守るということ~現在のイスパレを見て~

夜も落ち着かず、仕事の復習も手につかないのでここで発散することにさせてください。
イスラエルとパレスチナの争いが激化しており、死傷者が出てしまっています。日本では大きく取り上げられていないかもしれませんが、実際に今、戦っている人たちがいます。
正確には、イスラエル(ユダヤ人)とイスラエル(アラブ人)/パレスチナ人の衝突です。この歴史をお話しすると、とても長くなってしまうので、今回は省略させてください。

皆さん、エルサレムはご存じですよね、社会の教科書にも出てくる三大宗教の聖地です。イスラム教、ユダヤ教、キリスト教徒、と一神教の3宗教の聖地となっている場所ですが、だからこそ、その場所を巡った争いが絶えません。

現在エルサレムは、国家としては認められていない領域になっています。そして、誰も譲りたくない場所。

そんなエルサレムにある岩のドームはイスラム教の聖地。そして先週金曜日から始まるラマダンは、ムスリムにとっての一大イベントです。
そんな大事な日に衝突があるなんて、そして大事な場所で起こしてしまうなんて、皮肉だな…と思うし、もっとみんな大人になって平和にやろうよって思うのですが、現地に行ってからそんな甘い問題ではないことを知りました。

大学3年の夏、イスラエルとパレスチナについてもっと知りたくてスタディツアーに出かけました。そこで見聞きしたことは一生忘れません。

イスラエル側の人のお話
「聖書の記述に従って、ユダヤ人は聖地エルサレムに帰ってきただけだ。アラブ人は、本当に危険な人物だ。なぜイスラエルの軍事費用の割合が高いって?sりゃあの時代を繰り返したくないからだよ。バスに乗った時、乗り込んできたアラブ人は爆弾を持っていないか、毎日震えるんだ。あんな生活には戻りたくない。そのためには軍事費をかけて、壁を作って自分たちを守るしかないんだよ。」

アラブ人のお話
「ユダヤ人は、私たちの住む場所を奪って今も我が物顔で住み続けている。これはね、祖母から受け継いだ家の鍵だよ、これがお守りなんだ。いつか家を取り返して住むんだ。イスラエルが壁を作ったが、あれはただの分断の壁。私たちの生活を制限させているだけのものだよ。あと、ユダヤ人の許せないところは、ただの見学だと言い張って神聖な岩のドームを訪れては、いきなりお祈りを始めるんだ。そういう侮辱的行為があるから、度々衝突が起きているんだよね。」

平和的解決方法の糸口を見つけるために、勉強するために現地に乗り込んだはずだった。しかし分かったのは、あそこには悪者はいないこと。みんな自分の大事なものを守っているだけだった。

あまりにも根深すぎる問題で、周辺諸国が口を出せば手を出せば、状況が悪化してきた過去があり、本当の「平和的解決」があまりにも遠いところに感じられる。

私のイスラエル人(ユダヤ人)の友人は、高校卒業し、現在は兵役中だ。イスラエルでは男女関係なく兵役があり、これを辞退すると社会的地位があまりよくなくなるだとか。だから友人も行っている。空爆など、手を下す側になってしまっているかもしれない、アラブ人からの攻撃で危険な目にあっているかもしれないと思うと不安だ。

イスラエリーアラブの友人、パレスチナ人の友人ももちろん戦っている。アラビア語は読めないが、毎日毎日SNSで発信を続けている。

ただ、ありきたりな日常を、平和を手に入れるためにこんなに必死になる世界があることを実感すると共に、自分も平和を守る義務があると思った。

日本もパンデミックの中で、非日常を送らざるを得ない。それに加えて東京オリンピック・パラリンピックの開催の是非が問われている。

地球の離れた場所での出来事を他人事だと思わず、自分の考えをしっかり声に出しながら、みんなにとっての平和を守れるような人間であろうと改めて考えておりました。

現地の友達と、約束したんです。
「あなたは、日本人として外からイスラエルとパレスチナを見ることができる。だから、どちらの肩を持つのでもなくて、こっちで起こっていることを日本の人に知らせてほしい」
って言われました。だからここで今回書かせていただきました。

長くなりましたが、簡単に私の今のイスラエル、パレスチナを見て思うことでした。読んでくださった方、本当にありがとうございます。拙い日本語ですが、大目に見ていただければ幸いです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?