希望を失わなければ絶望はない
「スカボロフェア(scarborough fair)」は、
スコットランドの民間伝承の詩。
愛は、冷酷な鞭を持っていると言う。
♪あなたがスカボロフェアに行くのなら、
糸目が見えない針仕事でシャツを仕上げなさい。
そのシャツを水の枯れた井戸で洗いなさい♪
会いたくない恋人にできないことを書き連ね、
元恋人のあなたとは、もう2度と、一緒にはなれないことを伝えている。
この詩が、マイク・ニコルソン監督の映画「卒業(1967)」の主題歌として
取り上げられた。
娘の男友達ベンジャミンに興味を持った母親が、彼を誘惑し、密会を重ねる。
それを知った娘に「私は強姦された」と嘘をつく。
彼女はベンジャミンと別れて、親が紹介した男と結婚することになる。
急な結婚になったわけを、彼女に無理やり会って聞き出す。
母親の嘘がわかる。
彼女の両親が離婚しようとしていることで、彼女も母親の嘘を確信する。
結婚に幻滅した彼女は、親の置き土産の結婚式に臨む。
諦めないベンジャミンが、結婚式に押しかけ、元・恋人を略奪する。
映画の観衆は、歌通り、別れた恋人とは寄りを戻せないと思いながら観ていたのに、気持ちよく裏切られる。アカデミー賞の最優秀監督賞を、ニコルスが獲得。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
お付き合いのお礼に、♪are you going to Scarborough fair♪(サイモン&ガーファンケルの素晴らしいデュオは、youtubeでどうぞ。さすがに恐れ多くて、ご案内しません)。
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