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本能寺がへん 第五夜 最終回

天正十年 六月
京都本能寺


信長の眠る部屋に一人の小姓が慌ててやって来た、

しかし、そこに信長の姿は無かった。

信長はすでに中庭でスタンバっていた、
いつものメンバーが来るのを待っていたのだ


信長「遅いのぅ、まだかのぅ、今日は道が混んでるのかのぅ、、」

家臣「信長様」

信長「おおーっ、来たかお前達!待っておったぞー!」

家臣「あの、、」

信長「今日は何するぅ〜?もうそろそろ夏だしぃ〜バーベキュー?何なにぃ〜?」

家臣「それが、、その、、」

信長「あ!わかったー!肝だめしでしょ!ここ寺だし雰囲気あるし!」

家臣「信長様!!」

信長「な、、なんじゃ急に大声出して、、」

家臣「イベントを開催する前に、ひとつ話しておかなくてはならない事が、、」

信長「ん、どうした?」

家臣「じつは、、、光秀様が信長様に謀反を起こそうとしているようなんです」

信長「なにっ!それは誠か!」

家臣「はい、光秀様はかなり怒ってるみたいで、、」

信長「怒ってる?なぜじゃ?ワシと光秀の関係は良好だぞ」

家臣「それが、、我々が定期的に本能寺に通っているのを知って、信長様にヤキモチを焼いているようなんです」

信長「お前達が原因じゃないか!!」

家臣「今夜、本能寺を襲撃しちゃうぞって言ってました」

信長「今夜!?うそ、ヤバいじゃん!この寺に武器なんか持ってきてないぞ!バーベキューセットしか持ってきてないぞ」

家臣「話はそれだけです、、では!気を取り直してバーベキュー大会を始めましょう!」

信長「待てまてー!そんな場合じゃないだろう!どうするんじゃ!早く逃げないと!」

家臣「いえ、それよりまずはバーベキュー大会を、、」

信長「もう中止じゃ!バーベキューは」

家臣「でも、もう肉も焼けますし」

信長「おい、焼くのやめろ!勝手に始めるな!そこの者、玉ネギが焦げてるぞ!油断するな」

家臣「信長様、これ焼き上がりました、どうぞ」

信長「おぉ、すまん」

家臣「は〜い口開けて〜、あ〜ん」

信長「あ〜ん、モグモグ、うんうん、良い肉じゃ、大義!」

家臣「これも焼けました、どうぞ、あ〜ん」

信長「あ〜ん、うんうん、これも大義!おい、そこの者!玉ねぎが焦げてるって言ってるじゃろ!早くなんとかしろ!」

家臣「申し上げます!信長様、キャベツも焼き上がりますが、いかがいたしましょう!」

信長「肉を食うのが先じゃ、あとにいたせ!」

家臣「し、しかし!それではキャベツが焦げてしまいますが、、」

信長「いったんキャベツを避難させ、時期を見て麺と一緒に投入しヤキソバにいたすのじゃ!」

家臣「なるほど!承知しました!」

信長「トウモロコシの様子はどうじゃ?」

家臣「はっ、順調に焼き上がっている様子、味付けはいかがいたしましょう」

信長「醤油じゃ!」

家臣「しかし家臣の中にはバターを望む者も多く、不満が出る恐れが、、」

信長「うむ、、、是非に及ばず、、ではバターを乗せるよう、トウモロコシ担当の者に伝えよ」

家臣「はっ!」

信長「おい!玉ねぎ担当!いい加減に玉ねぎをひっくり返せ!なぜやらん?ひっくり返せばよいのじゃ!どうした、やってみろって!出来るから」

家臣「殿ーっ!一大事にございます!勝手にチャーハンを作り出す者が現れました!」

信長「なにっ!?勝手は許さん!すぐに止めさせよ!言う事を聞かぬならば、遠慮はいらん、容赦なく火を止めてしまえぇい!」

家臣「なっ、、今なんと、、」

信長「火を止めてしまえと申しておるのじゃ」

家臣「そ、それは、あまりにむごい仕打ちではありませんか!」

信長「、、おぬしはワシの命令が聞けぬのか?」

家臣「い、いえっ、そのような事は、、」

信長「ならば行け!」

家臣「はっ!」

信長「よいか皆の者ー!油断は禁物じゃ!火から目をはなすでないぞ!」

家臣「殿ーっ!一大事にございます!」

信長「なんじゃ次は!勝手にカレーでも作り始めたか!」

家臣「いえ、明智軍がもう、すぐ近くまで迫っております」

信長「バカ者!今それどころじゃないだろう!バーベキューの最中じゃぞ!場をわきまえよ」

家臣「申し訳ありません」

信長「なにが明智軍じゃ、今は味噌ダレか焼き肉のタレで真剣に悩んでいるところだというのに明智軍などとふざけた、、、って明智軍!!」

家臣「はい、もうだいぶ近くまで、、」

信長「しまった!バーベキューなんてやってる場合じゃなかった、楽しすぎた!皆の者ー、火を止めよ!バーベキューは中止じゃ!ワシは急ぎここから逃げるぞ」

家臣「信長様!ご安心下さい、すでに手は打ってあります」

信長「なにっ?」

家臣「我々はただバーベキューを楽しんでいた訳ではありません、辺りをご覧ください」

信長「ゴホッ、ゴホッ、煙いな、少々焼きすぎたか、玉ねぎ担当は全然ひっくり返さないし」

家臣「これですよ、この煙に紛れて逃げるのです!」

信長「おおっ!!なるほど!それが狙いであったか、でかしたお前達!ナイスアイデアじゃ!」

家臣「港に船が停めてあります、そこまでお逃げ下さい!」

信長「港じゃな、わかった!で、その後はどうする?」

家臣「そのまま船に乗って旅にでも出かけてはいかがでしょう?」

信長「ほう、旅か、それは良い」

家臣「信長様の好きな、西洋にでも行かれてみては?」

信長「行きたいのぅ西洋、行きたいが、、、西洋は遠い、船で無事にたどり着けるかどうか、、」

家臣「その点はご安心下さい、用意した船は巨大豪華客船ですので」

信長「巨大豪華客船?マジでか!どうしたんだその船」

家臣「作りました、ハリウッド映画5本分の制作費がかかりましたけど」

信長「またやってしまったのかお前達!正月にせっかくお年玉あげたのに!てゆうか巨大豪華客船って、わし一人だし別に巨大じゃなくても、、」

家臣「いえいえ、我々も行きますから」

信長「ええーっ!!」

家臣「我々『本能寺の会』メンバーも一緒ですよ♡」

信長「別にお前達は来なくてもー」

家臣「でも本音は?」

信長「、、来てもいいけど♡」

家臣「イェーイ!」

信長「船の上でバーベキューの続きやろうね!」

家臣「ですね!」

信長「では!皆の者ーっ!これより豪華客船の旅に出発じゃーー!!」

家臣「おーーっ!!」



これより数時間後、明智軍は本能寺を襲撃し、本能寺は炎上した。

しかし、本能寺の焼跡から信長の遺体は今日まで見つかっていないという、、、

おわり

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