世界で最古・最長寿な会社がある国
ファミリービジネスに潜む「イノベーションのトリレンマ」について前回お話しました。記事はこちら
イノベーションのトリレンマ解消たったひとつの方法
その秘密は日本流ファミリービジネスです。
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「えっ!?それって・・・家業密着っていうことでは?」
「結局そこですか」
「今それで悩んでいるのに?」
と思われたでしょうか。
違うんです。もう少し話を聞いて、いや読んでください。
皆さんは、世界で最古・最長寿の会社がある国をご存じですか?
そう、日本なんです!
「ファミリービジネス知られざる実力と可能性」(後藤・嶋田2012)によると、200年以上続いた世界の長寿企業数は8,785社、そのうち日本企業は44.8%の3,937社です。
そして、世界最古・最長寿は、創業西暦578年の金剛組、2006年に高松組傘下にはなりましたが1428年続いており、また、創業西暦705年の慶雲館は2019年に新運営会社に移管となりましたが1315年続いています。
この2つの会社については、改めて取り上げたいと思っています。
さて、ここから読み取れることは何でしょうか。
私たち日本企業は、独特の経営哲学で持続させる力を持っている、ということだと考えています。企業が長く続くことは、それだけ存在意義があり価値を提供してきた何よりの証です。
今、世界は日本に学んでいる
そして今、世界は日本のファミリービジネスの強みを学んでいます。
むしろ、日本国内よりも世界の方が評価しているかもしれません。
例えば、海外のビジネススクールでは、「〇〇〇システム」が日本のファミリービジネスを守ってきた、と研究しています。
皆さんは、この「〇〇〇」を何だと思われますか?
それは・・・
「婿養子システム」なんです。
京都産業大学 沈教授の調べでは、非ファミリー企業と比較したROA(総資産利益率)上乗せ分では、創業者に次いで婿養子の経営成績が良好である、というデータがあります。
これはどういうことか、と考えますと・・・
婿養子は、大企業の有望社員から婿養子となって経営に入るケースを良く聞きますが、創業家に無い視点を他社の経営から手に入れている、と言えます。また、業界が違う場合などもありますから、広い視野で現代の社会情勢なども踏まえ、MBA等経営理論を学んでいるケースも多いでしょう。そして家族になるわけですから、家族の想いやミッションを尊重することもできる。とっても ”いいとこどり” なのです。
「え?じゃあ、婿養子を検討しろ、ということ?」
いえいえ。そういうわけではありません。
この ”いいとこどり” をどのような状況の後継者でも得ることが出来たら、後継者育成に悩む経営者の皆さんや、事業承継して悩んでいる皆さんがHappyになれるのでは?と考えているのです。
次回は、さらにファミリービジネスの強みについて見ていきます。
ぜひまた読みに来てくださいね。
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