願いいたします!

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