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今週読んだ海外記事と雑感(2019.12.14)

週もNewsPicksでピックしたニュースとコメントを転記してまとめておきます。

有料部分では、その週に読んだ記事を総合して考えたことや個人的な雑感などを書いていきます。

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いつの日か、『男性向け百貨店』はなくなるかもしれない

ジェンダーニュートラルなブランドが増えてきている今、店舗も将来的には男性向け/女性向けの分類がなくなるのでは?という話。最近しミラールックの人気で男女関わらず人気のデザインも増えてきましたし、体型の違いも3Dスキャンなどの技術で「個人の差」に集約されていくであろうことを考えると、ジェンダーのみならず人種などカテゴライズに使われてきた差が「個人の差」としてパーソナライズの範疇に収まり、売り手側がカテゴライズする必要がなくなるのかもしれない、と思います。

Macy'sが女性起業家ブランドに特化した『SoGifted』をオープン

Macy'sがSoGal、b8taと組んで女性が立ち上げたスモールビジネスのアイテムだけを集めた売場「SoGifted」をオープン。モノのよさはもちろん、「応援したい人から買う」というストーリー軸のキュレーションという意味でとても面白い取り組みだと思います。さらにSoGalが関わっているブランドはD2Cの先進的なブランドばかりなので、b8taと組んだ体験型の売場は相性がよさそう。
Macy'sはSTORYの創業者が店舗戦略責任者になってからこうしたユニークな取り組みが増えており、さすがの一言です。

Rent the Runwayがホテルと連携した『クラウドクローゼット』を実現

ファッションレンタルのRent the Runwayがホテルと提携し、渡航先のホテルでレンタル品を受け取り、そのまま返品もできるサービスを開始。これによって顧客はトランクいっぱいに服を持っていく必要がなくなり、さらに季節外れの洋服を買うのに悩まされる必要もなくなります。またRTRとしても流通経路が集約できれば効率化につながり、ホテル側も今後「このホテルに泊まればこのドレスが借りられる」などの特別感を出していくことができるのでは、と思うとそれぞれに価値のある施策なのではないかと思います 

注目のD2Cブランド・Awayの創業者交代劇

AWAYの創業者がCEO職を解任され、代わりにLululemonのCOOが就任するという電撃人事。株主としては今後の成長を見据えて、先行ブランドであるLululemonの知見を生かしたいという意向なのかもしれません。D2Cブランドはユニコーンとなった企業もまだ創業者が舵取りをしているところがほとんどですが、市場が成熟しはじめそれぞれの企業規模も大きくなってきたいま、明日は我が身と恐々としてる創業者も多いのでは。
とはいえ、ブランドの核である創業者がやや敵対的な雰囲気で会社を去ることはテック企業以上に会社内の雰囲気、ひいてはブランド力にもつながりそうな部分なので、AWAYの株主の判断が正しかったのかどうか、5年後10年後の答え合わせが気になるところです。

Morphe Beauryが目指す『クリエイティブコンシューマー』の創出

コスメブランド「Morphe」が店舗をスタジオ化。20分間は好きなアイテムを使ってメイクアップアーティストにメイクを施してもらえる上、スタッフがYouTube撮影のアシスタントまで行う至れり尽くせり感…!インスタグラマーへのギフティングが過熱した結果もはや差別化にならなくなった今、影響力のある人ではなくあえて「普通の人」に楽しんでもらうための場を作ることで、エンゲージメントを高めつつその友人たちに確実にリーチしていく「クリエイティブコンシューマー」の考え方は今後あらゆる分野で応用できそうです。

メガブランドと新興ブランドが模索するこれからの小売の「正解」

D2Cブランドやモノのサブスクサービスが成熟してきた結果、施策が従来のブランドと似通ってきている問題は確かに最終的にそこに行き着くよなあという印象。特にP&GのCEOの「私たちは価値を作る世界に生きているのであって、ただ成長すればいいというものではない“We’re in the world of having to create value, not just grow.”」というセリフはメガブランドがスタートアップブランドを買収した際に起きる最も大きな軋轢なのではないかと思います。
そしていち消費者としても、商品をいちいち受け取るより近くのお店でパッと買えるのが一番便利な方法ですし、記事の最後にもある「好きなときに好きなところで好きなモノを手に入れられる」が究極的に目指すべき方向であって、あとは登り方の違いなのかなあと思ったり。

Fast Company編集部お墨付き「徹夜にも勝てるコスメ」

Fast Companyの編集部が選んだ「ベストコスメ」を紹介する記事。一瞬ファッションメディアがと見紛う記事ですが、「経済メディアの激務に耐えうるコスメ」という着眼点がユニーク。彼らがどこまで先を見据えてこの記事を作ったかわかりませんが、こうした働く女性ならではの観点や、経済メディアだからこそのソーシャルグッドな商品だけを集めたECをはじめたらそこそこ売れそう。
これからますますメディアとコマースの境目はなくなっていくのだろうなと思います。

ラテンアメリカで加熱するEC業界のプレイヤーたち

メキシコやブラジルなどラテンアメリカ地域のEC動向レポート。年20%の成長率で伸びているものの、一番の足枷は銀行口座所有率の低さ。成人のうち半分しか銀行口座を持っていないため、必然的にクレジットカード所有率も低く、それがECで買い物をした際の支払いの選択肢を狭め、広がりづらい要因になっているとか。そのため、ラテンアメリカのECプラットフォームはどこも10種類ほど支払い方法を用意しているそう。
また記事中にでてきた「アメリカ人は早さ、中国人は本物かどうかをもっとも重視する。しかしラテンアメリカの顧客が重視するのは『フレキシブル』だ」という比較も興味深かったです。日本人の場合はなんなのだろう…!

今週個人的に一番面白かったのは、メガブランドとスタートアップブランドの関係が変化しつつあるという話。

これは私もかねてから思ってきたことなのですが、結局のところ

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