第六回アキレウスの怒り。
※「怒りを歌えムーサよ! ペレウスの息子アキレウスの怒りを」
…アキレウスとは『イーリアス』の主人公です。アカイヤ側の若き英雄です。
この一行は『イーリアス』第一詩の第一行目です。これは相当有名な「最初の一文」名セリフらしいです。
それこそ「長いトンネルを抜けるとそこは雪国だった」by『雪国』
「幸福な家庭はどれも似たものだが、不幸な家庭はいずれもそれぞれに不幸なものである」by『アンナ・カレーニナ』
…のような。
みなさんも、もしも日常生活で、なんか腹たつことがあった時、突然立ち上がり…「怒りを歌え! アキレウスの怒りをー!」
と、叫んでみましょう。大抵のギャラリーは「こいつおかしくなったのかな?」、と思うでしょうが、中には「おっ、それ『イーリアス』じゃん」と感心してくれる人もいるかもしれません。
次回…、まだまだ『イーリアス』話が続きます。
※補足:そもそもなんでアキレスが怒ってるのかと言いますと、一応彼のまあ上司であるアガメムノンにブリセイスという名の女を奪われたからです。ブリセイスちゃんとは、なんかアキレスがある戦いで勝った時にもらったご褒美らしくて、大層美人なんですってよ。なんか英雄といえども、上司に逆らえないんですね。
補足ついでにもうひとつ。この物語でやたら出てくるセリフに「〜の子なになに」、ってあって、子がどうした? って感じがしますが、これは要するに血筋、または家系を重んじての文句だそうです。
「俺様の血筋は何々」、みたいな。
まあ両方とも、現代人の感覚とはかなりズレがありますね…。
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