「場」というメディアを編集する、はじめの小さな一歩。 #cocoronedays
12/7(木)の夜、cocoroneとしてはじめての試みであるマーケットイベントを開催しました!
今回は無料で出入り自由のイベントだったため、直前まで「本当にみんな来てくれるのかな…」と不安に思っていたのですが、蓋を開けてみると100人近くの方々に足を運んでいただき、プロデューサーとして感無量でした…!
1人1人抱きしめたかったけど時間が足りなかったので、抱きしめられたい方は次回会った時に申告してください!(?)
個人的には、たくさん反省点もあり、次回はもっと購入しやすさだったり、体験してもらう「余白」を作りたいなと思ったりしましたが、協力してくださったみなさんのおかげで素敵なローンチパーティーにすることができました。
まずは来てくださった方も含め、みなさんに感謝をお伝えしたいと思います。
そして今回は特に、「シーンを見せる」というcocoroneのメディアコンセプトを汲んで、素敵な4つのシーンを1時間足らずで作り上げてくださったテーブルコーディネーターの菅野有希子さんとホームパーティープランナーの村上あゆ美さんのお二人の協力なしには成し遂げられませんでした。
トークセッションの中でもっと展示について触れればよかった…!と悔やみに悔やんだので、改めてnoteでご紹介したいと思います。
ちなみに、cocoroneには明確なペルソナがいて、あらゆる投稿や企画の根幹にあるのは「彼女ならどうする?」ということです。
(私のペルソナについての考え方はこちらの記事に書きました。→「分人主義とペルソナと、『私の中のあなた』について。」)
今回もお二人に相談するにあたって、「私たちがイメージしているのはこんな人のお家なんです」という部分を丁寧にお伝えすることを意識しました。
お二人のコーディネートはInstagramやTwitterを通してよく拝見していたので、そのセンスやスキルには全幅の信頼を寄せており、細かい部分は完全にお任せでお願いしました。
そしてでてきたのが、4種類の「土曜朝10時の過ごし方」でした。
①「お花と過ごすひととき」(TSUGI / Sur)
自宅でお花を行ける途中のようなシーン。
アクセサリーとの直接の文脈はありませんが、ランダムに置かれた花、マグカップにいけた花束などと共にボタニカルな雰囲気に。
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ここで紹介している「Sur」というブランドのアクセサリーは、メガネで有名な鯖江の工場で、メガネの端材をベースに作られています。
大人っぽい透明感のあるSurのアクセサリーは私たちがイメージする女性にぴったりで、さらに土曜の朝からお花を活けるという生活スタイルもドンピシャ。
椅子にまでスワッグをかけ、ボタニカルな生活を楽しむ女性の暮らしを再現してくださいました。
②本と過ごすひととき(TSUGI / Sur)
自宅で本を読みながらくつろいでいるシーン。
アクセサリーは帰宅して外したところ、のようなイメージです。
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こちらも同じ「Sur」のアクセサリーですが、もっと知的で大人っぽいシーンに仕上げてもらいました。
「アクセサリーは帰宅して外したところ」というベッド脇のサイドボードのような設定がよりリアルで、本好きとしては「こんな生活がしたい!」と思った展示でした。
ちなみにここに陳列されている本の一部は、私が選書したもの。
私たちがイメージする女性なら何を読むかな?と考えながら、小説やエッセイ集を選書しました。
③淹れたてのコーヒーでむかえる朝(3RD CERAMICS)
黒い平皿や長細いマグカップをメインにシックでモダンなコーディネート。コーヒーメーカーやコーヒー豆、果物などスタイリングして洋食な朝ごはんをイメージ。
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今回のメインの展示は、朝ごはんシリーズの2つ。
こちらは3RD CERAMICSという多治見を中心に活動しているブランドのアイテムを中心に展示しました。
3RD CERAMICSのアイテムは全てが手仕事で、ろくろを回して作っているため、二つとして同じものはありません。
そんな温かみあるプロダクトの魅力が伝わる、活気あふれる朝を再現してもらいました。
④炊きたてのごはんでむかえる朝(M.M.Yoshihashi)
お茶碗や和柄の白いお皿を生かして、モダンでカジュアルな和のコーディネート。
藍染の布、土鍋やしゃもじ等を合わせて和な朝ごはんをイメージ。
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こちらは対照的に、「和の朝ごはん」をイメージした展示。
「M.M.Yoshihashi」の「HORITSUKE」シリーズを中心に展開しました。
実は器のひとつひとつに伝統的な文様が彫りつけられており、白のシンプルな器でありながら和の深みを感じるアイテムなのです。
日本のものは好きだけど、モダンにアップデートして使いたい。
私たちがイメージする女性にぴったりの食卓風景だなと思いました。
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こんな風に、ブランドの特性を生かして展示をしてくださった2人には、本当に頭が上がりません。
ただ、こうした「シーンを見せる」展示には難しさもあって、どうやって買っていいのかがわかりづらかったり、それぞれのブランドのよさを伝える人を配置する必要性も強く感じました。
次回は、こうした反省を踏まえて1日丸ごと使ったイベントも開催したいなと画策しているところです。
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今回、私が長年夢見てきた「シーンを見せるお店」のための小さな一歩を実現してみて改めて思ったのは、やはり「お店はメディアである」ということです。
初の試みで私の想像力も準備時間も足りず、もっとうまくできたなと思うポイントは多々ありましたが、
「cocoroneの世界観がそのままリアルに再現されてる!」
という声をたくさんいただけたのは、プロデューサーとしてとても嬉しかったです。
というのも、そう言っていただくためには
①cocoroneの世界観が確立されていること
②Web/紙/リアルすべてを横断して、チーム内で「らしさ」が共有されていること
の2つが必要だからです。
cocoroneでは、普段のInstagramでの投稿も、句読点や改行の位置、漢字で書くかひらがなにするかまでこと細かくチェックし、議論しながら「らしさ」を醸成してきました。
そして毎回写真をチョイスして投稿を作ってくださるカナエさんには、いつも細かい赤入れに辟易することなくお付き合いいただき(実際は辟易されてるかもしれないけどww)、最近はほぼ赤なしでGOできるくらい「らしさ」の共有ができてきたように思います。
また、今回チラシを作ってくださったおぎゆかさんも、cocoroneらしさを汲んで毎回イメージ通りもしくはそれ以上のデザインを出してくださり、チーム全員の暗黙知把握レベルの高さに助けられる日々…。
さらに、今回はリアルの場作りという意味で、菅野さん・村上さんに助けていただき、「cocoroneらしい」と言っていただける空間を作り上げることができました。
O2Oやオムニチャネルといった言葉がよく語られますが、これらは簡単にいえば「どんな場所でもそのブランドらしさを感じられること」ではないかと思います。
まだまだはじまったばかりの「cocorone」というプロジェクトですが、どんなフォーマットに乗せてもその「らしさ」を失わないこと。
プロデューサーとして、これからブランドを大きくしていく中で常に忘れずにいたいなと思うポイントです。
これからは、cocoroneというフィルターを通して、普通なら見過ごしてしまうような場所やモノのよさを伝えていくことにチャレンジしていきたいと思っています。
一緒に場作りやモノづくりなどをcocoroneと一緒にしかけていきたい!というブランドさん・企業さんからのご相談もお待ちしていますので、ご興味のある方は運営会社であるidentity名古屋へのお問い合わせ、もしくは最所のFacebook or Twitter宛にお気軽にDMいただければと思います。
まだまだ小さな一歩ですが、少しずつ自分のできるところから「小売の仕組み」をアップデートしていきたい。
そんな思いで、今日もいろんなことを学び、考えながら暮らしています。
▶︎cocoroneのInstagramはコチラ
(Photo by kazuyuki koyama)
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