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篠田守男彫刻展

京橋のギャラリー、アートスペース羅針盤で開催中の篠田守男彫刻展を見てきました。割とよく見ている作家なので思い入れ強めです。

また、以下の文章には一部展示等の具体的な様子も書かれています。ご自身の判断で御覧ください。

篠田守男とは

篠田守男は公式サイトによると次のように書かれています。

1931年東京都生まれ。
筑波大学名誉教授・彫刻家
鋼鉄線の張力と圧力で金属塊を中空に固定させるTC(Tension and Compression)シリーズで知られる金属彫刻で、奇妙で不思議な空間を創出。

篠田守男の彫刻作品の特徴は、ここに書かれているテンション・コンプレッションのシリーズが有名ですが言葉で書かれてもわからないと思うので、画像でご覧ください。

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例えば上の写真のような作品があります。下の写真で拡大してみると、青い線で示した部分は別の部品になっており浮かんでいます。それを浮かばせているのが細い金属ワイヤーでそれを引っ張る構造、軸やペグなどを含め彫刻の中に緊張が走っていると私は感じています。

画像2

この部分が見所ですが、全体を通して表現されるシャープな線とそれと対比される有機的な線などが作り出す風景のようなものが特徴だと考えています。

展示について

今回は会期の初日に訪れましたが、最初の感想は「これぞまさに篠田守男だ」の一言に尽き、篠田作品を見てみたいという方に完全にオススメできる内容となっていました。(ちなみに後述しますが篠田守男作品は長年見ています。)

本人は言われたら嫌かもしれないですが、ほぼすべての作品がテンション・コンプレッションのシリーズの立体作品となっていて、その表現を堪能できました。近年だと重力や壁といったものをモチーフにされた時期もあり常に新しいチャレンジをする姿もワクワクするのですが、往年のシリーズの最新作の気迫がありました。

まだまだ新作が作られるので、買い時が難しいですがいつかは手にしたいと考えています。

篠田守男と私

私は、北関東のとある学園都市で美術学生をやってました。夢の美術系進学を目指し受験勉強の資料として立体構成に関する本などを入手し熱心に勉強していたつもりです。その図版の中に篠田守男作品もありました。

大学に入ると、工房の責任者(技官)から「ちょっと時間あるやつ来い、手伝いが必要なんだ」と声をかけられました。それで連れていかれた先が篠田守男のアトリエでした。

篠田守男は私の進んだ大学で教鞭をとっていたこともあり、もうその頃は退官、近隣に暮らし製作を続けていたことをその時知りました。本の中の人との遭遇、これを機会に私の半生を占めるほど長い時間篠田作品を見続けています。

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