見出し画像

デイヴィッド・リンチは禁煙を強いる民主党が嫌いだった

<ムービージュークボックス9>

象(共和党)とロバ(民主党)の戦い©︎phys.org

アメリカの中間選挙が終わった。

と言っても、だから?と言われそうなので、
アメリカ人は、選挙をどう楽しんでいるかについて思いを巡らせてみた。

2つの政党には親しみやすいように、シンボル・キャラがついています。
民主党には、”ロバ”。共和党には、”象”。

”ロバ”は謙虚さ、”象”は強さ、の象徴。(ただし、党公認ではなく、違ったキャラがよければ、州で変えていいみたいです)。

政党カラーは、民主党はブルー、共和党はレッドで、カラフルにキャンペーンを展開しています。

2党の違いは、日本のような保守と革新のような二元的なものではありません。
(保守と革新をミックスして行政はなされるべきで、対立軸で分けられるべきではないと、つねづね思っています)。

民主党は、ギリシャで生まれた民主主義を受けついでいます(デモクラシーのdemosは、「人々」で、kratosは、「規則」 )。”みんなのルール”をつくって、公平で規律ある社会を目指します。

共和党は、(民主党のような)ルールにこだわらず、個人や企業の自由を尊重した、小さな政府と社会を目指すものです。

時代や社会が混乱しているときは、民主党のような公平さや規律が必要になります。経済や生活が伸びているときは、共和党の自由な雰囲気が望まれます。

にぎやかな応援団がいます。一般的な傾向として、若年層は民主党ファン、中高年層は、共和党ファンが多いようです。
ハリウッドの著名人は、みんなの意見を反映した民主党びいきで、経済人は自由経済の共和党びいきでもあるようです。

民主党支持のハリウッド著名人では、トム・ハンクス、スティーブン・スピルバーグ、ロバート・レッドフォード、ロバート・デニーロ、ファション界では、アナ・ウインターなど多数。

しかし、例外的な存在として、共和党びいきの、映画監督のデイビッド・リンチがいました。自分は縛られたくないので、自由人でいたいという思いが強い人だったからです。”リバタリアン(自由人)”という共和党創設のスローガンは、彼のためにあったようなものでした。

また、10数年前までは、彼は、ヘビースモーカーで、禁煙に追い込むような規制をたくさん作る民主党が嫌いでした。

ところが、賛成できない共和党の政策が多くなった頃から、リンチはすっかり変心。支持を表明した大統領候補は、バラク・オバマ、バーニー・サンダースなど、民主党支持になりました。

最近、リンチが、”トランプは、このままでは、歴史に残る偉大な大統領になれない(と批判)”。ところが「”歴史に残る大統領になる”とデイビッド・リンチがたたえてくれた」と、トランプが勘違いして、ツイッター。

後日、リンチは、facebookで、トランプの誤りをていねいに指摘。「あなたがしてほしいように、すべての人に接すべきだ」と、人生訓をつけて訂正したようです。


少数派の共和党支持ハリウッドスターが、もう一人いました。
自由な”リバタリアン”派のクリント・イーストウッドです。

カリフォルニアのカーメルという小さな街の市長に2年間なるほど、政治には関心が高いようです。

クリント・イーストウッド©︎news.amomama.com

2012年の共和党全国大会で、イーストウッドがスピーチ。演台の横に空席の椅子を置き、バラク・オバマが座っていると仮定し、失政を批判して、共和党員から喝采を浴びました(後年後悔)。

でも、2020年には、トランプの品のなさや、ツイッターを使う政治手法にいや気がさし、気ままなリンチの仲間入りをました。

しかも、トランプのスローガンは、1980年のレーガンの借り物だし。

1980年のレーガンのスローガンバッジ

いろいろあって、思い思いに、政治を楽しむアメリカ人が、とてもうらやましく感じます。







アメリカでは、4年ごとに象とロバが、戦う選挙がある。
象とロバは勝ったり、負けたりでいい勝負をしています。

今回は、ロバに乗った大統領が、「どうですか、私の政治に満足していただいてるでしょうか?」と問う国会議員選挙でした。

満足している選挙民は、ロバ議員に投票。
不満な選挙民は、象議員に投票。
不満な人が多いと、象議員が多く選ばれます。

次の大統領選には、象議員の



議員を変える選挙があった。4年間の大統領の任期の2年目に行われるので、大統領の成績表とも言われている。

4年ごとに議員を変える中間選挙があった。選挙大統領の成績表と言われているアメリカの中間選挙で、バイデン大統領の
民主党が、上院で多数決を制した。

と言っても、そもそも日本の政治にも関心のない人にとって、だから?という反応だろう。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?