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2022年2月19日 悪天候

 急激な気圧の変化に生理周期の関係が相まって、メンタルがずぶずぶな日だった。朝から何の気なしにつけたテレビで放送されていたセーラームーンRを見て感情移入しすぎてつい泣いてしまうし、昼に近くの八百屋さんに行けば店員さんに「お客さん、(商品持ちにくいだろうから)カゴ持って」と言われただけですごく怒られた気持ちになって凹んでいた。今日はそういう日。

 家から出るのすらおっくうでたまらなくて、普段はわりと綺麗にしている部屋がすぐに荒れていく。元あった場所にものを戻すという単純なことがかなり難しくなる。洗濯物を畳めない。レシートがカバンの中でぐしゃぐしゃになっているのを見て、またちょっと落ち込んだりする。幸いなことに、頭痛などの露骨な体調不良はないのがありがたい。今日できないことは単に今日できないということに過ぎないので、それなら今日じゃない自分にすべての仕事を押し付けてしまえというノリで生きる。今日は今日の自分がやれる範囲のことをやって眠る。気圧の暴れはまだしばらく続くらしい。最悪だ。精神状態が悪いとき、精神科で処方してもらっている薬があるからそれを飲んでもいいのだけれど、こういうデバフを無かったことにして元気に生きるのは性に合わない。こういう状態の私が私はなんだかんだ好きだ。というより、好きでいないとやってられん。

 凝ったデザインの入浴剤をお湯に溶かして、私もその中へ溶けてゆく。思考を整理することも明日の予定を立てることもせず、ただ身体が温まっていくのを感じる。ゆるやかに自分を許していく。雑に髪を乾かす。洗面所に座り込んで歯磨きを終え、耳栓を付けてお気に入りの抱き枕とともに布団に潜る。死ぬ瞬間と似てるな、と思う間もなく意識が薄れていく。