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学生独自プロジェクト総括②

1年を簡単に振り返ったところで、次に、チーム・個人の振り返りをして、反省点などをざっと洗い出したい。

振り返り、チームのこと。

まずは、チームのことについて、振り返っていきたい。
言い訳っぽく聞こえるかもしれないが、私にとって、チームで研究活動をすること、そしてそのリーダーをするのはこれが初めてだった。
正直、失敗の方が多かった。
特に失敗だと感じている点は2つある。

1つ目、一番の失敗だと感じているのは、チームが空中分解してしまった(と私自身が感じている)点だ。
その理由として「縛り」「制約」「義務感」といったものをうまく使えなかったという点が挙げられる。
私自身は、縛りや制約を持たせるより、対等な立場でメンバーと接したい、という思いが強かったし、大学のプロジェクトということもあり、その時点である程度の縛りがあると思っていた。
だけど、ほとんどミーティングに来ないままプロジェクトを降りてしまう人がいたり、最終報告会までモチベーションを保てない人がいたりと、「大学のプロジェクト」という縛りは効果がなく、結果的にチーム全体の雰囲気が悪くなっていった。
メンバーが途中でいなくなるというのは、それまでまじめにやってきた人に「私がやってきたことって何だったんだろう」と感じさせることにもなってしまう。
やる気が出るような声掛けや仕組みづくりは大事だけれど、ある程度チームとしての「義務感」のようなものは必要だと思う。
「最後までやり遂げたい」も必要だけれど、「最後までやり遂げなければならない」も、ある程度ないと、チームが空中分解してしまうということを学んだ。

2つ目の失敗点は、目指すゴールが大きすぎたことだ。
私たちのプロジェクトでは、最終的に、「ゲームを通してグラデーション的な在り方を理解してもらう」というゴールを掲げた。
しかし、「グラデーション的な在り方って?」「そこにジェンダーはどうかかわってくるの?」という疑問が(メンバーからも、プロジェクトを客観的に見ている人たちからも、)同時に出てきてしまったように思う。
大きなゴールを掲げると、目指す方向がブレてしまったり、何をやってるんだろうという虚無感を与えてしまったりする。

目指すゴールが大きくなるということにつけ足して、抽象度が高いとインパクトが弱まってしまうということも学んだ。
他のプロジェクトは、「サイエンスカフェを開く」「暑熱下でのマスク着用について」「AIの初学者向け参考書の作成」など、目的とやることがはっきりしていた。
それに比べて、私たちのプロジェクトは、先述した通り「ゲームを通してグラデーション的な在り方を理解してもらう」というゴールを掲げていたが、これではゴールが明確でないため、聞いても「ふぅん」となってしまう。(というかもはやこれはゴールではなく理念みたいなものだよな)
今後の課題として、もっとゴールを具体に落とし込んでいくことが必要だ。

と、ここまで失敗したと感じた点を列挙したが、良かった点もある。
それは、チーム内での役割分担がとてもうまくいったということ。
副リーダーのポジションの人は積極的に自分の意見を発言したり、逆に面白い発言をして場を和ませたりと、空気づくりに尽力してくれた。
後輩も、理想を語る私に冷静な視点でツッコミを入れてくれたり、ゲームに関する知識が豊富だったりと、各々が役割に徹してくれた。
そのおかげで、ミーティングがうまく回らない、といったようなことはなかった。
メンバーに恵まれたな、と思う。

チームに関する振り返りは、以上だ。

振り返り、自分のこと。

次に、自分のことについて振り返りをしたい。

まず、自分自身、リーダーをやってみて、「向いてないな」と思った。
リーダーが向いてない、というより、引っ張っていく「ザ・リーダー」みたいなものにはなれないな、ということ。
リーダーというのは団体の顔でもありまとめ役でもある、と私は認識していたが、私自身その役割を十分果たせたかと言われるとそうではない。
私は思いついたアイデアをどんどん提案して、それを現実的に物事を考えられる人に拾ってもらって、初めて活きてくる人間なのかもしれない。
そういう意味では、ある条件下(理想を現実にするのが得意な人と組んだ時など)ではリーダーができるかもしれない。

次に、自分の欠点が浮き彫りになった。
今まで私は、団体で何かをすることを避けてきた。
そうすることで、自分の欠点から目を背けることができるから。
でも、今回のことで自分の欠点と向き合うことになった。
私の欠点は「純粋な勉強不足」「優柔不断」「具体性のなさ」だ。
特に最後の「具体性のなさ」は欠点だと感じていて、自分の伝えたいことがうまく伝わってないと感じる理由は、自分が話していることが抽象的過ぎてうまく形になっていないからだと思う。
あとは、リーダーをやってみて分かった「承認欲求」も厄介な欠点だ。
例えば、対等な立場でいたいと思いながら、どこかで「これは私の研究だ」という思いがあった。
自分を前に出さず一歩引く姿勢を身につけるべきだと痛感した。

最後に、「傷つく覚悟」ができた。
傷つく覚悟、というと、悲観的なものに聞こえるかもしれないが、そうではない。
私の中では、むしろプラスな成長だと捉えている。
今まで私は、傷つくことが怖くて、自分が傷つくと思ったらその活動から手を引いていた。
でも、この学生独自プロジェクトで、傷つくことを恐れなくなった。
自分のやりたいことを人に伝える過程で、傷つかないなんてことあるわけないじゃーん!と、吹っ切れた、と言った方が伝わるかもしれない。
ジェンダーの話をすると、自分の言いたいことがうまく伝わらないことなんかざらにある。
そこをぐっとこらえて、地道に活動を続けていく覚悟が、できた。
もどかしさとどう向き合っていくかが、今後の課題だ。

まとめ、次回のnoteの内容。

ここまで、チーム・自分、両方の側面から振り返りをしてきた。
こんな風に振り返りをしたのは初めてで、うまく振り返りできてないところもあるかもしれないが、このnoteを読んで、「それってどういうこと?!」と突っ込んでくれる人がいたら、振り返りに深みが生まれるので是非お願いしたい、!

次回は、学生独自プロジェクト編最後のoteになる。
今後やっていくことについて、話をしようと思う。

またね!


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