思春期なん


 今日、僕は朝、スパゲティを食べた。そして今から学校に行くところ。
高校生活1年目が経とうとしている。僕の朝は昨日と今日入れ替わっても同じようなもん。みんなもまあ朝やることなんて決まってると思う。
デジタル時計の緑色の光が何回も何回も変わったことなんて気づかなかった。遅刻だ。トマトソースで赤くなった唇を舌舐めずりをして学校に行く。そう今日は 合唱コンクールの朝練があるのだ。

 僕が学校に着くと教室の後ろに机と椅子は追いやられ生徒は男女綺麗に別れてならんでいた。
ここに入るのが気まずいことは重々承知の上。
だからう後ろのドアからこっそり入ろうとするも学校のドアはどうも僕を
歓迎してくれるらしく、「ガラガラガラガラ」と音が鳴り響いてしまった。
「並びなよ」と振り向いて僕に声かけてくれるリーダーがいる。
その一言が僕を罪悪感でいっぱいにさせた。
それが過ぎればあとはみんなの真似をするだけ。隣の人と同じようにただ歌うんだ。そうしたら何事もなかったかのように朝練は終わる。
僕は合唱コンクールの練習が学校生活のなにより嫌いだった。
これは小学校高学年から高校1年までずっと行われている行事である。
そんなにやってまだ嫌いだから確信を持って嫌いと言える。

 合唱コンクールは、どうもクラスメイト全員に一体感というものを与えてくれるらしく1人でもかけるダメらしい。
だけど僕はその一体感から抜けようと必死になる。
僕がみんなと同じように歌うと他の生徒と同じになってしまうからだ。
そこが嫌だ。
みんなで一斉に同じことをするのは、妙に変すぎる。
だから歌はないで見たり、隣の人にちょっかい出して見たり。
でもやっぱりチームから出てやろうといくらバカげたげたことしてもリーダーにどっと引き戻される。
そんなもんだ。

 リーダーはきびだんごという友情無理やり配ってお供探を探してる桃太郎のようなものだ。そして鬼ヶ島という僕の心のテリトリーを攻撃してくるんだ。僕が奪ったチームワークのかけらのようなものをる取るために。
でも僕が思うに中学、高校時代のやんちゃだった時期は意地でもチームから出てやろうと必死だった。
この時期が「思春期」なんだって最近になってわかった。
いやーでももっと楽しんで思春期やればよかったな、

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