物欲と独占欲にまみれた女の反省文。

物で溢れた部屋で気付いた、本当に大切なこと。

私は今まで、欲しいと思ったものはほとんどすべて我慢せずに買ってきました。

自慢に聞こえたらすみません、でも決してそんなつもりではないので聞いてください。

幼少期には親にねだって指人形やシルバニアファミリーを馬鹿みたいに集めていたし、大きくなってからも雑貨などをひたすら欲のままに買いあさっていました。
とにかく、好きなもので部屋をいっぱいにするのが大好きだったんです。生きがいだった、と言ってもいいかもしれません。

それに加えて、私は物に執着してしまう質でした。

家族であっても私物には指一本触れてほしくなかったし、他人に貸すなんてもってのほかでした。
今から考えると、「触らせたら、壊されたり汚されたりするかもしれない」という心配に加えて、自分が大切にしている物の価値を他の人に知られたくない、という思いがあったのでしょうね。
自分だけが独占している。自分は誰からも犯されないテリトリーを持っている。きっと当時の私は、そんな優越感に浸っていたんだと思います。

そんな私が最近になって思うのが、たくさん物を持っていたってそれほど幸せではないということ。

そう思うようになった理由は主に2つあります。

まず1つ目が、自分は物と永遠に一緒にいられるわけではないという単純な事実に気が付いたからです。

ちょっと重い話になるんですが、年を重ねるにつれてだんだんと、自分がいつか死ぬ存在だということを自覚するようになってきました。
その中で気付いたのが、「あ、私、死ぬときは手ぶらなんだ」という至極当たり前な事実です。

いくらこの世でたくさん物を買っても、それは死後の世界には持っていけない。
物質的なものはすべて、この世に残していくことになる。
嘘だと思われるかもしれませんが、私はそのことを強く自覚したとき、スッと冷静になって思ったんです。このまま物に執着し続けたら、死ぬ間際にとんでもない喪失感を味わうんじゃないか、と。満たされて死んでいくために必要なのは、物質ではないんじゃないか、と。

もう1つの理由が、
「たくさん物を持っている私」と「周りに何も与えられない私」の解離を強く感じるようになったことです。

人に「ありがとう」と言われるとき。
おそらくそれは、貰ったときではなく与えたときです。
自分からは何も与えず、人から何か貰おうとばかりする人は、周りに必要とさせません。
イギリスの政治家、チャーチルの言葉にこんなものがあります。

「人は得るもので生計を建て、与えるもので人生を築く。」

これを読んだとき私は、あぁ、その通りだなと思いました。本当の生きがいというのはきっと、お金で買えるようなものでも、自己完結してしまえるようなものでもない。周りに承認されて、必要とされたときに感じるものなんだ。そう思うと、狭い部屋の中で短絡的に欲を満たしていた自分が、とても惨めに思えてしまったんですよね。

たくさん物を持っていても、それを独り占めしている限り、他の人に与えることはできません。
それじゃあ、誰からも「ありがとう」とは言ってもらえない。

部屋にはこんなにたくさんの物があるのに、私自身にはなんの価値もない。
そう思いながら周りを見渡すと、自分にとって価値あるもので満ちているはずの部屋が、底が抜けるほど空虚に感じられたんです。

人に与えて喜ばれるもの。死ぬ前に思い出して幸せな気持ちになれるようなもの。私はそういうものを持っているんだろうか?

自分で出した答えはNoでした。

なので私は今、お金では買えない質の高い満足を得るために、色んなことを学んでいます。

これから死ぬまでに、人に与えたもので自分を作っていけるように。

noteでも、私が持っている知識や面白い話をできる限り提供していけたらいいなと思っています。
すっごい綺麗事のようですが、今の私に足りないのは、誰かと大切なものをシェアする経験だと思うので。

昔大切にしていたグッズたちは、今徐々に手放していっています。
辛いかなと思っていたのですが、実際には自分自身に目を向けられるようになった気がして、不思議と晴れやかな気分になっています。

先日友達に、私が大切にしているイラスト本を貸してほしいと言われました。
私が好きなキャラクターの本なのですが、その子は私がLINEでそのキャラクターのスタンプを使っているのを見て気に入ってくれたそうです。
「これかわいいね」とその子に言われて、自分の好きなものを分け合うってすごく幸せだなと感じました。本を読んだ感想を聞くのがとても楽しみです。

コレクター気質なところはまだ抜けきっていませんが、物はあくまで人生を豊かにしてくれるだけであって、人生そのものではないことを忘れずにいたいなと思っています。

何かに依存して自分の価値を繕うんじゃなく、自分の力で価値を生み出していけたらいいな。

読んでくださりありがとうございました。
今回はここまで。

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