総理と秘書 第一話 キノコ
~ 総理官邸~
秘書「総理、首脳会談おつかれさまでした」
総理「うむ、これで以前にも増して日本とアメリカの友好関係が強力になっただろう」
秘書「その事なんですが、、現在総理の支持率が急降下しています」
総理「何っ?!」
秘書「会談でのアレが響いたのでは、、」
総理「え?なんだアレって」
秘書「総理が大統領に渡した誕生日プレゼント」
総理「え?あれ駄目か?」
秘書「さすがに大統領に対して総理の手作り粘土細工はマズかったですね、しかも何でキノコを作ったんですか、気持ち悪い」
総理「名作だっただろ!あんなキノコは滅多に出来んぞ」
秘書「総理!たった今、国連も総理に対し不快を表明し、全会一致で経済制裁を課す事を決定したようです」
総理「経済制裁!?何を言ってるんだ、日本が経済制裁なんて、そんなにあのキノコが不快だったのか!」
秘書「日本に対してではありません、総理自身に経済制裁が決まったんです」
総理「ピンポイントで!?私だけに?」
秘書「来月から総理に対する電力の供給停止、ガス料金の値上げが実施されます、覚悟して下さい」
総理「な、何を言ってるんだ、そんな事ある訳、、」
秘書「それだけでは有りません、チノパン購入時のスソ上げも禁止」
総理「それは困るぅー!地味に困るぅ!」
秘書「あ、総理、たった今火山が噴火しました!」
総理「自然界までも!いったい何処の山が噴火したんだ」
秘書「全部です」
総理「ぜんぶー!全部噴火したの?!」
秘書「全部です」
総理「おしまいだー!国民はどうしている!急いで避難させなくては、、」
秘書「ご安心下さい、国民の避難はほぼ完了しています」
総理「えー早くない?」
秘書「事前に噴火するという情報をキャッチしてましたので」
総理「私はキャッチしてなかったけど、、、で、どこに避難した?」
秘書「先月完成した空中都市です」
総理「知らされていなかった空中都市構想!!」
秘書「全国各地に設置してあるワープポイントから、わずか5秒で空中都市までジャンプできます!今月から試験的に地下リニア内に設置したタイムループからもジャンプ可能です!」
総理「待て待て!私の知らない単語が山ほど出てくる!なぜ総理の私に何も知らされていな、、、あ!」
秘書「?」
総理「あ~なるほど、、、」
秘書「?」
総理「あ〜、はいはい、そういう事ね、わかった、わかっちゃったよ〜」
秘書「な、何がです?」
総理「テレビ番組?モニタリングだろコレ?今日は私の誕生日、私をビックリさせようと企画したドッキリなんだろ~?え~?」
秘書「、、、」
総理「なかなか見事な演技だったよ秘書くん、しかし空中都市という設定には少々無理があったな、きっとこのカーテンを開ければいつも通りの平和な日本の姿が、、」
シャーッ
総理「地獄絵図!!」
秘書「お誕生日おめでとうございます!」
総理「ありがとうケーキを食べるのが楽しみだー、、ってとんだ誕生日だ!なんて日だ!ダメだこりゃ、我々もその空中都市とやらに避難しよう、急いで準備しろ!」
秘書「いえ、総理は空中都市に入場する許可がおりません」
総理「何っ?!なんだ許可って、誰の許可が必要なんだ?」
秘書「空中都市を開発した上野に住む男です」
総理「何者だ!そいつは」
秘書「わかりません」
総理「わからない奴が空中都市作っちゃった!!」
秘書「わかっている情報では、彼は引きこもりで避難もせずに今現在も部屋に閉じ込もっているようです」
総理「この状況でも引きこもるつもりか、よし、そいつに電話を繋げ!」
秘書「電話なんか繋がる訳ないでしょ!状況を考えてください」
総理「んんん、、仕方ない、その男に会いに行こう!総理大臣自らが出向いたとなればさすがに許可をくれるだろう」
秘書「では、車を用意します」
総理「あと粘土も用意しろ、手ぶらで行くのもナンだ、何かこしらえて行こう」
秘書「やめてください」
続く
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