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【セミナーレポート】パートナービジネス開始までに準備しておくべきこと(2024/3/18開催)

皆さん、こんばんは。
パートナーセールスの葛西です。
今週はパートナーセールスWeekの記念すべき第1弾、「パートナービジネス開始までに準備しておくべきこと」のセミナーレポートを書かせていただきます!


パートナービジネス開始までに準備しておくべきこと

登壇者紹介

  • 株式会社あしたのチーム
    セールス&マーケティング部 パートナーサクセスG 統括MGR/グループ長 北川 誠氏

  • 株式会社RevComm
    アライアンス責任者 兼 事業開発マネージャー
    北住 和弘氏


Q1.パートナービジネスを開始した理由・目的は?

北川氏:私が入社したのが2022年6月なんですが、その時に会社全体の数字の把握や現場とのコミュニケーション、マーケットなど見渡した時に、「マーケにこんなにお金かけてるの?」という疑問が浮かびました。あとはCSが担当している既存顧客の都道府県分布を見た時にすごく首都圏に集中していた(獲得リードの9割が首都圏であった)。また、自社の強みと自社のサービスを欲している顧客を考えると、圧倒的に中小企業がターゲットだと思ったので、そうなると中小企業の多い地方へ展開していくというのと、マーケコストを下げていくという2つを考えた時に、そうなるともう手法は1つしかないよねということでパートナービジネスを立ち上げた。
マーケコストも上がってきていたので、このまま同じくらいのCPAでリード質が下がってきて、受注率が下がってきてみたいになってくると、セールスが疲れていくイメージしか湧かなかった。であれば、もうパートナービジネスに踏み込もうと思った。

北住氏:あしたのチームさんとほぼ被りますが、RevCommもわかりやすく自社のマーケティングをかなり強化してる会社で、CPAがかなり押し上げるように高くなってきていた。その一方で、受注率や商談化率が高くなってるのかっていうと、そうでもなかった。なので、受注率が高く、かつCPAを抑えれるような形でマーケティングに代替できる手法って何なのかっていうのを考えた結果、パートナービジネスという手段を取ることになった。加えて、CPAだけではなくエリアマーケティング、 キャズムのマジョリティー層へのアプローチっていうところを進めていきたいなというところもあって、パートナービジネスを開始しました。

パートナービジネスを開始すべき事業フェーズについて

北川氏:事業フェーズは関係ないと思う。理由として、本当にその会社を設立した瞬間からパートナービジネスだけでやっていくっていう会社も中にはあるため、どのタイミングでやるっていう適切なタイミングはないんじゃないかなと個人的には思っている。始めようと思った時に始めるという感覚でやってきたので、自分自身は入社してすぐにパートナービジネスやりましょうと言った感じです。

北住氏:難しいところですが、コストとのバランスな気がします。始めるのは早いに越したことはないが、 とはいえ全方位にすればその分コストは散らばるので、全体的にコスト増になりやすくなる。なので、できる限り予算が投資できるうちにやりましょうと言った感じですね。

Q2. パートナービジネスを開始するまでに準備したことは?

北住氏:全部わかった上で準備してきたわけではないため、結構失敗もありました(笑)。バリューチェーンや3C分析、PEST分析とか色々ありますけど、そんなことはやっておりません。まず最初にやったことは、パートナーになってくれる企業さんへの説明が必要となってくるので、パートナープログラムの設計、パートナーさんにどこまでをお任せするべきなのか、そしてパートナーさんのメリットは何なのかというのを提案資料に詰め込みました。その中で契約書がもちろん必要になってくるので、法務とすり合わせて契約書の準備を進めていった。

加えて、結構重要なのは社内の整備であると考えていて、自社の体制をどのような体制にするのか、 パートナーセールスの定義やパートナーサクセスとはなんなのかみたいなことですね。 あとは、パートナーさん経由で契約いただいた顧客のサポートをパートナーさんにやってもらうのか、それとも自社で対応するのかみたいな話とかっていう体制の議論と、あとはそこに紐づく社内での KPI・OKRの基準をしっかり整備しないと後から揉めるので、そこはきっちり整備しましょうっていうところは重要ですね。
まとめると、まず社内の体制とミッション、KPI・OKRみたいなものを設計しつつ、対外的にはパートナープログラムの設計、役割定義、契約書の作成っていうのを基本的にやってきた。

北川氏:まず最初にしたことは、役員会議に参加しました。 その中で、「まず僕に時間をくれ」というお願いと、「最短でパートナービジネスで成果が出ると思わないでください」ということを伝えました。もちろん立ち上げて最小の人数で動きはしますが、3カ月後・半年後にいきなり売上が上がってるみたいな状態は100%あり得ません。なので、最短でも2年時間をくださいと伝え、経営陣に対してパートナービジネス立ち上げへの理解を求めました。

その後、北住さんが仰ったようにパートナープログラム作って、契約書を整備して、色々と関係各所とやり取りをしていると普通に2、3ヶ月経過してしまいます。その後、ようやくパートナーさんとコミュニケーションを取って、案件を出してもらえるような支援をしてってなると、 最短でも半年ぐらいは案件が出るまで時間がかかる。なので、その半年、売上0っていうことを100%包み隠さず経営陣へ伝え、理解してもらいました。経営陣の理解が取れたら、次は社内の理解を取りにいきました。「これから私たち半年赤字出すよ」みたいなことを思いっきり宣言するようなものなので反発を受ける可能性もありますし、新しいことを始めると全員が全員ポジティブってことのが珍しい(一定、一部は社内からネガティブな意見は出る)と思うので、その中でもしっかりと社内の理解を取っていって、応援してもらう組織にしていくという調整が何よりもまず大事なところかなと思って準備したところです。

経営陣からの合意を取る上で、伝えたスケジュール感や目標数値は?

北川氏:先ほどお話した2年という時間に加え、2年で売上比率をまず直販:パートナー=6:4まで持っていきますという、自分の考えている数字よりも少し低めの目標数字で設定しました。結果としては1年半くらいでここまで到達したが、最初の経営陣との握りにおいては、最初の半年間は0、半年〜1年でだいたい1〜2割ぐらいの売上が立つくらいの数字で経営陣と握り、それを超える実績を出すように動きました。

北住氏:私がRevCommでパートナービジネスを立ち上げた時は、自分自身はまだ副業で携わっている外部の人材という立ち位置であったため、コミットするという約束を自分自身がするのは難しかったが、かわりに3ヶ月間で何を成すべきなのかというタスク表に近いものを別途用意して、それを代表に伝えて合意形成しました。

Q3. パートナー候補とした企業のターゲティングの軸と考え方は?

北川氏:シンプルにどういうお客様を開拓していきたいのかで、ここのパートナーさんはその企業群を持ってそうだなっていう軸で選定をしました。当社で言うと、現在売上の半分以上が金融機関経由になってます。なので、まず最初は人事評価コンサルとクラウドシステムで、特にその人事評価のコンサル、人事に困ってる企業を開拓していくためには金融機関しかないかなというのがパッと思いついたパートナー候補でした。あとは社労士。これらのパートナー候補の企業群に人事で困ってる会社紹介してよっていう形でアプローチを開始しました。

北住氏:最初は紹介代理店から増やしていくっていう形で進めました。RevCommではSMB層を開拓したいというよりはエンプラ層を開拓したいと考えていたこと、あとはプロダクトフィットしてるエンド企業の業種というのは最初の方から結構固まっていたためその取引業種を持っている会社をターゲットとしました。なので、結構中堅以上の会社さんで、かつ、我々のプロダクトが人材業や不動産業の業種によく導入されていてその業種を持ってらっしゃる会社さんという形で絞り込みました。

その後に関しては、次はプロダクトとの親和性がある会社さんっていうところがターゲットとなってきました。我々は電話のサービスなので、電話を扱ったことある会社さんに限定されたりしますし、我々のサービス単体ではあんまりサービスとしての価値っていうのはMAXでは提供できないかなと思っています。なので、CRMの会社さんとはやっぱり親和性が非常に高いので、CRMの会社さんと連携したりとか、 あとはMAの会社さんと連携したりとかですね。まとめると、プロダクトの親和性っていうのは2番目に出てきて、最初はやっぱり取引業種とかっていうところを持ってらっしゃる会社さんっていうのが1番のパートナー候補になってました。

パートナー候補のターゲティングにおける失敗事例

北川氏:採用系の会社さんとはうまくいきませんでした。採用って人事評価と近い感じがするじゃないですか。なので採用コンサルやっている会社さんや求人広告代理店などとも結構組んでみたんですが、採用系の会社さんはあくまでも「人を採る」っていう提案がメインなので、人事評価制度を入れることで会社が良くなってしまって人が辞めなくなってしまうため、「人を採用する」という本業の仕事が減ることに繋がるのではないかと懸念されることも多かったんです。動き始めて1年ぐらいでそれがわかってきたため、意外とミスマッチなんだなというのがわかりました。

北住氏:MiiTelについては電話のサービスなので、電気通信の販売代理店になるための「媒介等の業務届出」が必要となります。が、私自身が最初、それをあまり知りませんでした。まずこの「媒介等の業務届出」を取得いただくっていうところのハードルがあるのと、それを元に運用していただかないといけないってところがあるので、もうわかりやすく紹介パートナーで言うと、そんなことをするのがめんどくさいよと考えるコンサル会社さんとか、あとは固めの一部の銀行さんとかでは厳しいなというのがありました。あと、再販に関しても、電話であったりの取り扱いナレッジがある会社さんだといいんですけど、例えば地方に強いですっていう会社さんとかをどれだけ増やしてもパートナーさん側でなかなか売り切るってところまではできないんじゃないかなって思っています。なので、結構取捨選択が必要だなっていうのが思ってることですね。

Q4. パートナープログラムの設計において抑えるべきポイントは?

北住氏:最初の方にお話した内容とほぼ一緒なんですけど、契約種別をまず何にするかだと思っています。紹介代理店から始めるのか、再販から始めるのか、取次から始めるのかって言うと言葉の遊びみたいに聞こえるかもしれませんが、 紹介に関してはもうお客様を紹介していただく(リードを送っていただく)ってところに専念していただくパートナーさん、取次代理店に関しては商談設定までしていくパートナーさん、 再販に関してはクロージングまでやっていただくパートナさん。で、その先に関してはカスタマーサクセスまでやっていくっていうところがあると思うので、どこまでをどの契約種別に入れていくのかっていうところかなと思っています。

基本的にはどこを目的にしてるかかなと思っていまして、紹介代理店に関してはCPAと相対ですし、 取次代理店に関しては受注率相対ですし、再販に関しては CAC相対ですっていう感じです。完全に数字に対してどこを押さえていきたいかってこちら側のWillで契約種別を決めております。

加えて、市場においての代理店のインセンティブの設計はきっちりすることはやっぱり重要。RevCommはあまりやってないんですけど、ノルマとペナルティーっていうルール付けをどこまでやるかかなと思っております。

北川氏:もうほぼ北住さんが仰っていただいたので、どこの数字にインパクト取りたいかっていうところによって分けていくっていうとこと、あとはパートナーさんにどこまでやっていただくかっていうのをしっかり整備しないと結構トラブルになったりとかしてしまいます。なので紹介・取次ぎの商談設定まではやっていただくのと、販売までやっていただく、その先の再販とかになってくるとその先のカスタマーサクセス業務までやっていただくみたいなケースもある。どこが営業までやって、どこがカスタマーサクセスまでやってっていうところは、そのプログラムの契約内容によって分けてるというところと、あとは手数料とかどれくらいのfeeをお支払いするかみたいなところも結構重要なところだと思います。

僕の感覚の話で言うと、紹介代理店だとどちらかというと手数料ってよりは手離れが良い方がいいとか、商談までするのしんどいしめんどくさいとか、 その後のお客さんのフォローしたくないから気軽にパパッとできる方がいいっていうニーズの方が意外とあったりするので、手数料率っていうのはあんまり気にしてなかったりとか。あとは、販売代理店さんとかになると、もう売るっていう力をかけたり事業部作ったりとかっていうレベルになってくるので、割とその経済条件(fee)を結構細かくシビアに交渉されてきたりとかっていうところもある。結構そのパートナーによってなんか全然求めるところが違うんかなっていうのは感じるので、それに合わせて柔軟に作り変えたりはしています。

葛西:なるほど。柔軟に作り変えてるってことは、最初のパートナープログラムを作ったものからは結構今のプログラムは変化されてるっていう感じなんでしょうか?

北川氏:基本1年契約なので、1年ごとに見直しをして改定をしていってます。 これいらないよね、これ追加した方がいいよねとかっていうのは1年ごとに追加して、パートナーさんに説明して、巻き直しをしてます。

パートナービジネスの立ち上げ初期フェーズは、1〜2プランぐらいでシンプルにすべきか?それとも複数プランを用意して最初からプログラム化するべきか?

葛西:パートナープログラムの設計において、特に初期の立ち上げフェーズは正直どれぐらいのfeeで動くのかとか、どういうパートナー契約形態だと動くのかとかってちょっと手探りだと思うんですけれど、 あんまりたくさんパートナー契約プランを儲けすぎると今度は管理工数がかかるって話もあるじゃないですか。このあたりって、最初はシンプルに1プランとかに抑えとくべきなのか、それとも最初から複数のパートナー契約形態と複数のプランも用意しといた方がいいのかっていうと、お二方はどのようにお考えですか?

北住氏:私は圧倒的に1プラン派ですね。1プランからスタートして、徐々にパートナープログラムを整えて広げていった方がいいかなと思ってます。今、RevCommには4種ぐらいあって、それぐらいあると結構管理が大変なんですね。 で、どっかはやっぱり取捨選択しないといけないんで、プログラムでもここのパートナーが足りてない、ここに寄せようとかっていう風にしないといけないんですけど、どっちにしても数がどんどん増えていくので、そうした管理コストがかかってくるっていうところがあるので、まずは1つから始めて、管理オペレーションを含めて運用できるかどうかっていうところを含めてやった上で、その次のステップっていうところの方が良いかなと思っています。

北川氏:最初、立ち上げ時は4プランぐらい作りましたが、表に出すのは1プランだけでした。紹介とか代理店モデルとかいろんなプログラムを4パターンぐらい作りましたけど、 新規のパートナー候補の会社に出すのはもう1プランの紹介代理店モデルのみ。当社はこれしかやってませんみたいな形で出しました。やっぱりそのパートナーからしてもなんかわかりやすい方がいいし、もうなんか紹介モデルで、それでこのサービスいけるんじゃないかなって可能性を感じられたその次に、販売代理店になっていただいたらいいと思います。こうステップを上げていってもらったらいいかなと思ってたんで、なんで1プランしか表には出さなかったです。

葛西:なるほどですね。1プランで出して、ちょっとずつ紹介数とかも増えてきて売れ始めたら、昇格じゃないですけど販売代理店に昇格みたいな感じにするみたいな。そんな感じですかね。

Q5. パートナー開拓の手法は?どの開拓手法が最も効果が高かったか? 

北川氏:開拓でいうと、結構泥臭くやってまして、当社ですと金融機関がほとんどなので、もう金融機関にダイレクトに取り込むっていう形で電話でアプローチして、本部の方繋いでくださいみたいな形で泥くさく営業していきました。そこで、当社は手数料が良いとかじゃなくて、御社のお客さんの満足度を絶大にあげることができますっていう ことをお伝えするようにしてました。特に人事評価、人事関連サービスってのは、今かなり世の中でもホットにはなっている領域なので、 その金融機関のその先にいるお客さんは人事課題に困ってる地方の中小企業さんっていう想定だったので、その人事課題を当社が解決できる、 かつ、当社のサービスの料金が何百万円とかかるサービスなので、もしかしたら融資もセットで取れるかもしれないですよみたいなことを伝えて、銀行員目線でメリットを最大限に伝えていったっていう形ですね。

あとは社労士さんとかも、もしかしたら評価制度変えると自分の顧問先企業の就業規則改訂の案件ができるんじゃないですかね、といった形で業種ごとにやってる仕事を想像して、 こういうアプローチをすれば少しでも関心持たれるんじゃないかなっていうところに入り込んでアプローチしました。

葛西:今のお話ですと、基本的にはアウトバウンドで最初開拓して行ったというお話かと思いますが、当時実際にアプローチをしてからのアポ獲得率ってどれくらいだったのでしょうか?

北川氏:100社当たって、だいたい20社くらいですかね、アポ取れるのが。

葛西:やっぱりアウトバウンドとなるとそれくらいになりますよね。北住さんはいかがですか?

北住氏:開拓方法としては5つぐらい挙げられるかなと思ってます。 1番早いのは既存顧客へのアプローチかなと思っております。その次に北川さんも仰っていただいたBDRみたいなアウトバウンド施策になるんですけど、当社はBDRはあんまりうまくいきませんでした。既存顧客は最初の初動はもちろん早いですが、途中でもう別に当たるとこなくなってくるっていうのは弱点ですね。

あとは媒体活用と紹介と業界団体があるかなと思ってます。当社で効果があったのは、業界団体っていうのは一定効果あったかなと思ってます。例えば、再販の会社さんが集まっている集まりであったり、 名前で言ってしまうと、JCSSACCAJっていう協会に我々が入っています。JCSSAは流通とか再販の会社さんが多く入ってますし、CCAJはBPO会社さんがたくさん入ってる協会になるので、そういったところはやっぱり1社獲得できれば横広がるっていうのが結構多いかなと思います。

その中でも1番効果が高かったのは、紹介です。当社では一部、顧問なども活用しています。で、かなりここがすごいスピードでご紹介いただけるので、非常に効果が高いかと思ってます。

葛西:やっ時間も少しあるので私からも少しお話すると、元社員の人とパートナー契約するってのは実は結構やってたりします。元社員の人だとある程度の商材知識も最初からある程度あるので、結構ホットな状態でお客様を紹介していただけたり、ご自身で売ってきてくれたりするんですよね。 なので、もし元社員さんで結構ポジティブな感じで辞めてった人とかがいるようでしたら、そういう人に声かけていくっていうのも1つ手段ではあるのかなとは思います。

参加者からの質疑応答


質問①:BPOパートナーというのは具体的にどういうものか?直販との違いや再販パートナーとの違いは?(主にRevComm様への質問)

北住氏:分かりやすく言うと自社導入における割引施策と、あとは一緒に協業するときに企画とかセミナーとかやって一緒にお客さん獲得していこうねっていうところになりますので、何かって言うと、直販と一緒に連携しながら動いていくっていうものになります。 これ、前職のfreeeが会計事務所向けに割引システムと一緒に連携協業システムっていうのがごっちゃになったようなシステムがあるんですけど、それと同じような形で直販の受注率を上げたり売上増に繋げるためのマーケティング施策に近いようなプログラムですね。

質問②:立ち上げ当初のメンバーは新規で採用されたのか?それとも社内抜擢か?

北川氏:当社の場合は既存の社員から抜擢しました。どちらかいうとベテランクラスの社員で、スペシャリストタイプの方を抜擢し、3人で試行錯誤しながら進めていきました。

北住氏:当社は完全に外部採用で構成されたメンバーでしたので、既存社員からの抜擢であればプロダクト知識が最初からありますが、外部採用だと最初のプロダクトをキャッチアップしてもらうところが結構大変でした。プロダクトの理解がないままにパートナーの前に出るのは難しいので。

葛西:なるほどですね、ありがとうございます。 そうですね。特にプロダクトの難易度が高ければ高いほど、いきなり新しい人採用して、いきなりパートナーセールスっていうのは結構ハードルが高くて難しいですよね。プロダクトの難易度が高い場合は特に外部採用よりも直販のフィールドセールスの担当などプロダクト理解がある方を抜擢した方が良さそうですね。

質問③:KPIはどのようなものを設定しましたか?

北川氏:今のKPIは、何件案件が出たかとか、売上いくら上がったかっていうところを設定しています。一方、立ち上げ当初の段階では、何件案件が出たかっていうところしかまず追ってなかったですね。

葛西:そうですよね。なかなかいきなり売上につながるなんてこともあまり起こらないので、最初はいかに商談の件数増やせるかみたいなところにフォーカスを当てていたみたいな感じですかね。北住さんはKPIはどのように変化していきましたか?

北住氏:ほぼ同じですね。ただ、当初はどちらかというと売上至上主義だったので、 紹介代理店さんでも商談件数ではなく売上を追ってました。ただ、そこはパートナーセールス側であまりコントロールができないため、今はもう商談件数にしてます。一方、再販の方は売上になります。

葛西:なるほど。再販と紹介でそもそもKPI自体も分けてらっしゃるんですね。

質問④:紹介代理店と販売代理店(再販)で営業メンバーを分ける必要があるのはなぜでしょうか?

北川氏:紹介代理店だと紹介をもらうというところまでだが、販売代理店だと売るっていうところまで対応するので、ポイントがちょっと違ったりするかなと思っている。販売代理店に付けてる営業は、商談まで一通り対応できるっていう担当を付けていて、一方の紹介代理店側は比較的最近入社した若手層を中心に担当を付けています。、あとは、エリア採用も今やっており、そのエリアのパートナーさんの担当をしてもらっているが、その教育に時間を割くことがあまりできないので、とりあえず「パートナーさんからの紹介を作る」というノウハウだけを叩き込むというところに集中しているので、紹介代理店と販売代理店とで担当を分けているっていう形ですね。で、それが一定できるようになると、販売代理店側の担当に異動っていうキャリアチェンジもあるという形にしてます。「パートナーコミュニケーション」っていうメンバーが紹介案件を作る役割で、その先のパートナーセールスは営業まで対応できるよみたいな形にしています。

葛西:なるほどですね、ありがとうございます。RevCommさんは似たような感じになるんですか?それとも全然また違うんですか?

北住氏:ほぼほぼ似たような感じですね。でも、紹介代理店と販売代理店・再販は使う筋肉は違うかなと思うので、紹介代理店の方はもう少しマーケティングであったり企画力があるってところとかをメインに置いてますし、一方の販売代理店・再販に関してはやっぱりプロダクト知識も必要で、要は代理店さんに本当にやっていただきたいところを、初動とか長い会社もありますけど、初動をやっぱり全部やってあげないと立ち上がりにくいので、それができるメンバーで対応するって感じになりますね。

質問⑤:Revcommさんの取次(Sales Agencyパートナー)の役務は、商談設定までになるのか?

北住氏:顧客の紹介だけではなく、商談設定までが役務となります。

質問⑥:カスタマーサクセスは自社のCSが対応しているか?それともパートナー側にカスタマーサクセスまでお願いしているか?

北住氏:一部のパートナーさんにはカスタマーサクセス業務までお願いしています。パートナー契約締結段階で、求める役割定義っていうのはちゃんと整理した上でパートナー契約を締結している。例えば再販に関しても、セールスまでやってカスタマーサクセスで引き取るよっていう形に決めるのか、カスタマーサクセス業務まで再販代理店にやってもらうのか、もしくはSaaSではなくPaaSとして提供したいのか、OEMでやってもらうのか、みたいなところで結構役割は変わってくるかなと思っています。

北川氏:99%は自社のCSが対応してます。 残りの1%は、長くパートナーとして動いていただいてる方で、コンサルティングパートナーとしてもう納品までできるパートナーさんとなります。ただ、コンサルティングパートナーっていうのが全国に5社ぐらいしかありません。その5社は全てカスタマーサクセス業務までやっていただくために一定当社の研修を受けていただいて、当社のCSと同様のスキルを持ってるっていう認定をして、その上で納品までカスタマーサクセスをしていただいてるっていう形ですね。

質問⑥:問い合わせフォームからのアプローチは非効率か?

北住氏:当社は問合せフォームにパートナー候補の企業様から結構問合せいただけますねー。ただそこから実際の契約まで至ってるのはそこまで多くはないですね。実際の問合せいただいた時に持ってるイメージと当社からお伝えしたサービス内容に対してのイメージギャップが結構あって、パートナー契約に至らないってケースが多いですね。

北川氏:当社も結構問合せは来ますね。代理店やらしてくださいみたいな形で来るんですけど、その中からこの会社さんは良さそうだなっていうのは経験上あんまり出会ったことないですね。当社からアプローチした代理店さんの方が圧倒的に親和性は高いかなとは思いますね。

葛西:インバウンドで問合せフォームに問合せが来る方ではなく、逆にアウトバウンドで問合せフォームへアプローチするってことはお二方はやったことはありますか?

北川氏・北住氏:やったことはないですね。

葛西:なるほどですね。少なからずコンバージョンはめちゃくちゃ低いじゃなかろうかっていうのは想像はつきますよね。

質問⑦:パートナーセールスのメンバーが代理店から紹介された顧客との商談を実施する場合、 1人当たりの月の商談数キャップをいくつに設定しているか?

北住氏:この質問は、パートナーセールス組織の体制として、パートナー経由の商談対応もパートナーセールスが対応するチーム構成であることが前提かと思うんですけど、RevCommは代理店さん経由での商談は全て直販のセールスチームが対応しているため、この問題が起こらない状況です。

北川氏:当社は代理店さんから来た商談案件は全部パートナーセールスのメンバーが対応しています。直販のフィールドセールスとの積み分け方みたいなことは特に考慮はしてないですね。商談キャップの設定については、予算に対して、マネージャー層なのか・メンバー層なのかっていうグレードごとに予算が決まっているため、その予算と受注率から逆算して何商談必要なのかっていうのを設定しています。

あとは当社のサービスだと、基本商談1回で受注できるようなサービスではなく、受注するまでに基本リードタイムが3〜6ヶ月はかかるため、1社に対して平均4回くらいは商談しています。なので、この再商談の件数や商談の事前・事後の準備時間なども加味した上で、各メンバーが何件くらいの新規商談が持てるのかというのを設定しています。


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