"ここで"買いたいという気持ち
先日表参道で時間が空いたのであるセレクトショップに立ち寄ったのですが、ブランドコンセプトが伝わるゆとりある見せ方にグッときて思わず買い物しそうになりました。
(ゆっくり買い物する時間がなかったので購入は断念。。。)
そういえば最近洋服はユニクロメインだったし、仕事の下見以外でゆっくりショップ巡りもしてなかったな…と思い返しながらふと感じたこと。
それは素敵な空間で買い物をする幸福感。
お腹を満たすだけならファストフードやコンビニのごはんでいいように、日常の服を買うだけならユニクロや安くていい物が揃うECで問題ありません。
でもたまにはちょっと豪華なランチを食べたりホテルのアフタヌーンティーを楽しむのと同じくらい、素敵な空間でおもてなしを受けながら気に入った商品を買うことも幸せな気持ちにさせてくれます。
いい服を着ることは突き詰めれば自己満でしかなくて、人から見ればボタンがどうだとかシルエットの美しさがどうだなんてことは伝わらないことがほとんど。
特に洋服はバッグやお財布などの雑貨と違ってロゴが大きくでるわけでもなく、ぱっと見でどこの服かわかるのは同じく服オタな人同士だけです。
じゃあなぜそれでもお金をだすのかというと、その場所の空気感ごと買っているんですよね。
そのブランドやショップが提案している価値やコンセプト、世界観をひっくるめて"肯定する"という買い方。
いかに生き、暮らしていくか。
それを総合的に提案してくれるからこそ、ライフスタイルショップがウケるのかもしれません。
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私は"健全な物欲"を啓蒙しているのですが、何かを強く「欲しい」と思うことは自分の生き方を肯定するものだと思っています。
欲しいと思う気持ちの根元には、こうありたいという理想や作り上げたい未来があるからです。
年を重ねるごとに物欲が減っていくとよくいいますが、自分の中に理想や未来がなくなるにつれて何も欲しくないような気持ちになってくるのではないでしょうか。
もちろん洋服でなくても、インテリアでもアクセサリーでも趣味のアイテムでも。
刹那的に今を満たすための買い物ではなく、「こうなりたい」という未来志向の買い物は、想像以上に人の心を豊かにします。
そしてその「こうなりたい」をイメージさせるためにはまだまだ五感を伴う体験というのが必要で、それこそが実店舗の意味になっていくのだろうなと。
普段どうしても仕事のフィルターをかけてショップや街を見てしまいがちですが、たまには一人の女性として純粋に好き・嫌いを感じてみるとまた違った発想が得られるなと思った1日でした。
(Photo by tomoko morishige)
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