クズ男製造機

はじめに『私はクズ男製造機 ~憎めない男たちとの最高な思い出~』より

こんにちは。impress QuickBooksで企画・編集を担当している岡本です。

本日よりユーザーの皆さんから「クズ男」に関する投稿を募集するコンテスト企画を開催いたしました!ぜひ奮ってご参加ください。

上記の記事でもご案内した通り、今回のコンテストに合わせて『私はクズ男製造機 ~憎めない男たちとの最高な思い出~』のエピソードの一部を明日より無料公開いたします!各エピソードは1週間ずつの期間限定公開となりますので、この機会をお見逃しなく。

では、以下より書籍のプロローグとなります。明日より始まる本編エピソード公開の前にどうぞお楽しみください!

※この記事は今回のコンテストに関係なく無料公開いたします。

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はじめに

 はじめまして、北崎りょうです。私は、いわゆる「クズ男コレクター」。私と付き合う前まで、もしくは別れた後は普通の人なのに、私と付き合っている時だけクズ男になる人が多すぎるんです。

 これまで、私と付き合った人はみんな、クズ男、ダメンズ。これまで「りょうの彼氏って素敵だね」と言われたことなんて一度もありません。

 中学2年生のときに初めて彼氏ができて以降ずーっと。そもそも私にはパートナーの理想像である父親がいませんでした。私が3歳の時に両親が離婚して以降、母は、女手一つで私たち姉妹を育ててくれたんです。
 だから私は他人である男女が、日常生活を送る光景を知りません。喧嘩をするところも見たことがないし、仲睦まじい様子も知らない。母方の親族は離婚もしくは離婚寸前の夫婦ばかり。

 その負の連鎖から逃れるべく、私だけは幸せな家族を作ろう、夫婦揃った家庭で子どもたちを育てようって心に誓っていました。なのに、今私はシングルマザー。あんなに固く誓っていたのに、結局離婚してしまいました。ありがたいことに、書くことで生計を立てられています。仕事に関しては、順風満帆とは言えないまでも、やりたいことを実現できて充実した人生を送れているはず。でも男性関係が……。

「もっと普通の人と付き合いなよ」

 ダメな人、クズな人と付き合っている女性は週に一回は言われる言葉ですね。私はかれこれ20年近くそう言われ続けています。でもね、いないんです。普通の人なんてどこにもいないんです。これまで付き合った人たちはみんなだめな人ばかり。愛すべきクズばかりなんです。

 世の中にはクズしかいないのか、それとも私がクズを好きなのか。はたまた私が彼らをクズにしたのか。そもそも私の見る目がないだけで、本当はクズ男ではないのか。

 何が正しいのかはいまだにわかりません。だから私の半生をともにしてきたクズ男たちのことを振り返ってみることにしました。働かなくて、ゲームのレベル上げをさせて、セックスの動画撮影好きで、暴力的で、店員さんに切れて、太らせる、他人から見たらなにがいいのかわからない愛すべきクズたちのことのお話を。きっと私のお話を読んでも、決して人生は豊かになりません。でも、将来いつかクズ男と遭遇した時に「これがうわさの!」って思うはずです。

(著:北崎りょう)

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■本編エピソードは書籍にてお楽しみください

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