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太陽が赤いのはvogのせい

Vog(ヴォグ)とはハワイで使われる言葉で、火山の噴火で放出されたガスが含まれるかすみのことを意味する。数日前キラウエア火山であった小さな爆発の影響でvogが出て、空は昼間はガスがかかってぼんやりとしているし、夕日はこのように真っ赤になる。
 
ひどくなると呼吸器系などに健康被害も出るそうだが、幸い今の所は空気の質はそれほど悪くなっていない。

ハワイ島の気候や自然はパラダイスと言っていいと思う。私たちが住んでいるところは少し標高が高いこともあって常夏というより常初夏くらいの気候が続いてほとんど常に快適な気温だし、高い山が盾になってくれるので大きな嵐に襲われる可能性も少ない。

青く大きな空や紺碧の海については言うまでもないだろう。

ただ前の投稿でも書いたように地質学的には新しい島なのでマグマがまだ活動しており、地震、溶岩の流入、そしてvogが自然災害のリスクファクターである。2018年にはキラウエア火山の激しい噴火活動のせいで「非常に不健康」なレベルのvogが数ヶ月続いて、ずっと家の中にこもっていなければならず大変だったと近所の人が話してくれた。

実は引っ越してくる前に夫ともこのリスクについて話し合った。その時の結論は、「地球温暖化でどこにいても何かしらの災害の可能性がある、だから住みたいところに住もう」だった。実際、去年の夏は西海岸の小さな町に住んでいたが、ひどい山火事のせいで避難勧告が出た。風向きによっては家が焼失する可能性があった。

表に出てくると怖いマグマではあるが、もしかするとハワイ島の魅力というのは島がまだ完成しきっていない、まだ創造の途上の中にあるところに由来しているのかもしれない。ここ数週間、私の中で思いもかけないアイデアがポコポコと生まれてきているのは、ハワイ島の強力なマナ(霊的なエネルギー)のおかげかと真っ赤な太陽を見ながら夢想した。


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