2022年ヘビロテアルバム備忘録
師走をお楽しみのみなさん、私です。今年もこの時期がやってまいりました。
過去2年は大晦日に切羽詰まって書いていたけど、今年は久々に年越しをフェスで過ごすことにしたり友達が遊びに来る予定があったり、冷静になったらもう間に合わないスケジュールになっていたので慌てて着手しました。
当初は↑という書き出しでしたが、悲しいことに1月11日になってしまいました。
新年あけましておめでとうございます。それでも書きます。
恒例の個人的ベストアルバムまとめです。
例によってテキスト部分にレビューとしての機能はありません。今年も私の雑記です。
基準:私がめちゃくちゃ聞いた
とどのつまり、今年も邦楽オンリー。
ズーカラデル『JUMP ROPE FREAKS』
2022/1/19発売。
数年前から好きで聴いてはいたけど、ここにきてドンピシャ好みのアルバムが出た。年始1発目にこの名盤が出て、1年を通して聴き続けた1枚。
ズーカラデルはイントロがとにかく良い。全部いいけど私は「ウズラ」が特に好き。疾走感と切なさが奇跡的なバランスで融合していて、聴いているとじんわり感動してくる。
「ズーカラデル」(=ZOOから出る)ってバンド名良いよなあ。造語のバンド名大好きです。
リーガルリリー『Cとし生けるもの』
2022/1/19発売。
女声ボーカルのバンドにあまりハマらない私が何度も繰り返し聴いた1枚。
1曲めの「たたかわないらいおん」がもういきなり良い。曲中で台詞のようなフレーズがある曲はなんとなく苦手に思っていたけど、この曲の「1人で守るんだ。」という呟きは絶対必要だなって感じる。ライブを見たことがないバンドなのでぜひ見てみたいな。
このアルバムがあったおかげか、2022年は意図的に女声ボーカルのバンドをたくさん聴いた。
Nagakumo『EXPO』
2022/3/9発売。
Nagakumoは私の中の2022年の新人賞的なポジションにいる、本当に知れてよかったバンド。どこかノスタルジーな音楽とボーカル・コモノさんの磨りガラスのような唯一無二の声がたまらない。多分彼女たちはすごくいろんな音楽を聴いてきていて、それが全部複雑にうまいこと組み合わさって、「聴いたことあるような気がするに聴いたことない」を作り出しているのだろう。
今1番ライブを見てみたいバンド。関西をメインに活動しているっぽいので、機会があると嬉しい。
kobore『Purple』
2022/3/9発売。
近年こういうまっすぐなロックバンドサウンドがしっくりきてなかったところに、いきなり深く刺さった。難しい言葉が出てこないのに陳腐さを感じさせない歌詞、キャッチーなメロディーセンス。ちょっと聴いたらサビすぐに口ずさめるようになる。でも楽器はところどころ不思議な鳴り方をしたりしてて、飽きない。
年末のCDJで初めてライブを見たら、また感じ方が少し変わった。言い方悪いけど「イケイケ感」があまりないのが良い。
余談だが、wikiを読みに行ったら「メンバー」の欄が「ファンが一生懸命知っている情報を箇条書きにしました」みたいな感じでグッときた(23/1/11現在)。
chelmico『gokigen』
2022/6/1発売。
「三億円」がめちゃくちゃツボ。コロナ禍!今が正念場!みんなで頑張ろう!の時期を経て、みんな「いつになったら終わるのこの日々」って思ってるはずだから……。
過去作も名盤揃いなのはみなさん知っての通りだけど、私は今作が一番好きです。最新作が常に最高のアーティストがいっちゃん強いんだから。
チェルミコは少し前でいうPUFFYみたいな存在になっていったら嬉しいなって思っていたら、そんな風になっている気がして嬉しい(「◯◯っぽい」ってのは芸術家への褒め言葉として不適だってわかってるんだけど、自然体な感じとかキャラクターとかどうしても被るから許して欲しい。どっちも大好きだし、もちろんチェルミコの2人はラッパーだし、違った良さに溢れているという上でね)。
633『SIX HUNDRED THIRTY THREE』
2022/11/21発売。
2022年、突如現れた「ソーセージの化身」4人(匹?)からなる覆面バンド。彼らの初めてのツアーはいきなりZeppクラス。全ての公演にストレイテナーが帯同。ボーカルの「SOFT CREAM」の声はホリエアツシに実によく似ている。不思議なバンドだなあ^^
冗談抜きで最高のアルバム。ポップでキュートなパンクって感じ。青春パンクっていうのか?
ライブも2箇所行ったけど、やりたいこと全部盛りって感じでお客さんも死ぬほどあたたかくてとても幸せな空間だった。これっきりになったら本気で勿体無いので、絶対に!またツアーをやってほしい。
syrup16g『Les Misé blue』
2022/11/23発売。
syrup16g、5年ぶりのニューアルバム。私は彼らの熱心なフォロワーというわけではないけど、すごく「今年聴く意味がある」と思い、大好きなアルバムになった。
シロップってもっとドロッとしたダークさがある印象だった(これが思い込みだっったこともわかった)。今作はかなりバラエティに富んでいて、優しかったり爽やかだったり、聴いていると静かに風に吹かれているような気持ちになれる。
だけど歌詞はやっぱりどこか寂しかったりショッキングで、そのバランスがまた良い。ダブルミーニングや押韻も冴えていて、何度も咀嚼したくなる。
スカート『SONGS』
2022/11/30発売。
なんと私はオッドタクシー未見なんですね。どう考えても先にアニメ見たほうがいいんだろうなと思って主題歌の「ODDTAXI」(スカートとPUNPEE)も聞けてなかったけど、アルバム出たので諦めて聴いた。聴いてなかったことを後悔した。
スカートは歌詞の1行目がいつも素晴らしいと思う。「映画の中にひとり 迷い込んで 車を走らせることがあるとして」(「架空の帰り道」)なんて歌い出し、どうやったら思いつくんだろう。
諭吉佳作/men『With Regard to Christmas』
2022/11/30発売。
年下のアーティスト、自分が情けなくなるのでちゃんと聴けない傾向があるんですが(最悪)、心地よくて心地よくて、クリスマス過ぎてもはや正月だけど全然まだ聴いてる。クリスマスの全ての催事でこのアルバムをリピート再生してほしい。
どうして彼女の曲はこんなに優しくて耳に馴染むんだろう。彼女の声が持つ力も大きいと思うけど。聞き流すと日本語じゃない言語に聞こえたりもする。ちゃんと聞くとすごくおしゃれな日本語の表現。2度おいしい。
androp『fab』
2022/12/14発売。
毎年なぜか12月に名盤続出するイメージがある。その中で一際私の心を掴んで離さなかったのがこのアルバム。
1曲目からPecori(ODD Foot Works)、Tondenhey、御厨響一(鋭児)が参加してる。年末バタバタしててチェックしてない人、損してますよ。絶対に聴いてください。
andropは私が高校生くらいの時から周りで大人気のバンドだったけど、いつもちょっと流行を追い越して先取りしすぎている気がする。最先端のその向こう側。
以上10枚です!前年と比べて全然音楽聞いてないかもって思ってたけど、意外とめちゃくちゃ悩む程度には聞いていたみたいです。
前年のnoteを読み返したら「ライブにも行きたーい!」で締めくくってた。2022年はライブ文化も結構復興してきて(まだ制限だらけだけどね)、少ない月でも1回以上はライブに行けたし、季節ごとにフェスにも参加できた。
そのせいもあるのか、2022年はバンド熱が再燃してきたような気もします。ライブとして一番印象に残っているのはやっぱり大好きなBase Ball Bearの武道館公演。バンドの素晴らしさを再確認するのにこの上ない機会だった。
また一年、意識的にたくさん音楽を聴いて楽しく暮らしていきたいと思います。私は趣味が限りなく多いけど、音楽のお客さんをしている時がいっとう楽しいです。
▼2021年
▼2020年
▼Base Ball Bear武道館公演レポ
読んでくれてありがとうね