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『口に関するアンケート』を読んでみて

読んでいただきありがとうございます!
今回は、読書感想回です。今回読んだ本は『口に関するアンケート』です。


1)概要

口に関するアンケート』は背筋さんという小説家の作品です。背筋さんといえば、カクヨムというサイトで連載していた『近畿地方のある場所について』という作品が2000万PV、書籍の発行部数では20万部と話題になっている方です。こちらの本も読みましたが、かなり後味の悪いモキュメンタリー作品でかなり好みでした。
近畿地方のある場所について』の制作秘話的なものを背筋さんが話している文春オンラインの記事があったので貼っておきます。(ネタバレ含むので、これから読む予定の方は注意してください。)

そんな背筋さんの新作が今月出たということで、書店にレッツゴー。新刊の棚を見ると背筋さんのもう一つの新作である『穢れた聖地巡礼について』を発見したので手に取り、『口に関するアンケート』を探しましたが見つかりません。異質な表紙なのですぐ見つかると思ったのですが、それもそのはず。この本は手のひらサイズの小冊子なのです。「小説といえばあのサイズだ!」という固定概念を崩されました。(あのサイズの本って他にあるんですかね?)


2)あらすじ

(多少のネタバレ含むので、注意してください)


この本は大きく分けて2つのセクションに分かれています。

①証言

ある心霊スポットに行った際に見た出来事について一人ずつ話していきます。
計5人の話者がいるのですが、仲良しグループの大学生3人同じオカルト研究会の大学生2人がそれぞれその時あったことを話していきます。
前者の3人は、心霊スポットとして知られていた「K霊園」の呪われた木についての噂を聞き、という友達を連れてその心霊スポットへと肝試しに行くことになりました。肝試しは、一人ずつ墓地の通路を歩き、裏口の階段を降りて車に戻るといった方法で行われました。もちろん、その途中にはその呪われた木の下を通ることとなります。その肝試しの後、は自◯により亡くなってしまいます。そのことの経緯などが3人から話されます。
後者の2人は墓場の呪われた木の噂を聞き、肝試しにいきました。その噂の木の下で見た何者かについてのことが語られます。

ざっとこのパートはこのようなあらすじです。ネタバレをできるだけしないように書いたので「???」っていう部分あると思いますが、きっと読めばわかります。
("ファスト映画"ならぬ"ファスト小説"にならないように頑張りました)

②口に関するアンケート

これらの証言を見たのち、最後のページに『口に関するアンケート』と題したアンケートが載っています。
ぜひ、①のパートを読んだのち、アンケートにご協力ください

3)見どころ

この小説の見どころは文字ベース、本という形態を存分に活かされている点だと思います。
詳しいことはこの作品の面白さを損なう可能性があるので書きませんが、この作品を通して得られた感情は映像や音声作品では得られないと感じました。
ページ数も60Pほどと30分から1時間程度で読むことができるので、読書耐性がない人にもおすすめです。
また、モキュメンタリー作品にありがちな結論が有耶無耶になっている感もなく、すっきり全容がわかるようになっているので、そういうのが苦手な人にもおすすめです。

60Pほどですが、とても満足感のある小説だったので、ぜひ読んでみてアンケートにご協力ください



私の話はこれで全てです。それでは、お疲れ様でした。


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