古暮、ぽろっと、こぼす。【特別なモノはありますか?】Vol.8
今回は、いぬと自由とおじいちゃんが好きな
古暮まち にインタビュー
1.古暮のこと
古暮まち。わたしが背中を追い続けてきた人。
わたしが「個性」というものを教わった人。
古暮と出会って10年以上。くるしいも、たのしいも、全部肯定してやるからおまえは好きにやれ。わたしは古暮にそう思ってる。古暮におまえって呼ばれるのが心地いい。そんな感じ。
古暮という人間を一言で表せ。と言われたら、「怠惰であるべきひと」だと思う。古暮の怠惰さは、古暮の生き様で、心臓。
わたしがこんなに気取った文章を書きたくなるくらいに、かわいくて、ふわふわで、とがってて、かっこよくて、にんげんを全うしている。
2.古暮のとくべつ
ボーカルをやってみないか、と声をかけられた。最初は無理って言ったけど、「やらなかったら後悔する気がしたからやった。」
古暮は、歌をうたっている。
もともと、人の前で歌うのがきらいだった。否定が怖くて、歌うことは好きだけど、できなかった。でも、実際やってみると怖くなかった。歌うことを始めたからこそ出会えた友達がたくさんいるし、川に行って友達と歌ってお酒を飲めるし。ぜんぜん特別じゃないと思ってたことが、ほんとはめっちゃくちゃ特別だったことに気が付いた。
バンドを始めたことは、自立のきっかけにもなったし、歌がわたしを自立させてくれたとおもってる。
3.古暮、歌をはじめる
歌を始める前は、箱庭の中にいた。親が作った箱庭に、暮らしやすいように住まわされていた。そんな感覚で生きてた。自分も、その箱庭の外に出ようとしていなかったのかも。
いまは、箱庭からやっと出れたって感じかな。
まわりの人が、箱庭から出してくれた感覚もある。みんなが重なって、はしごを作ってくれて、そこをわたしがのぼっただけ。箱庭のなかにいた、あの時から、歌も心の中ではやりたいと思っていたんだろうけど、何かに邪魔されてたんだと思う。
4.古暮のあこがれ
ここまで読んだあなたにも、まだまだ古暮のことは、伝わっていないような気がする。古暮がぽろっとこぼす言葉たちは、絶対に捕まえなければ勿体ない。たとえば「銭湯にいる、よぼよぼのばーちゃんの体まじかっけえよ。」とか。
そんな古暮が歌を好きになったきっかけは、中学生くらいの時に見た深夜の音楽番組で流れていた JUDY AND MARY の曲。どうしても眠れない夜だった。その夜の苦しさは、古暮にとって必要な時間だった。出会ってしまったのだ。「ああ、これは、好きだわ」というものに。
古暮が歌で頑張りたいと思ったきっかけは、カネコアヤノ。大学に入った時に、ふっ、と流れるように存在を知って、グサッと刺さった。自分がなりたい姿がそこにあった。
一番初めに聞いたときは、なんだこれ、声もでかいし、かわいい女の子がいかついバンドひっさげて歌ってる。という違和感に包まれた。が、聴いているうちに自然と腑に落ちた。自分が今まで違和感に感じていたものが消化されていく感じがした。
見たもの、感じたことをそのまま歌っちゃうの、いいなと思うようになった。
5、古暮の自分発信
インスタって、かわいいものとか、みんなに有益な情報だらけ。写真をパッと見て、その人の価値を決める感じがして苦手。「わたしはちゃんと読みたいんだよ。」だから、Twitterで自分のことを発信するようにしてた。そしたら、たくさんの人が自分のことを見てくれるようになった。音楽もこの感覚に似ていて、ちゃんと聞かなきゃわからないと思ってる。1曲が始まって、終わる。3~4分程度の短い時間の中で、なにかでかいものを感じて欲しい。形になってない、写真じゃ表せないものを想像して聴ける。それがいいよね。
「古暮まち」の名前の由来は、
6.古暮が古暮になったわけ
古暮が、古暮まちという名前で活動しようと決めた理由を、古暮本人に書き出して貰いました。
【番外編】古暮と音楽と生活
古暮まち。
自由と、いぬがすき。あ、あと、温和なおじいちゃんが好き。
Q.落ち込んだときは、何聴くの
A.めっちゃ明るい曲聞く!思考に反したことしてしまうんよね。天邪鬼だから。あと、明るい曲じゃないけど、YUKIちゃんの『のろい』はいつも聞くなあ。
Q.悩み事があるときは?
A.歌詞がないものを聞くかな。頭に文字を入れたくないから、1回思考をストップしなきゃだよね。だから、NRQっていうバンドの『was here』っていうアルバム聴く!
Q.夏に聞きたい曲は?
A.くるりの『すけべな女の子』。聞けばわかるよ、うん。
夏と言えば、これを聞いてしまう。言わずもがな!
Q.寝る前は、何聴くの?
A.キースジャレットとチャーリーヘイデンのジャスミンっていうアルバム聴く!
古暮にプレイリストも作ってもらったので、ぜひ聴いてみてくださいね。
7.さいごに
わたしと古暮は、いつも「今」が一番輝いていて、一番苦しんでいる。過去に縋る私たちじゃない。過去においてきた必要のないものを忘れてしまったわけじゃない。自分が自分である為に、どうしたらいいのか。いま自分がやっていることに、本当に自分が納得しているのか。自問自答を繰り返して、わたしたちは、みんなは、強くなっていくんだと思う。
ふたりで使い切ったフィルムカメラも、毎日通った地元のプールも、毎週遊びに行った書店も、すり減ることのない大切な記憶。
わたしが古暮に背中を押されたのは、よぼよぼのばーちゃんの裸見てかっけえと思えるその感性とか、知らない世界に一人で飛び込んだとんでもない度胸を近くで見ていたからだ。
「いつになったら隣に並ばせてくれるんや。」
「出会った時からずっと隣に並んでたやん(笑)」
古暮はこういう、にんげんです。
古暮のTwitter @machikogure
私のInstagram @xsie.p
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