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樺沢 紫苑著|学びを結果に変える『アウトプット大全』

どうも、読書家のヒデです。
Twitterで本の楽しみ方や活かし方、読書術や選書術など本に関しての発信をしています。

さて、今回はサンクチュアリ出版さんから2018年に出版された、樺沢 紫苑(かばさわ しおん)さんの『学びを結果に変える アウトプット大全』をご紹介したいと思います。

著者の樺沢紫苑さんは「メルマガ、毎日発行13年以上」「Facebook、毎日更新8年以上」「YouTube、毎日更新5年以上」「毎日3時間以上の執筆、11年以上」「年2〜3冊の出版、10年連続」「新作セミナー毎月2回以上、9年連続」と言うアウトプットの鬼とも言えるような人なんですよ。

そんな樺沢先生は本書の中で「人生を変えるのは、アウトプットだけ」と言ってるんですけど、これだけの量のアウトプットをしている方なので説得力が半端ないですよ。

本書は「自分の意見をうまく伝えたい」とか「交渉や営業がもっと得意になりたい」とか「仕事や勉強の成果をもっと出したい」という言う方には必読書ではないかなと思います。

そんな本書からアウトプットの基本法則を3つ解説したあとに、アウトプットで重要な「話す」「書く」「行動する」を解説していきたいと思います。

2週間に3回使った情報は長期記憶される

例えばどんなに良い本を読んだり、どんなに良い人の話を聞いたとしても、それをアウトプット、つまり使わなかったら、長期記憶には残らないんです。人間の脳って何度も使われる情報を重要な情報だと判断するんですよ。

要するにインプットした情報も使わないとすぐに忘れていってしまうんですよ。これは、脳に入った情報は"海馬"というところに仮に保存され、その期間が約2週間から4週間なんです。この"海馬"に仮保存されている期間中に、その情報が何度も使われると、脳はその情報を重要な情報と判断して"側頭葉"という部位に記憶され、長期記憶として保存されるんです。

成長の螺旋階段

これは、例えば何か行動したときに失敗することってあるじゃないですか。その失敗を繰り返さないために振り返ったり見直したり修正したり改善していきますよね。

そうやって、フィードバックが必要になるわけじゃないですか。要するにインプット、アウトプット、フィードバック、これを繰り返すことで螺旋階段を上るようにどんどん自己成長していくんですよ。これを著者の樺沢先生は「成長の螺旋階段」と呼んでるんです。

インプットとアウトプットの黄金比は3対7

どうですか?皆さん、これ、できてますか。私はこの本を読むまで全然できてなかったんですよ。インプット7のアウトプット3という逆になってたんですよ。でも、多くの人がインプットとアウトプットの比率が7対3になっていると言う研究データがあるんですよ。

大学生を対象にした研究データなんですけど、勉強時間の内、インプット、つまり教科書を読む時間と、アウトプット、問題を解く時間にそれぞれどのように時間配分をしているかという研究データなんですけど、インプットが7のアウトプットが3という比率になったんですよ。

多くの人がこの比率になっているのに、なぜアウトプットが7でインプットが3でなければいけないのか。

これは、コロンビア大学の研究で、年齢がバラバラの100人以上の子供たちを対象に行われた研究結果があるんですけど、人物のプロフィールを覚えて記憶すると言う実験が行われたんです。

人物プロフィールを覚えるのに与えられた時間が9分。

そのうち、覚える時間、インプットに40%を費やしたグループが最も良い結果を残したんですね。少し年齢が高い子供のグループは30%のインプットで成果を出してたんですよ。

要するにインプットをしたらアウトプットはその2倍以上しないと記憶に定着しないんですよ。ほとんどの人がインプットが過剰になってアウトプット不足になってるんですね。

今は情報化社会の中でネットやSNSからどこにいてもインプットできると思うんですよ。現代人の1日の情報量は江戸時代の一年分とも言われていますので、だからこそ、情報も取捨選択してアウトプットを増やしていかないと情報過多になってしまうと思うんですね。

ではどのようにアウトプットをしていけばいいかそれを解説していきたいと思います。

話す

アウトプットが苦手な人はまずは思いっきりハードルを下げて「昨日のことを話す」と言う最も簡単なアウトプットがオススメです。

読んだものや、聞いたこと、体験したこと、それについて第三者に話してみるんですよ。例えば「昨日読んだ本に書いてあったんだけど…」と言う話を家族や友人や会社の同僚、そういった人たちに1週間以内に3回話すんですよ。

そうやって本の感想を人に話すことができれば基本法則の、「2週間に3回使った情報は長期記憶される」を楽にクリアできるんですよ。

その時に自分の意見や感想を1つでもいいので盛り込んでみてください。自分がどう思って、どう感じたのか、そこに自分らしさが生まれ相手も耳を傾けてくれるんです。

ただ、話すときに注意したいのが伝え方です。意識して欲しいのは「非言語的コミニケーション」です。

コミニケーションは2つに分類することができるんです。ひとつが「言語的コミュニケーション」もうひとつが「非言語的コミュニケーション」。

「言語的コミュニケーション」は言葉の意味や内容、言語的な情報のことをいいます。一方で「非言語的コミュニケーション」とは外見や表情や視線や姿勢、ジェスチャーや服装、身だしなみなどの「視覚的情報」と、声の調子や声色や声の強弱、声質などの「聴覚的情報」のことをいいます。

要するに「何を話すか」が言語的コミュニケーションで「どう話すか」が非言語的コミュニケーションです。この非言語的コミニケーションを意識して相手に好印象を与えるコツは、姿勢や笑顔やアイコンタクト、この3つを意識すると相手により伝わりやすくなります。

そして話す過程で最も効率の良いアウトプットが「人に教える」です。人に教えることで自分の理解度や不十分な点が明確に見えてくるんですよ。その見えてきた自分の不十分な点を、さらに勉強、つまりインプットして補っていくわけじゃないですか。

要するに、教えるっていうのはアウトプットをしながらフィードバックをもらい、さらにインプットもできるって言う自己成長の3ステップを全て含んだ、最強のアウトプット術なんです。

書く

書くと言う行為は、話すことよりも難しいので、話す以上に脳を活性化し記憶に残りやすいんですよ。アイディアが出ないときとか、悩みとか何でもいいので頭の中にあることを書き出してみてください。思いつく言葉だったり、単語や課題、問題点をどんどん書いてみるんです。ひらめいたから書くんじゃなくて書くことによって脳が活性化してアイディアが浮かびやすい状態になるんですよ。

人間の記憶は芋づるのように連続してつながっているんですよ。なので、1つの言葉を書くことで、そこから次の言葉やイメージ、アイディアが連鎖して生まれやすくなるんです。

この、頭に浮かんだことを次々に書いていくことを、「ブレインダンプ」と言って、余計な考えを書くことで頭の中から吐き出すことができるんです。そうすると頭の中にスペースができて、そこに新しいアイディアが浮かんでくるんです。

要するに書くことによって頭の中の漠然とした考えが整理されて、自分の考えや感情を客観的に見ることができるんですよ。

さらに書くと言う行為は、感情を吐き出す効果もあってストレス発散にもつながるので、ぜひ試してみてください。

行動する

アウトプットの中で「話す」「書く」「行動する」。この「行動する」というのはハードルも高くなかなか簡単にはできないですよね。私も、昔は本を読んでもなかなかそれを行動に移すことができなかったんです。でも、最終的には行動しないと現実って変わらないじゃないですか。どれだけ素晴らしい学びを得ても、行動しないと形にならないじゃないですか。

ギターが上手くなりたいと思って、楽譜や教材をどれだけ読んで、どれだけノートに書こうが、ギターは上手くならないじゃないですか。

サッカーが上手くなりたいと思ってルールブックをどれだけ読んで、どれだけ書き出そうが、サッカーは上手くならないじゃないですか。

でも、それを知っていても実際には行動に移せない人がほとんどなんですよ。「自己成長」と言うのは昨日までの行動と今日の行動に変化があることをいいます。行動せずに何も変わらなければそれは、自己成長ではなくて自己満足になってしまうんですよ。

そうならないためにもまずは、小さな一歩を踏み出してみることが大事なんです。小さな一歩を継続していくと、それが「習慣」になるんですよ。そのためには、「今日やる」ことだけを考えるんです。とりあえず5分だけやろうとか、小さく始めるのが継続させるコツなんです。

先のことを考えれば考えるほど、続けることに対してブレーキがかかってしまうんです。「今日」「今」やることだけを考えるのが継続させるコツです。

本書には、まだまだアウトプットのノウハウがたくさん書かれているので、気になる方はぜひ、手に取ってみてください。

最後まで読んでいただきありがとうございます。今回は以上です。

それでは素敵な1日を

読書家のヒデでした


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